こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

今日は自主トレがオフ日なので、旅館の近くのカフェで一人仕事をしています。

今回はスポーツ選手の怪我とその後遺症について。

 

 

 

プロに関わらず、スポーツ選手は怪我をしてしまうケースが多いです。

怪我をどのように防げるかどうかは今回は論点から外し、「怪我後」の話をしたいと思います。

 

 

 

テレビや新聞では、大きな怪我をして劇的に復帰・活躍、というケースがよく取り上げられるため、怪我をしてもそんなに問題は起こらないという印象を持っている方も少なくないかもしれません。

しかしその裏には、怪我をして、その後パフォーマンスが戻らずにそのまま埋もれてしまうといったケースが非常に多いのが現実です。

 

 

 

特に復帰までに半年以上かかるような大きな怪我を起こした後は、スポーツ選手特有の非常に重大な後遺症と戦うことになります。

 

 

 

スポーツ選手特有の後遺症というのは、「運動パターンの変化」です。

組織が修復され、可動域、筋力ともに問題がない、痛みもないといった状態でパフォーマンスが戻らない時は、大概これです。

 

 

 

運動パターンの変化とは、痛いのをかばって投げ続けた、痛みはないけれどまた痛くなりそうで怖い、という状態でプレーし続けると、問題なくプレーしていた時の動きとは別物の動きを身体が覚えてしまった状態のことです。

 

 

 

たとえもう肩が痛くなくても、痛かった時の投げ方を身体が覚えてしまい、元に戻そうとしてもうまくいかないというような現象となって現れます。

 

 

 

この運動パターンの変化の根底には何があるのでしょうか。

 

 

身体意識の変化など当然たくさんの問題と原因がありますが、細かいところでいうと「ニュートラルポジションのズレ」です。

つまり、選手本人が真ん中だと感じているところが、ズレている状態のことです。

左右の重心位置、股関節や肩関節の回旋角度のズレ、腕や足の上げ具合のズレなど、全身で起こります。

 

 

 

こういう状態で、イメージ通りに動けるはずがありません。

 

 

 

これを平たく言うと、「思ったように身体が動かせない状態」と言えます。

元々の感覚ではこの角度まで肘が上がっているはずなのに、映像で見ると全くそのようには上がっていない、みたいな現象です。

 

 

 

一般的な表現だと「運動神経が悪い人」がこんな感じですね。

うまくパフォーマンスを発揮できない選手や、怪我をしてしまうような選手も多かれ少なかれ、自分の感覚と実際の動きにギャップが出てしまいます。

 

 

 

これが大きな怪我をきっかけに生じてしまうのが運動パターンの変化です。

怪我した後の選手のパフォーマンスを高めていく時、このような視点が非常に重要となります。

 

 

 

単に可動域・筋力・バランス・痛みなどが改善されたって、「違和感が残る、何か違う」って訴える選手はこの辺りがキーポイントになるかもしれません。

 

 

 

修正の方法はいくつかありますので、参考程度に一部ご紹介します。

目の前の選手の状態によって選択・アレンジする必要がある非常に繊細な部分なので、あくまで僕が行う方法の一部として参考程度にしてください。

 

 

 

■思ったより大きく動かす。

例えばピッチングモーションの中で前腕の回外が出せなくなってしまうパターンになってしまった選手であれば、いつもの感覚以上に回外を出すような感覚でしばらくネットスローをする。

などです。

ニュートラルのズレを修正する手法です。

 

 

 

■道具を変える。

運動パターンの変化が起こっている選手の場合、その競技で使用する道具、例えばボールを使うとその変異パターンが発動するケースが多いです。

野球であれば思い切ってソフトボールやアメフトボール、ドッヂボールに変えてしばらく練習するのも有効です。

 

 

 

■超スローシャドーを行う。

ピッチャーであれば。

前足の着地:その時の後ろ腰の位置をチェック。

テイクバックのトップ:手首の向き、腰の位置をチェック。

体幹部分の回旋:体重移動→腰の回旋→胸の回旋→投側の肩甲骨→投側の肘→投側の手首→指先

といった順番をかなりゆっくりのペースで位置関係をチェックしながら行う。

最後の腕の部分は、ボールの重みを利用した反射運動部分なので、意図的には出しにく部分ですが、チューブを引っ張りを利用して、動く順番を再学習したりしています。

 

 

 

■分習法

一部分だけ切り取ってそこに集中して意識づけ。

フォームの全部を繰り返すのではなく、部分的に切り取ってその部分だけをまず自動化できるぐらい練習する方法です。

これは割とスタンダードに導入されている方法ですね。

 

 

 

■逆再生

上記の超スローシャドーを、逆に行う方法です。

通常の動きで行なって、そのまま巻き戻すという流れです。

巻き戻しの動きは、脳がこれまで学習していない情報なので、刺激として大きくなり、感覚の修正には有効です。

 

 

 

 

 

 

他にもよく似た運動構造の動作をさせるなど、色々あると思いますが、とにかくなぜそうなってしまったのかをしっかり分析した上でやらないと、結局あまり良い変化が起こらないということになってしまうので、原因の分析をまずしっかりとやることが重要です。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

運動パターンの変化の代表的なものが「イップス」です。

スローイングスキルトレーニングセミナーでは、今回の記事のような話とその具体的な手法がたくさん習得できます。

しかも講師は元プロ野球のクローザーです。

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