昨日はフットサル日本代表の皆本晃選手のトレーニング。

トレーニングしている場所で、お世話になっているサッカージャーナリスト小澤一郎さんにお会いしました。

色々相談していたら、最新の著書をいただいてしまいました。

 

 

 

 

 

僕がサッカーの本を読む理由は、コーチが伝えたい現象、そして言葉の理解度を増やして、できる限り同じ映像を観れるようにすることです。

なぜならコーチ側が要求するスキル、動きを選手に獲得するのをサポートするのは僕が求められている重要な仕事の一つだからです。

この辺りの詳細はまた別の機会に。

 

 

 

小澤さんはスペインに住んでいたので、スペインのサッカー言語のことを質問しました。

 

 

 

「日本のサッカー言語とスペインサッカー言語の、量と質の違いは?

ざっくりこんな感じのこと聞きました。

 

 

 

曰く、やはり言葉の数そのものが日本サッカーは圧倒的に足りない。

そしてその定義もかなり甘い、曖昧。

ドリブル一つ取っても、スペインにはたくさんの名前が付いている。

 

 

 

今回のW杯の成績で曖昧になりそうだから、今改めてそれを強調したい。

日本のスポーツ界は、現象を一言で表現できる重要なツールである「言葉」が足りない。

 

 

 

言葉は、たくさんの情報を一言で伝えられるツール。

言葉は、認識しにくい現象を認識できるようになるツール。

 

 

 

スポーツでは、情報の伝達速度と正確性はかなり重要なファクターと僕は考えます。

 

 

 

言葉というツールが持つことができる情報量や、記号性、これをもっと重視した方がいい。

特に、今主流になっている競技の大半は海外からの輸入品。

 

 

 

使われる言葉のオリジナルは全て外国語。

日本語訳する時点で、すでにオリジナルから質を落としている可能性もある。

日本語訳しないでそのまま使う場合は、イメージできる情報量に差が生まれる可能性がある。

 

 

 

これは輸入してきた競技のほぼ全てで起こっている現象です。

言葉の定義や現象の言語化に対するスタンスの曖昧さは、日本の多くの競技で同じ構図が存在します。

 

 

 

言葉の数が足りないと、どういうことが起こるか。

 

 

 

例えば、「ある選手のカバーをする選手の動き、さらにその選手をカバーする動き」、スペインだとこれを一言で表現できる単語が存在しています。(なんて単語か聞くの忘れました…。。)

 

日本だと、いちいちそれを文章で説明しないと伝わらない。

伝わるならそれでいいじゃないの、と思う人もいるかもしれませんが、スポーツだとこれが大問題。

 

 

 

なぜならスポーツは常に時間の概念との関係を考慮しないといけないからです。

 

 

 

例えば、

 

 

 

上記の単語の不在は、プレー中の意思疎通に使えないことを意味します。

この単語の不在は、練習中に選手に意識づけするために使えないことを意味します。

また、他の選手や試合を観戦していて見えてくる現象も変わります。

 

 

 

言葉とパフォーマンスの関係性、先日こちらに詳しく書きましたが、例えばドリブルでの動き一つ一つに名前がつけられていたら、ブログのような文章の媒体でも情報の伝達ができるわけです。

 

 

 

そして当然、選手やコーチ・選手同士が交わす会話も、かなり違ってきます。

 

 

 

例えば「今の場面はコントロールエンタードを選択した方が良かったよね。」とか。

 

 

 

コントロールエンタードという言葉がなかったら、「今のトラップはトラップの瞬間に身体の向きを変えて、ワンアクションで相DF外す動きを使った方が良かったよね。」となります。

 

 

 

現象を言い表す単語が存在している国、存在しない国。

サッカー番組や記事、そしてサッカーファン同士の会話、かなり情報量の差が生じます。

 

 

 

そしてこれは現在進行形で生じている差です。

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

お腹を空に向けた状態で両手と両足で支えて胴体を浮かせてそのまま保持する運動。

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

追伸

今回はサッカーを例にとりましたが、トレーナーの世界でも言語化は同じく非常に重要なことです。

もちろん何でもかんでも名前をつければ良いってことではありませんが、不規則に見える現象の中に存在する共通項を読み取り、そこに再現性を持たせるために記号をつける、すなわち言語化する。

単に関節の動きを英語に直すような名前のつけ方とは本質的に異なります。

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