昨年、何となく記した「丹田メモ」をまとめたものを再掲載した。
肥田式強健術は僕が高校生のころ研究会に通って習ったエクササイズだが、それを僕が人に指導することはほぼ無かった。
創始者・肥田春充先生がお金を取って教えることをしなかったこと、僕自身が肥田式を極めたとは到底言えないこと、…等々理由は色々とあるが、とにかく肥田式を人に教える行為を自分に禁じていた。
でも今回その禁を破ることにする。
いまのヴァーチャル全盛な現代社会は“身体”という物を意識せずとも普通に生きてはいける。それが健康的か否かという話はとりあえず置いといて、それが現実だ。
身体を行ずることでも、特に判りづらい“丹田”などという要素は、仮想メインの現代社会に生きる人々には無縁のものとすら思える。(それが肥田式を教えるのに積極的で無かった理由の一つでもある)
だがしかし、いままさに苦しい状況にあり、社会生活のレールから外れざるを得ない人達の身体を甦らせるとしたら…? その再起動には“丹田”は必要だ。むしろ最短ルートを進むために最重要なものだ。
肥田式自体、YouTubeで「肥田式」と検索して出てくる一部の怪しい人達よりは、僕は上手く教えられると思う。
この十年余りの期間はマーシャルアーツを研究することに熱心だったが、そこで得た様々な知見は、逆に肥田式強健術の凄さを浮き彫りにしてくれた。
僕が尊敬する黒崎健時先生は、怪しいオカルト武道の数々をバッサバッサと批判し切り捨てていたが、肥田式については「良い運動法だ」と認められていた。
様々なイメージを纏う肥田式強健術ではあるが、実際は精密で理にかなった運動法である。それは年月を経てやればやるほど実感する部分であり、動きと呼吸を調和させながら進めるところなど、むしろ“新しさ”さえ感じるエクササイズだ。
これからは希望する人には肥田式を伝えていこうと思う。