前回、関東ラグビー協会での研修会の前半部分までをご紹介しました。
僕の講義に、現役学生最高プロップと言われる具選手が来て、僕のデモンストレーションの相手になっていただきました。

軸プッシュと言われる、バランスを保持しながら、しかも脱力しながらも力を出す能力を鍛えるトレーニングです。
いくら筋力があっても勝てません。むしろ力に頼れば頼るほど、負けます。
これは具選手を押さえ込んでいるところです。
押そうとしても、力が出せない、、という顔です。
(と後で言うてました笑)

攻守交代。今度は僕が押す側です。
絶対止めてやろう、という顔だそうです笑

しかし、このトレーニングは力に頼れば負けます。
力に頼るという運動構造では、筋力で勝る相手には有効ですが、外国人選手など、筋力で勝てない相手に対しては使い物になりません。
そこで筋肉の量やサイズを増やそうとするのは、骨格の構造上、限界およびリスクがあるのは明白です。
僕がここでお伝えしたかったのは、「力に頼らず相手を崩すという戦略もある」ということです。

もう少し実際の動きに近づけて、ショルダープッシュ。
「人間は硬いものに対してしか、力を発揮できない」という特性を利用すると、この体格差でも押し負けません。
相手に筋力を発揮させていないのですから、当然ですね。

力の多層化という考え方も紹介しました。
相手に伝える力の本数を増やせば、相手は崩せます。

もう恒例ですが、どんどんでかい相手が出てきます笑
写真はありませんが、結果は同様です。

大勢集まっていただきました。
大学の講義室、懐かしかったです。

終了後、具選手にはお礼に身体の調整。
軸プッシュのコツも教えて欲しいということで、ちょっとだけ指導しました。
すると、めちゃくちゃ強くなってしまいました。
さすが…。
彼なら「その感じ」をラグビーに活かしてくれると思います。

二日間の研修、僕は初日でお役ご免だったのですが、赤山と加瀬が残ってくれました。
二人とも大勢に囲まれて楽しかったそうです。
JARTA
中野 崇

