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「熟年離婚」を切り出す男性は何を考えている?

2023 8/22(火) 21:52配信 サンキュ!から引用


「離婚を切り出されやすい妻」の特徴を専門家が指摘

 熟年離婚といえば、妻が夫に三下り半を突きつけて……というイメージを抱きがちですが、その逆のケースもじつは意外と多いと指摘します。もっとも多い離婚理由は男女ともに「性格が合わない」

 かつては熟年離婚というと、年金分割を武器に妻から夫に切り出すイメージがありました。「恋人・夫婦仲相談所」を運営する私のもとへくるメディアの取材も「妻はどういうときに夫へ離婚を突きつけますか?」

 「熟年離婚のために妻は何年前からどんな準備をすればいいですか?」 といった“妻主導型離婚”のテーマが圧倒的多数でした。しかし最近では、夫から妻に離婚を切り出すパターンも目立ってきた印象を受けます。

さて、本題へ入る前にまずは離婚の全体像を見てみましょう。

厚生労働省の「令和元年(2021)人口動態統計(確定数)の概況」(※1)によると、2021年(2022年発表)の離婚件数は18万4834組。そのうち同居期間別に2021年の離婚件数(※2)を見ると以下のような状況になっています。

・5年未満(5万4,510件)
・5~10年未満(3万4,114件)
・10~15年未満(2万4,331件)
・15~20年未満(1万9,793件)
・20年以上(3万8,968件件)

このうち同居期間20年以上を「熟年離婚」と定めて1985年と2021年で比べると、離婚件数ほ倍近くになっています。では、離婚の主な原因は何か? 

2022年の司法統計「婚姻関係事件数  申立ての動機別申立人別」(※3)の中では、性別ごとの離婚理由が公表されています。「その他」を除いた離婚理由をランキングにすると以下のとおりです。

<男性(夫)>
1位:性格が合わない(59.6%)
2位:精神的に虐待する(20.4%)
3位:異性関係(13.8%)
4位:家族親族と折り合いが悪い(12.7%)
5位:浪費する(12.1%)

<女性>
1位:性格が合わない(37.5%)
2位:生活費を渡さない(30.4%)
3位:精神的に虐待する(25.2%)
4位:暴力を振るう(19.7%)
5位:異性関係(15.0%)

男女とも「性格が合わない」がもっとも多くなっています。

もともと、性格は100人いれば100とおり。「性格が完全に一致する」というパートナーは居ないはずです。それでも多くの夫婦が離婚しないのは、「異なる性格を持つ相手を受け入れる」ことができるから。

もちろん「諦めの境地」にいるかたがたもいますが。一般的に「相手の性格、言動を許容できない」カップルは離婚しやすいとも考えられます。






●妻からの虐待、実家問題、セックスレスに悩む夫たち

男性の離婚理由の2位に「精神的な虐待」が上がっているのも注目です。モラハラのような「精神的虐待」は男性から女性に向けてというイメージが強いですが、じつは妻から夫に向けられるものも少なくないことがわかります。

例えば「恋人・夫婦仲相談所」に寄せられた相談にはこんな「精神的虐待」の事例があります。

40代の男性相談者の家庭は、すべてが「子ども中心」。日々の生活時間、休日のすごし方から毎日の食事のメニューまで、すべて子ども中心で夫の意見がまったく通らない。

彼が妻に文句を言ったところ、妻と子どもが共同で「パパを完全無視」し始めたそうです。話しかけてもことごとく無視され続け、まるで不在であるかのように夫の分は食事の配膳もなく、洗濯ものも洗わずに残されるという「制裁」。

これは彼が妻に土下座をするまで続けられたそうです。もともと、気の強い妻と優しい夫というカップルではあったそうなのですが、極端な「子ども尊重」から夫婦関係がゆがんでしまった例です。


●また男性4位の「家族親族と折り合いが悪い」は「実家との関係のこじれ」を指すと考えられます。

妻と夫の実家との不仲を指す「嫁姑問題」は昔から離婚理由の定番ですが、最近では「夫と嫁の実家問題」も増えています。妻と実家のつながりがあまりに密接で、それが夫婦関係に亀裂をもたらすのです。

具体的には……

結婚後もひんぱんに母親が娘の嫁ぎ先を訪れ、わが物顔で入り浸る
妻が実家に依存しすぎて、何かというと実家に帰ってしまう
働く妻に代わり、育児を母方の祖父母が中心に担っている

このような妻と実家との密接なつながりが、家庭に悪影響をもたらし、夫が家庭での主導権・発言権をなくし、居場所をなくしてしまう、というパターンです。

さらに、上位5には入りませんでしたが、「性的不調和」(11.3%)を離婚理由に上げている方も多く、これは私が専門とする「セックスレス問題」ではないかと推測できます。


●これは「夫がしたいのに妻がしたくない」と「夫はしたくないのに妻がしたい」の2とおりあります。

前者は夫が何度誘っても、妻から拒否される。それにより夫側が妻への愛情を失うパターン。後者は妻に対して性欲が湧かない。

それでも妻に「抱いてほしい」と迫られてうんざりしてしまう、というパターンです。「性欲が湧かない」理由としては、マンネリ化、妻の体形がかわった、色気がなくなった、(子どもの)母親としか見られない、などさまざまです。

セックスレス問題はこれ単独で離婚理由となることもありますし、これがもとで異性問題や、子どもができない問題に発展して離婚理由となることもあります。実はかなり大きな離婚理由のウエイトを占めていると言えます。


 

 

◆熟年離婚を切り出されやすい妻の特徴とは!?

以上の事例から、男性に離婚を切り出されやすい妻の特徴を整理してみました。

1。相手の性格を許容できない
2。気に入らないことがあるとイラつき、夫をなじる、小馬鹿にする言葉を言う


3。家庭では夫より妻に主導権がある(決め事は妻が決める)
4。夫以外の男性を好きになったことがある


5。夫の実家との仲がよくない
6。自分の実家と仲がよく、実家に頼ることが多い


7。夜の営みを断固拒否している
8。夫が自分を抱いてくれないことに不満を持っている


9。セックスがないことに関して、夫を責めたことがある
10。自分の中の「夫へのやさしさ」が結婚後、失われた(少なくなった)と思う

夫が「離婚したい」と思う妻はこんな妻像かもしれません。もちろん、上記内容がひとつでも当てはまったらダメ、というわけではないです。でも、半分以上が思い当たるようだったら、要注意と自覚してください。

「熟年離婚なんて絶対にない」と言い切る自信がありますか? 

将来、子どもが巣立ったあと、いきなり夫から「別れてくれ」と切り出されたらどうするか。現時点でシミュレーションをすることで、これまでの夫婦の歴史を省みることができます。

今は仕事と家事でいっぱいいっぱい、そんな人こそ、立ち止まって考えることを推奨します。

◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

構成/サンキュ!編集部