こんばんは。

大阪、堺にあるアスリート専門コンディショニング BODY Sync. 院長の中野です。


今回は、前回(中学生のトレーニング1)の続きです。


前回、現場指導者の方、特に10代前後の選手を指導される立場におられる方に、しっかりと認識しておいていただきたいポイントを述べました。



簡単にまとめると、

①成長過程にある選手には、それぞれ発達過程に適したトレーニングがある。中学生であればバランス系。


②発達過程に適していないトレーニングを行うことにより、効果が期待できないばかりではなく、故障を誘発するリスクにもつながる。
例えば中学生が筋トレを行うことなど。


③この時期の選手にパワーの向上を求めるためには、筋力アップではなく、「身体の使い方」、「身体意識」の改善を考える方が良い。



他にもたくさんありますが、今回はこれぐらいで。



①と②に関しては、中学生のトレーニング1で述べましたので、今回は、③に関して。



まず身体の使い方ですが、少し変えるだけで、出せるパワーを大きくすることができます。

一つ簡単な実験で体験することができます。

ただその前に、一つ考えてみて下さい。



両脚立ちと、片脚立ち、どちらが強いでしょうか。



その疑問を持ちながら、実験してみましょう。



まず、同じぐらいか自分より大きい体格の方と向かい合います。

そして相手と手のひらを合わせて押し合いましょう。

おそらく大体の場合が、引き分けや惜しくも負けるなど、拮抗した結果になると思います。

その感覚を残しつつ、次にご自分だけが膝を高く挙げて片脚立ちになってみましょう。

そして相手と両手を合わせて、さきほどと同じ要領で押し合ってみましょう。

これで上記質問の答えが体験できます。



結論から申し上げると、両脚立ちよりも、片脚立ちの方が強いのです。



理論は長くなるので後日ということで、重要なのは、「筋力アップはしていないにも関わらず、片脚立ちになっただけで、パワー=ここでは相手を押す力が急激に向上した」ということです。



ここからわかるのは、筋力アップだけが、パワーアップの手段ではないということ(むしろ筋トレは弊害が多い)です。



人間のパフォーマンスは、一部分の筋肉の筋力のアップによって語られるほど単純なものではありません。


そして成長期にある選手たちの身体と心は、ただでさえとても敏感で繊細で不安定です。


そんなストレスが多い時期にある選手たちに、間違ったトレーニングを行わせて更にストレス要因を増やすことだけは、避けて頂きたいと願っております。













お読み頂き、ありがとうございました。








大阪・堺アスリート専門コンディショニング BODY Sync.
院長
中野 崇