こんにちは。
スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。
ちょっとスポーツニュースの記事を読んでいて気になったので、書きます。
これまで何度も書いた感ある話題ですが、改めて。。
しなやかな動き。
柔らかい動き。
これらは多くの競技で、良い選手を表現するために使われてきました。
マイケル・ジョーダン
ステファン・カリー
リオネル・メッシ
ネイマールJr
ペドロ・マルチネス
ノバク・ジョコビッチなど、
実際、世界レベルで活躍する選手の多くが、しなやかで、柔らかい動きができます。(そしてスピードがあってパワフルです。)
もし知らない選手がいたら、ぜひ動画で検索して動きを見てみてください。
なので当然多くの選手が、
しなやかな動き・柔らかい動き
を目指します。
例えば先日、マインツの武藤選手も、力を追いかけすぎたことに気づき、柔らかい身体を獲得する方針をコメントしていました。
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?209234-209234-fl
良い方向だと思います、というか世界で戦うにはこの方向しかないでしょう。
ただし。
注意してもらいたいところがあります。
柔軟性としなやかな動きはイコールではないということです。
柔軟性 ≠ しなやかな動き
です。
柔軟性がいくら増えても、しなやかな動きが獲得できるとは言えません。
でも、しなやかな動きに柔軟性は必要です。
…ややこしいので、ちゃんと説明します。
柔軟性を獲得したからって、しなやかな動きを獲得できるわけではない。
ただししなやかな動きを獲得するためには、柔軟性があるに越したことはない。
この関係性にあります。
特に注意したい部分は、前者です。
しなやかな動きを獲得したいから柔軟性を求める。
ただ、これは「しなやかな動き」のほんの1部の構成要素です。
スポーツは、身体が柔らかくなるだけでしなやかな動きになるほど甘くありません。
例えば、ヨガでしなやかさを発揮出来る状況と、サッカーでしなやかさを発揮したい状況。
しなやかさの中身が、全然違います。
リンク内にもあるように、サッカー選手がしなやかさを発揮したいのは、相手のコンタクトの勢いを吸収したい場面など、「動きながら、かつボールをコントロールしながら、かつ相手のコンタクトさばきながら」が要求されるのです。
サッカーにおけるしなやかさ=
【動き+ボールをコントロール+相手のコンタクトをさばく】、
を同時に実現しながら、
かつ柔軟性を発揮しないといけないんです。(コンタクト時)
もう一度まとめると、
サッカーにおけるしなやかさ=
【動き+ボールをコントロール+相手のコンタクトをさばく+柔軟性】
簡単に表現したとしても、これぐらいにはなります。
だから、柔軟性を獲得するだけでは、圧倒的に不足してしまいます。
柔軟性がサッカーにおけるしなやかさのほんの一部、と申し上げた理由です。
ヨガが良くないっていう意味ではなく、ヨガだけでは、柔軟な筋肉だけでは、あなたが望む「しなやかな動き」は手に入れられない可能性があるので、注意が必要なのです。
しなやかさな動きを獲得する鍵となるのは、「同時に複数の要素を実現する能力」です。
お読みいただき、ありがとうございました。
中野 崇
追伸
JARTAでは、[動き+ボールをコントロール+相手のコンタクトをさばく]のような、複数の要素を同時に発揮する能力を、アスリートの能力の一つの重要な指標として、アブレスト能力と名付けてパフォーマンスアップの対象項目としています。
サッカー用アブレスト系トレーニング。
JARTAの認定トレーナー養成コースでは、このアブレスト能力の向上について徹底的に学んでいただけます。
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