昨日は一日泣いてばかりいたが、今日はだいぶ立ち直った
いろいろ考えてみたが、彼女はずっと前からそれを望んで計画していた訳で
思いを遂げたのだから、きっとそれで良かったのだろう
彼女には確固たる美学があった
入退院を繰り返す心身の不調や生活の困窮があっても
常に不遜な態度で接してくるから一度も可哀想だとか思わなかった(むしろムカっとしていたよ)
今思えばそれが彼女のプライドであり優しさだった
一番困っているくせに一番偉そうだった
買えないからくれ!と言っていつも私のおさがりの服を持っていくのだが
私よりもかっこよく着るのが憎たらしかった
元旦にもう一人の友達Hと3人で会った時
彼女はこれが最後だという気持ちで私たちと居たんだな
何も知らない私たちを、どんな気持ちで眺めていたのだろう
まったく何でもない風に手を振って別れた時、どんな気持ちでいたのだろう
帰りの電車の中で、どんな気持ちでいたのだろう
私は彼女のことを何もわかっていなかった
昨日は彼女のことと同時に「ポーの一族」という漫画を思い出していた
彼女は萩尾望都が好きだったよなぁ
そういえば私がミクシーの日記でポーの一族のこと書いた時、何度もコメント入れてきたよなぁ
そんなことも思い出していた
夕方、葬儀に行った友人Hから電話がきた(前日の連絡だったので私は葬儀に間に合わなかったのだ)
「これから彼女の部屋に行って形見分けをするんだけど、あんたは何がいい?」
「・・・かさばらない物」と答えたのだが、電話の向こうで彼女の旦那の声が聞こえた
「ポーの一族のハードカバー全10巻があるんだけど、どう?」
あっ、それだ!だから思い出したんだ
「それ、もらいます」
「第一巻は棺に入れちゃったから9冊しかないけどいい?」と旦那さん
ははは
一番いいとこ持って行って残りをくれるところがめっちゃ君らしいよ
本当に君らしいよ
私も文庫で全巻持ってるけどね
なっちゃんが読んでたやつが欲しい
一冊欠けたポーの一族を見るたびに私はあなたを思い出す
きっと空の上で第一巻をヒラヒラさせながら私を見下ろして
いつもみたいに不適な高笑いしてるんだろうな
なっちゃんみたいに強烈な個性を持った人はなかなかいない
見事でしたよ
がんばったね
よくぞ突っ張り通してくれました
一度も言わなかったけど
私はいつもあなたをすごいと思ってた
まだその辺うろうろしているだろうから今のうちに誉めとくよ
なっちゃん、好きだったよ
もっとまともに絡みたかったよ
最後の最後でいろいろ学ばせてくれてありがとう
じゃぁ
またね