主治医先生が微妙に嫌がる話題がある。
患者会に関することだ。
私は難病支援センターに行ったのを機に、地元の患者会に繋いでもらった。
それから何度かイベントにお誘いいただいたり、先輩患者宅で生活の工夫を拝見したりしたわけだが、主治医先生は「患者会との付き合いはほどほどに」と渋面する。
患者会の参加者は気管切開を予定している人がほとんどで、気管切開を考えていない私とは人生設計が根本的に異なるからだそうだ。
地元患者会で直接お話しした先輩患者は少ないけれど、気管切開は決めかねているという声が目立った。
むしろその前に決めなくてはならないであろう胃瘻をどうするかでお悩みだった(私も同じく)。
患者同士なら話しやすかろうと思われがちだけれど、気管切開の話となるとそうでもない。
特に決めかねている人だと、気管切開の話題に触れられることで心が乱れてしまう。
逆にご家族(ご遺族)のほうが、話をしてもらいやすかったりする。
ただご家族(ご遺族)でも「気管切開してよかったのか」「気管切開させるべきだったのでは」と揺れておられる場合もあり、難しいところだ。
主治医先生が患者会の話を嫌がる理由は、もう一つある気がする。
なんとなくだけど、患者会におられた患者とバトルになったんじゃないかと。
患者会のとあるご遺族から「父は最初は◯◯病院を受診したが、そこの先生は気管切開に積極的ではなかった。父は『俺に生きるなというのか!』とひどく腹を立て、二度とその病院には行かなかった」とのお話を伺ったことがある。
◯◯病院は私の受診先で、気管切開に消極的な立場を表明してるのは主治医先生だ。
結局このお父様は気管切開に積極的な県外の医師を主治医とし、手厚い介護看護を受けながらALS対応マンションで一人暮らしを満喫、旅行や家族行事も楽しまれ、大往生されたという。
ご遺族は「県外の医師にして正解だった」と様々な人に語っておられるので、主治医先生の耳にも届いた可能性はある。
あくまでも「な~んとなく」の想像だけど。
主治医先生が渋い顔をしようが、これからもお声かけがあれば患者会のイベントには参加させていただくと思う。
万が一の可能性に賭けて。
「万が一」など起きえないとは承知しているけれど、もしかしたらもしかしたら、奇跡が起きるかもしれないと信じて。
もしかしたらもしかしたら、奇跡的に患者総会でお酒が振る舞われるかもしれないと信じて。
お酒様万歳! タダ酒より美味いものは無し!
※患者会の小旅行で皆さんとお食事した時の写真。
グラスの中は健康な烏龍茶だったが脳内でウイスキーに変換。
ご家族で参加の先輩患者は、料理を口に入れてもらっておられた。
ただ食事量は非常に少なく、途中から眺めるだけに……。
病状進行で召し上がれなくなったのかと心を痛めていたら、聖帝サウザー様であられた。

