科学的根拠が重要。

科学的根拠が必要。

科学的根拠があるから信頼できる。

科学的トレーニング。

 

 

 

スポーツに限らず、この科学的というフレーズは、ある種の信頼を高める表現として定着しています。

多くの人は、科学的、と言われると安心感を得ます。

 

 

 

でも、、そもそも科学的ってどういうこと?

 

 

 

科学的ってどういうことですか?

一言で言えますか?

 

 

 

ここを考えずに、科学的な根拠があるから安心、というのは、ちょっと危なさも感じるのは僕だけでしょうか。

 

 

 

研究されてデータが出されていること?

論文として発表していること?

最新マシーンを導入していること?

動きを数値化したり可視化していること?

 

 

 

一般的にはそんなイメージを持たれている方も多いかもしれません。

 

 

 

でも、結論から言うと、これらは科学的であることを証明するための「手段」の一つ。

 

 

 

僕が考える、科学的とは。

 

 

 

 

 

それは、再現性があること。再現できること。

 

 

 

膨大な人数を対象としたデータが強いのは、それだけの人数が同じ傾向を持っているという再現性があるからです。

トライアルの回数が多いデータが信頼されるのは、それだけの回数をこなしても同じ傾向が提示されるという再現性があるからです。

 

 

 

逆に、やるたびに違う値がでるような方法は、信頼されません。

 

 

 

実際、アカデミックなフィールドでは、データそのものよりも、データの取り方、データを出すまでのプロセスがものすごく重視されますし、そこが的確かがものすごく検証されます。

何度やっても、誰がやっても、再現性がある方法なのかが検証されるのです。

 

 

 

以前大きな話題になったSTAP細胞の問題でも、他の研究者が論文通りにやっても再現できなかったから大問題になりました。

 

https://thepage.jp/detail/20140521-00000018-wordleaf?pattern=2&utm_expid=90592221-90.XuDNLc76QeGwwGjZsGOLmA.2より

 

 

 

データがあるから科学的、では決してありません。

数値化できてグラフが見せられるから科学的、では決してありません。

 

 

 

研究の場を経験したことのある方はわかると思いますが、データはある程度というかかなり意図的に作れてしまいます。

(国会でも問題になりましたね)

だから本当にその通りに再現できるかが検証されるわけです。

 

 

 

どんなに分かりやすかったって、再現性がなければ、そして再現できるプロセスを構築できなければ、決して科学的とは言えない。

どんなに素晴らしいトレーニングメソッドでも、他の人でも一定以上同じことを再現できるプロセスつまり習得過程を構築できなければ、科学的とは言えない。

 

 

 

だからこそ、僕のトレーニング指導をトレーナー養成のプロセスとして落とし込んだJARTAの認定トレーナー資格は、そういう視点で検証し続けています。

 

 

 

個人差というファクターを除いたトレーナーとしての本質的な能力部分が、再現できるような教育プロトコルになっているかどうか、つまりトレーナーの能力として必要な最低ラインを超えられるようになっているかどうか。

 

 

 

個人差や相手の状況という流動性の高い部分が、それら本質という土台の上に、「トレーナーの特徴」という形で搭載することができる教育課程になっているか。

 

 

 

そこに不具合があれば修正するし、もっと良い方法があればアップデートする。

JARTAの認定トレーナーコースはそうやって2年ごとぐらいに大きな更新が行われています。

そして更新が頻繁だから、認定試験受けた方の再受講は全て無料にしています。

 

 

 

話を戻して、科学的とは。

 

 

 

A=Cが直接的にデータとして証明されていなくては信頼できない。

と考える人はとても多い。

 

 

 

けれど、A=B、B=Cの再現性が証明されていれば、A=Cは成立する。

中学校の数学レベルでやる、証明問題です。

 

 

 

スポーツの世界は、流動的かつ抽象的な現象で溢れかえっているけれど、だからこそ「その現象の中で繰り返し再現されているもの」つまり「共通項」を見出し、それを再現できるようにトレーニングメソッド化していく。

 

 

 

僕はトレーニング構築においてはそんなプロセスを科学的と定義しています。

僕がトレーニングに物理法則を基盤に置いたのはそんな理由があります。

元々が自然科学の一部である物理学では、多種多様な自然現象から再現される現象を見出して方程式化して再現性を証明してくれているので。

 

 

 

もちろん、データとして残していくことも、再現性を証明する一つの手段だから、そこは軽視せずに取り組んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

追伸

データを盲信して、いやもっと言うとイメージだけでトレーニングを選んではなりません。

データをとった方法、データの解釈、そして因果関係。

それらをデータ提示者が十分に説明できているか。

本当はそんな視点が必要です。

そんなの無理です、と思われた選手、それを考えるのはもちろん専門家側です。

 

専門家JARTAのトレーニング指導をご希望の方は下記から。

http://jarta.jp/dispatch/

 

 

 

 

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