僕らのスタートラインは低重心。

動きも反応も、そして精神的にも低重心。

 

 

 

つまりどっしり安定を好み、どっしり安定に安心し、何かあったらまずとにかくどっしり安定しようとする。

 

 

 

そんな”無意識なプログラム”を僕ら日本人は持っている。

 

 

 

それに対して欧米人は高重心。

動きも反応も、そして精神面も高重心。

 

 

 

移動を好み、いつでも移動できる状態を保持することを好みます。

何かあったら、どっしり安定して踏ん張るよりも、移動とステップで対応します。

 

 

 

そんな彼らが作ったスポーツは全て高重心を前提としています。

ずっと昔にサッカーやラグビーという競技を作ったのも、そんな彼ら。

だから欧米発祥の競技は全て高重心系。つまり高重心であることを前提とした体系で出来上がっています。

 

 

 

だから日本人がサッカーやラグビーをやるのは、高重心競技を低重心な人がやっているという構図。

 

 

 

高重心な人が高重心競技をやるのとは訳が違う、「前提条件」が違うのです。

 

 

 

 

同じ構図は、例えばアメリカ人が相撲をやる状況にも。

低重心競技である相撲を高重心な人がやるということ。

だから相撲ではまず低重心を徹底的に教え込みます。

 

 

 

大きいのに勝てないアメリカ人力士には、「腰が高い」という評価が下ります。

 

 

 

なのに”僕ら”が高重心競技をやるときにはこの発想にはならない。なってこなかった。

 

 

 

、、、サッカーやラグビーで高重心を徹底的に教え込まれたことありますか?

 

 

 

これってつまりスタートラインの違い。

高重心競技で高いパフォーマンスを身につけるためには、まず高重心系の身体操作を獲得する、”土俵に乗る”作業が必要。

 

▶︎パフォーマンスアップに不可欠な2つの前提条件より

 

 

 

 

 

 

 

それでやっとスタートラインが揃います。

日本独自のとか、日本人の〇〇を活かして、とかは、同じ土俵に立ってこそ有効化します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参照。
シリーズ前回記事はこちら。

 

 

 

 

僕は立場上、いろんな競技、いろんな年代での指導場面を目の当たりにしてきたけれど、むしろ指導によってさらに低重心を強化している傾向は、確実にあります。

 

 

 

もちろん、あえてではなく、日本人が「普通に」指導すれば低重心が強化される。選手たちがその指導に「普通に」反応すれば低重心が強化される。

 

 

 

それほど日本社会は低重心が基本。

普通が低重心的な価値観、動き、視点、反応。

 

 

 

これは良し悪しではなく、高重心競技で必要なパフォーマンスを獲得していくためには足かせになっているのではという視点を意味しています。

 

 

 

じゃあ普通(低重心)の指導ってどんな感じなのか。

簡単にまとめてみましょう。

 

 

 

低重心な指導。

(=低重心を強化する指導)

 

練習中や試合中は感情を出すな。

(へらへらするな・笑顔を見せるな・怒るななど)

 

ミスをするな。

失敗したときにへらへらするな。

 

腰を落とせ。腰が高い。

丹田が重要だ。

どっしり安定せよ。

どっしり構えろ。

しっかり構えろ。

 

バランスを崩すな。

バランスを崩さないように動け。

 

しんどくても歯を食いしばって頑張れ。

 

コーチや監督は、腕組み多し。感情表現少なし。出しても怒りやイライラ中心。笑顔でどんどん褒めて盛り上げるシーンは少ないまたは皆無。

 

 

 

***

 

 

 

極端な表現もありますが、概ねこんな感じです。

相撲部屋の稽古場面でそのまま使えそうなものばかりですね。

 

 

 

僕は競技に関わらずけっこう頻繁に出会ってきた指導パターンですが、いかがでしょうか。

この辺りに合致する指導内容が多ければ多いほど、低重心な指導と言えます。

 

 

 

これは相撲や柔道などの低重心競技だと結構有効なのですが、高重心競技でこの指導をやるとパフォーマンスは伸びにくくなります。高重心な身体操作や反応が習得できないばかりでなくむしろ低重心が強化されるからです。

 

 

 

特に監督・コーチの低重心な態度は練習全体の雰囲気を低重心にする影響が強いので要注意。

 

 

 

高重心な指導は、この逆。

 

監督やコーチは感情をしっかり出す。

→もちろん意図的に。目的を持って。

 

良い動きには『GOOD!!』をしっかり表現して盛り上げる。

しっかりは、動きや表情も含めてしっかり。

 

楽しく練習してOK。

楽しく、はただのキャッチフレーズではなく、本当に楽しく。選手にとっての「楽しい」がなんなのかは考え抜かなければならない。

 

何度失敗してもOK。

失敗を恐れさせない。

→口先だけになることを選手は恐れている。つまり何度失敗してもOKとは言うけれどしかし評価はちゃんと下がる。を恐れる。

だからシステムとしてやる。

 

そのシステムの参考になれば→

 

 

 

 

***

 

 

 

重要なことなので繰り返しますが、低重心社会では、「普通=低重心」です。

 

 

 

つまり普通にやっていては、低重心。

その練習の繰り返しは低重心を強化します。

 

 

 

普通、いつも通り、無意識、では低重心。

自分らしく、もたぶんほとんどが低重心。

 

 

 

かなり意図的にやらなければ高重心な指導にはなりません。

 

 

 

そんな高重心や低重心がどのようにパフォーマンスに影響を与えるのかという話をオンラインで講義します。

以前やったホワイトボードを使う形ではなく、資料を使ってモデル図で解説するスタイルです。

高重心を獲得するための戦略やパフォーマンスアップの構造なども追加したリニューアル版です。

日程など詳しくは下記。

▶︎パフォーマンスアップに不可欠な2つの前提条件

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 
 
 

 
 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

 

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