ボケたもん勝ち -2ページ目

父とビデオ・番外編

※お食事中の方は、消化しきってからお読みください。



私が中学1年生の頃(父は40歳台後半)、単身赴任中の父から1本のビデオテープが届いた。



〈何だろう?〉と思いつつ、祖母、母、姉、私の女4人衆はリビングのテレビ前に集まり、父が送ってきたテープを再生。


やがて始まった画面は、父が暮らす家のリビングテーブルを真正面から撮った画像。


テーブル上には何故か洗面器。


そして、画面の右から父が現れ、リビングテーブルにカメラの方(正面)を向いて座る。


父、両手を合わせ、「いただきま~す!!」と元気に挨拶。


挨拶を終えた父の右手には大きなスプーン。(スプーンは洗面器の向こう側にあったので画面に映ってなかった)


〈えっ、まさか!!〉と思ったとたん、父はおもむろにスプーンを洗面器の中へ。


持ち上げたスプーンには、な、なんと〈お粥〉。


これはまさしく〈必殺、酔っ払い食べたもの戻し〉のパロディ。注・そんなワザは実在しません。


で、それを美味しそうに食べる父。


ビデオを見つめる一同どん引き!!


祖母に至っては「まったく、バカな子だよ」のコメント付き。


で、何口か美味しそうにお粥を食べた父は、「なぁ~んちゃって!」と言いながら、洗面器から何かを取り出す。


それは普通のお椀。


「やっぱり、直接洗面器からは食べられないや~」と言ってビデオは終了!


なにやってるんだか。


年取って、自己中頑固爺さんキャラになるまで、父はずっと変なおじさんキャラだった。

デイサービス

本日も父は元気にデイサービスへ。


足(膝)の痛みは湿布君のお陰で完治に近い。


さて、本日のデイサービスプログラムは〈絵を書こう〉。


習字と絵の日は、「手が震えて上手く書けないからなぁ」とちびっと不安そうだが、それでも「描き易い素材をみんなよりも先に取ってやるぞ!」と、やる気満々で出掛けて行く。

本当にデイサービス行きを楽しみにしてくれているので助かる。


職員の方の努力あってのものだな。


感謝!


デイサービスの日は、お迎え時間の1時間も前から、大好きなテレビもつけずにスタンバイ!


実はこれ、立派な(?)認知症の症状のひとつだそうで。


先日、父が購入した「認知症の基本」なる本は、翌日には私が先に読み終え、今は父のベッドサイドにある。


で、その本に〈家族揃って出掛ける時など、出発の1時間前から準備をして玄関先で待ち、何時に出掛けるのかしつこい何度も聞く〉とあった。


それと、小股でちょこちょこ歩くのも認知症の特徴らしい。


そうかぁ、認知症の特徴なんだなぁ…とわかればこちらも対処しやすい。


やっぱり知識って必要だな。



でも、子育てと同じで、そうは言っても個人差やケースにもよるだろうから参考程度にしておこう。

作品

昨日のデイサービスで父が作って来た作品。


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