こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

前回、フィジカルトレーニングがもたらす影響のうち、一つ目を述べました。

 

筋肉をつけることが目的、と思っていても、人間の脳と身体は「筋肉をつけるための」トレーニング動作も覚えて学習します、だから注意が必要です、という話です。

http://ameblo.jp/bodysync/entry-12250352472.html

 

 

 

 

 

今回はもう一つ。

それは、「実際の競技への運動イメージ」への影響です。

 

 

 

 

 

ボールを投げるとき、シュートを打つとき、ドライバーを振るとき、どんな動き方をするかイメージしますよね。

あれです。

 

 

 

 

 

端的に言うと、

 

 

 

 

 

フィジカルトレーニングで構築した運動イメージは、実際の競技での運動イメージに影響を与えます。

 

 

 

 

 

 

これは一方通行ではなく、逆に実際の競技での運動イメージで求めているものをフィジカルトレーニングに求めることもあります。

こちらは多くの場合優秀な選手です。

 

 

 

 

 

その理由にもなると思いますが、具体例を一つ。

 

 

 

 

 

例えば一般的に考えられている、体幹部分を動かさないトレーニングをひたすら続けているときであれば、「体幹部分を動かさない、ぶれない、強固で頑丈に」という運動イメージをひたすら自分に刷り込んでいることになります。

 

 

 

 

 

実際、そういったトレーニングの際には、体幹部分を動かさずに姿勢保持するイメージを持てと言われるかもしれません。

トレーニング中、人によっては棒や硬い物体をイメージするかもしれません。

 

 

 

 

それを繰り返していると、実際の「競技動作」でも、体幹部分を固めて動かさない運動イメージが使われるようになってきます。

 

 

 

 

 

動きが固い、ぎこちない、しなやかでないなどの問題は、決して筋肉だけの問題ではありません。

必ず脳からの指令も絡んでいます。

 

 

 

 

 

だからストレッチで可動域を向上させるだけではこの種の問題は解決しないのです。

 

 

 

 

 

このことは、体幹部分を固めるのが良いかどうかという話に結論付けたいわけではなく、フィジカルトレーニングのような、「別のもの」として扱われるものも、望む望まないに関わらず実際の競技動作の運動イメージに影響を与えまっせということを知っておいていただきたいのです。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

来週からのイタリア研修では、現地のイタリア人コーチたちに向けてこんな講義をします。

そのうちその様子は会員動画で流れると思います。

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 追伸

逆説的なのですが、実際の競技での運動イメージで求めているものをフィジカルトレーニングに求めることができる選手は、高いレベルで活躍している選手に多いです。

これは多くの場合フィジカルトレーニングと実際の競技のギャップに違和感を訴えることができる選手です。

 

このような選手は、運動イメージにおける影響力を感覚的に理解している点と、実際の競技動作とフィジカルトレーニングのギャップに繊細に反応できるという二点において優れていると言えます。

 

 

JARTAでは、選手だけでなくトレーナーもこの点に重きをおくべきだと考えています。

このイメージによる影響力を理解しておくことは、トレーニングを指導する立場として非常に重要なことです。

JARTAオフィシャルサイト

http://jarta.jp