ピッチングにおける肩甲骨の重要性については、もう専門家でなくともかなり知られるところとなりました。

たしかに肩甲骨が使えると、球速を上げたり肩の怪我を防いだりに有効です。

 

 

 

肩甲骨の動きの昨日については、立甲ももちろん重要なのですが、同じぐらい重要なのが肩関節の外旋を伴った内転。

 

このフェーズで内転できないと肩の関節(肩甲上腕関節)に大きな負荷がかかり、怪我につながります。

実際、肩の怪我をする選手はこのシーンの質が非常に低下しています。

 

 

 

 

俗にいう”胸を張った状態”が始まるフェーズです。

いろんなコーチから「胸を張って投げろ」と言われたことがあるかも知れません。

 

 

 

胸を張るのが重要、と言われるとどうしても背中に力を入れて体幹を反らせるようなイメージを持つことが多いですね。

しかしそれでは実はピッチングのメカニズムにはほど遠い「胸張り」になってしまうことはあまり知られていません。

 

 

 

でもプロのピッチャーは”胸を張っている”ように見えますよね。

 

 

 

有効でない胸張りと、有効な胸張り。

 

 

 

両者を分けるカギが、「肩甲骨の内転」です。

内転とは、肩甲骨が背骨に寄っていく動きです。

 

 

 

でも、、

背中に力を入れて体幹を反らせても肩甲骨は背骨に寄ってくよ?

と思われた方。

もう少し具体的に違いを説明しますね。

 

 

結論からいうと、左右の肩甲骨の間が力んでいないかどうかです。

もっと言うと、わき腹にある前鋸筋にストレッチがかかっているかどうかです。

▶︎前鋸筋

http://www.musculature.biz/40/45/post_96/より引用

 

 

 

▶︎ピッチングに有効でない内転

背中の筋肉(特に肩甲骨の間にある菱形筋)に力が入った結果、内転している状態。

 

 

 

▶︎有効な内転

菱形筋がリラックスした状態での内転。

体幹に対して肩甲骨が十分に動いて前鋸筋がストレッチされている状態。

 

 

 

見た目は同じ肩甲骨が寄っている状態でも、質が異なるということです。

 

 

 

ピッチングにおける肩甲骨の内転が起こる場面では、決して菱形筋の収縮によって内転されているわけではありません。

体幹が回旋しながら前方へ移動していく動きに対して、肩甲骨からボールまでのユニットの重みによって内転が起こるのが正解です。

 

 

 

そうすると前鋸筋が強烈にストレッチされる状態つまり「ピッチングに有効な胸を張り状態」が生まれます。

 

 

 

前鋸筋がストレッチされると、その伸張反射によって肩甲骨が急激に前に引っ張られます。

前鋸筋は上記の写真にあるようにかなり大きな筋肉ですから、その力はものすごく強力なもので、腕のスイングの加速には必須です。

 

 

 

ちょっと専門的になりますが、俗にいう立甲は菱形筋をリラックスし、前鋸筋をストレッチさせながら収縮させる(伸張位での収縮)操作には有効です。

しかしそれだけではまだベースができただけ。

 

俗にいう立甲。

 

 

 

ピッチングパフォーマンス向上には立甲をベースとして、前鋸筋を伸張反射させる能力が必要なのです。

 

 

 

そのためには。

立甲を獲得する。

体幹に対して肩甲骨を内転・外転させられる。

(本当は上方回旋・下方回旋などもう少し複雑な動きも必要です)

 

*ここまでがベース。

 

ピッチングモーションの中で前鋸筋・菱形筋が脱力でき、体幹の回旋によって前鋸筋を急激にストレッチ(肩甲骨内転)させられる。

 

 

 

後半は専門用語や文章での動きの表現になってしまったので、専門家でないとちょっと分かりにくいかもしれませんが、、。

 

 

 

とにかく、ピッチングモーションで見られる「胸を張った状態」は、結果として胸が張られた状態であること。

そしてそのベースには体幹に対しての肩甲骨の内転がある。

その内転の中身は菱形筋リラックスと前鋸筋ストレッチの両方ともが実現されていることが必要です。

 

 

 

なぜ胸を張る必要があるのか?

という問いに対しての1つの回答としては、僕なら「前鋸筋の伸張反射を起こすため」と答えると思います。

 

 

 

今行なっているプロ野球のピッチャーたちの自主トレ指導ではこんな感じで「ピッチングに必要な肩甲骨の内転」トレーニングを行なっています。

 

 

 

これらは重いボールを使用して内転を引き出すパターン。

*肩甲上腕関節は必ず外旋位で。

 

 

 

チューブの張力を利用するパターンでも行ってます。

 

 

 

ここで紹介しているトレーニングはちょっと複雑な設定が必要なので動画では公開しないつもりです。

やり方を見よう見まねでやってしまうと危ないので。。

適切な指導のもとで実施したい方は、JARTAのトレーニング指導を。

http://jarta.jp/dispatch/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

追伸

なので、「肩甲骨の内転が重要だ」ということで菱形筋を積極的に鍛えるようなトレーニングはちょっとピッチングメカニズムからはずれてしまいますので要注意。

特にダンベルローイング系の動きは似て非なるものなので。。

 

 

 

 

 

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