おはようございます。

 

 

昨日は0から100の動きについて、ラグビーのシェーンウィリアムズ選手のフットワークを例にとり、落下の重要性について触れましたが、フットワークにおける落下運動はラグビーだけでなく、様々な競技のトッププレイヤーが活用しています。

 

 

 

 

 

例えばものすごいフットワークが武器の一つになっているバルセロナのメッシ選手

彼の凄さは身体操作の柔らかさやボールコントロールとして表現されることが多いのですが、この落下運動の巧さも特筆すべきポイントだと考えています。

 

動画を貼り付けますので、落下運動に着目して見てみてください。フェイントにも使っていますね。

 

 

 

 

 

 

 

この動きをイメージとして伝えるために、よく0から100、または静から動と表現される訳ですね。

 

今回は、その逆についてです。

このような表現は、「動き出し」「方向転換」つまり選手に入力されるイメージとしては「脱力した状態から力を入れる」という方向にあります。

前回も書いたように、これは非常に有効なイメージングです。

 

 

 

 

しかし、スポーツの場面では連続的に動くことが要求されます。

つまり、0から100を選手に習得させるためには、100から0も教えなければならないのです。

 

 

 

 

 

フットワークなど、何度も0から100を作るためには、何度も0を作れることが必要だからです。

 

 

 

 

 

つまり動き出し・加速・方向転換、に必要な部位に力を入れたあと、また力を抜くという能力も併せて習得する必要があるのです。

 

 

 

 

 

これは単に構えの段階からリラックスしようという0→100のプロセスよりも難易度は高くなります。

なぜなら100→0はほとんどの場合、動きの中で実現しなければならないからです。

 

 

 

 

 

習得するには無意識にできるぐらい繰り返す必要がありますし、何よりこの100から0というイメージを選手自身が明確に持っていることが欠かせません。

 

 

 

 

 

コツとしてはまず息を止めずに呼吸をうまく使うこと。

特に呼気(息を吐く)です。

難しい動きをする場合、多くの選手が知らぬ間に息を止めています。

 

吐くことで脱力はやりやすくなるので、これは必須だと思ってください。

動きの中での呼吸の活用は技術として対象化すべき項目だと思います。

 

 

 

 

 

また、落下のところで話したように、重心の上下動の操作も重要な要素です。

 

 

 

 

 

落下を活用するためには、その前は重心が高い状態を作る必要があるからです。

この少し重心を高くする際の感覚が100→0です。

上手くできると全ての力を抜く感じが得られます。

 

 

 

 

その観点で改めてシェーンウィリアムズ選手やメッシ選手の動きを見てみてください。

落下の前にほんの少しだけ重心が上に上がります。

ただしトッププレイヤーは、相手選手にも察知されないようにする技術に長けているため、非常に分かりにくいですが…。

 

 

 

 

 

もちろんこの能力を習得するために必要な身体機能や身体操作は存在し、そのためのトレーニングはJARTAにはたくさんありますが、何れにせよまず上記二点は必須なので、練習の時や指導の時に少し意識してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

JARTA

中野 崇