おはようございます。

 

今回は、「正しい姿勢」についてです。

スポーツにおいて、姿勢の重要性は随分語られており、近年では美容や健康、そして子ども達の授業中の集中力にも姿勢が関与することが明らかになっています。

 

 

 

 

 

その流れ上、当然のこととして「良い姿勢とは」「正しい姿勢とは」ということが求められ、多くの人が「良い姿勢になりましょう」「良い姿勢を獲得しましょう」「正しい姿勢を習得するためのトレーニング」みたいな言葉を使うようになっています。

 

 

 

 

 

では、この良い姿勢・正しい姿勢とは何なのでしょうか?

良い姿勢と良くない姿勢の境界線は?

 

 

例えば理学療法などでは、立った状態で正面から見た時に左右が均等になっていること、横から見た時に耳たぶ・肩・大転子・外くるぶしが鉛直一直線上に並ぶこととされています。

また、武道・武術の世界では「骨で立つ」というような表現が使われたりもします。

 

 

 

 

どれも正しいとは思うのですが、特にスポーツの世界ではもう少し深掘りする必要があると考えています。

あくまで私見ですが。

まず僕が感じた上記指標の問題点です。

 

 

 

 

 

それは姿勢の質です。

 

 

 

 

 

例えば理学療法などの良い姿勢の指標である上記ポイントが満たされている場合、外見上は「良い姿勢・正しい姿勢」と評価されます。

ただし、全身や身体の一部がコチコチに緊張していても同じ姿勢は取れてしまうのです。

これは良い姿勢でしょうか?

誰もが良くないと考えるでしょう。

でも上記指標の観点では良い姿勢、となってしまいます。

 

 

 

 

 

では、どの程度の緊張なら「良い」の範囲に入ってきますか?

当然、緊張ゼロなら立っていられませんよね。

仮に緊張度合いに関して何らかの回答が出せたとしても、必ず異論が出ることでしょう。

 

 

 

 

 

つまり、この観点では基準として十分に機能しているとは言えないのではないでしょうか。

(もちろん、一つの指標としては非常に有効ですし、上記部位の並びが崩れていることで身体各所への力学的負荷が増加することは言うまでもありません)

 

 

 

 

 

まずここで考えたいのは、そもそも良い姿勢・正しい姿勢は何のためにあるのでしょうか?

一つは先ほど挙げた、重力下で立つ上での力学的負荷の軽減です。

 

 

 

 

 

もう一つは「姿勢は手段」という観点です。

 

 

 

 

 

姿勢は本来何のためにあるのか、ということを考える必要があるのではないのでしょうか。

 

 

 

 

 

結論から言うと、「直後に思い通りに、迅速に動けるため」だと考えています。

 

 

 

 

 

先ほどの、「見た目は良い姿勢だがあちこちに緊張が入った状態」は、ここが問題なのです。

このような状態では、すぐには動き出すことができないのです。

 

 

 

 

 

次回はこの点について詳しく述べていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

JARTA

中野 崇