さて旅の4日目、トリニダー2日目
ゆっくり朝食を食べてから行動開始。
2月はハイシーズンという割にはロマンティコ博物館も市立博物館も閉館中。
仕方ないから教会やかつての農園主の館を見て回った。トリニダーの歴史はサトウキビプランテーションと奴隷で語られる。市の中心にあるマヨール広場も昔は奴隷取引の市場だったという。
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午前中には見るべき博物館を全て見てしまったため、昼は広場に面したカーサ・デ・ミュージカでサルサの生演奏を聞きながらキューバビールを飲んだ。
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村上龍に「キューバの音楽以外は音楽ではない」と言わせただけあり、とても心地よい歌声とリズム。ビール1瓶2CUCで素敵な生演奏を聞ける。これこそキューバ以外では手に入らないもの!旅の記念にバンドのCDを1枚購入。

サルサは今では完全に観光客向けで、悲しいことに現地人はアメリカのポップスを普段は聞いている。

宿のおばさんもアメリカとの国交正常化に高い期待を抱いているようで、観光客の増加はもちろん物資の増加も楽しみだという。収入が増えれば電話回線とネット環境を良くしたいとか。目下キューバ人の憧れは携帯電話を持つことらしい。

アメリカ資本は動き出している。ネットフリックスにディズニーチャンネル。それらの代償が何なのかは今は知る余地もあるまい。
日も昇って暑くなってきたのでホテルに休憩に戻りがてら土産屋をぷらぷらした。
土産屋にしてもタクシーにしても、値段表示がないのは観光客としては不便に感じる。わたしは値段交渉を楽しむタイプではない。最終的に自分が得をしたのか損をしたのか分からないから。
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さて中南米や中東の国だと良くあることだけど、単なる通りすがりのおっさんがアジア人に対して「ニーハオ」「ジャッキーチェン」とか言ってくる神経が理解できない(わたしが中国人だとしても今どき珍しくなかろうが!と言いたい。小学生が黒人を見て「オバマ!」というのと同じレベルだと思うのです)
かくしてキューバでも街を歩いていると「チーノ?」「ハポン?」「コリア?」と声をかけられるけど、他国に比べたら控えめ。
路上演奏のおじさんも歌いながら「チーノ?」と。首を横にふると「…ハポン!」と当てたぞと言わんばかりのドヤ顔。

珍しく道で「コンニチワ」と声をかけられて「こんにちわ」と返したら「一度食べタラ~、忘れない味!」と、なかなかな日本語を話すレストランの客引きだった。

客引きもNOと言えばあっさり引き下がる。この「しつこくしない」具合がキューバの教育のなせる技なのかどうかは分からないけど、同じ中米でも少し違いを感じた。

16:00頃まで宿で「冒険者カストロ」を読みながら休んだあと、生演奏を聴きに「ラ・カンチャンチャラ」と「パレンケ・デ・ロス・コンゴス・レアレス」をはしご。
カンチャンチャラは蜂蜜カクテルが有名なトリニダーの観光名所。マイクを使っているから声もよく通って演奏は良かったが、席が横並びで落ち着かない。
パレンケ~の方は女性ボーカルに期待していたけど一向に演奏しないし、店は日陰で暗く蚊に刺されて早々に退散した。

3件生演奏を回った結果、ダントツでカーサ・デ・ミュージカがお勧め。音楽を楽しむならこの店だけでも十分。

トリニダーに来る観光客は日帰りツアーが多かったりする。その点、夕暮れ時の街を見れるのは宿泊者の特権。卵の黄身みたいな色の太陽が石畳を照らして眩いばかり。
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今日の夕飯は「エル・ヒグエ」でポジョ・アル・ヒグエ(スパゲティの上に鶏肉とチーズがのった料理で石焼になっている)を食べた。熱々のスパゲティと溶けたチーズが美味しい。一緒に頼んだモヒートも炭酸と甘みが効いていて好みだ。こうやって「地球の歩き方」を見て食べにくる私みたいな日本人がいるわけだから歩き方の影響力は大きい(ただしマイナーな国は記載間違いや値段の更新もれも多いためネット情報の方が有効)
さて、店を出たころには20時。明日は朝8:15のバスでハバナに帰るため、民宿の清算を済ませた。今日はビールにカクテルを3杯も飲んだため良く寝れそう。