「自分の言葉で話せ」
よく耳にするフレーズだと思います。
少なくとも僕はこれまで頻繁に出会ってきた言葉ですし、自分自身も「自分の言葉」を使うことを重要視しています。
とはいえなかなか抽象的なこの言葉、ものにしていくためにはもう少し掘り下げておく必要があります。
この言葉が使われる文脈を考えると、本で読んだりテレビで観たりなどして得た他の誰かの言葉をそのまま使ったのがバレてしまった場面などで言われたりするケースがありますね。
つまり実体験や自分の状況に当てはめて考えていないまま、その言葉の上っ面だけを知って使っている構図です。
上っ面のコピペだと、例え話ができなかったりするなどボロが出やすいので、使っている本人が思っている以上に実はバレやすいものです。
なので自分の言葉の対義語は、「他人の言葉」。
自分の言葉で話すの対義語は、他人のセリフのコピペ。
自分が受け取った言葉や情報を、そのまま誰かに渡している状態を意味します。
もちろん説得力はありません。
翻って”自分の言葉で話す”とは、一般的には相手に合わせた例え話ができたり相手が理解しやすい別表現を選択できることとされています。
そしてそこに自分の経験や自分が知っている他の事象との共通項や関係項を提示して掘り下げた表現までできることが自分の言葉で話している状態と言えます。
もちろん具体と抽象を自由自在に使いこなせることも含みます。
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これらに加えて、自分の言葉かどうか、という問題には「言葉の責任の所在」という視点が必要だと思っています。
自分の言葉だから、その言葉の責任は自分という当たり前があるのかないのか。
〇〇が言っていた言葉を”引用”しただけだから(その言葉を使った自分には責任がない)。
これは例え話などがバッチリできて、上記の”自分の言葉の条件”を満たしていたとしても、言葉の責任への考え方が違うので僕からしたら自分の言葉ではありません。
引用した言葉であっても、自分のボスが使った言葉でも、有名なコーチが使った横文字でも、自分が使った言葉ならばその責任は自分にある。
属する組織が使っている言葉であっても、これは同じ。
自分の言葉で話したいならば、話すべきだと考えるならば、その責任も自分に位置付けるほうがいい。
*組織がそれを要求するのは違う
最後に。
よく言われることですが、説得力と自分の言葉を使うことはかなり密接な関係にあります。
(もちろん言葉だけでなく行動や結果も説得力には重要)
トレーナーや指導者であれば、説得力は指導において不可欠ばかりでなく高め続けなければなりません。
この点は個人の価値観も関与するのでいろんな考え方があっていいと思いますが、少なくとも僕はずっと重視してきました。
”説得力のある伝え方”、みたいな小手先テクニックでなく、地に足ついた説得力を積み上げていきたいという方はJARTAトレーナーカレッジをチェックしてみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。
全てはパフォーマンスアップのために。
中野 崇
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