神と和解しました。 | ノー・マンズ・ワンダーランド

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軽挙妄動家・悠季弓仏(ゆうきひいろ)が、
戯言を綴って行きます♪


※このブログはフィクションです。

 

やーの照れ

 

 

 

僕が19歳の頃……

 

一緒に住む祖母が認知症に

なってしまいました。

 

一日中、家の神棚に向かって

何事かを祈り続けるように

なってしまったのです。

 

そんな祖母に対し

それでもなお熱心に新興宗教を

押し付けてくる親戚夫婦と、

その宗教自体のインチキ性に

激高した僕は

 

「なぁにが、神様だ! ばあちゃんのボケすら

何ともできなかったじゃないか!」

 

椅子に昇って神棚(にある神社みたいなやつ)

に手を伸ばし、それを抱えては

ボディスラムを慣行。

 

急角度で畳に叩きつけた上に

椅子から飛び降りながら

ストンピングをして

神社(宮形というらしい)の

屋根を破壊したのでしたてへぺろ

 

もちろん裸足だったので

足の裏を痛めましたが

 

もっと痛かったのは心。

 

人間の心でございます。

 

 

と、いうのもボケた祖母は最初こそ唖然と

していましたが、それもつかの間。

すぐに何もない神棚を

見上げると再び祝詞だか念仏だか

よくわからない独り言を続けたのです。

 

それを見て虚しくなり怒りが

すっかり冷めてしまった僕は

神社の屋根部分をセロテープで

補強して、また神棚に戻しました。

 

 

以来20数年間、

「神や仏はクソくらえだ!」

と生きてきました。

 

 

 そんな僕がつい先日、 

娘のお宮参りのために

近所のどこにでもある感じの

神社に行って参りました。

 

お札やお守りをもらったり、

祝詞をあげてもらったり……。

 

「まあ、あくまでレジャー感覚で

初詣とかお宮参り程度なら

神仏の有用性を認めてやるか」

という気分になったのは

奥さんのおかげ。

 

外国人なので、そもそも日本の神や

仏なんて知ったこっちゃない奥さんが

「遊びだから」

と言うので気が楽になったのです。

 

なるほどな……遊びね、暇つぶしね。

 

今までの人生で

暇をつぶすために出かけたことが

無かったことに、今、こうして

書いてて気づきました。

 

遊びも悪くない、と

そう思ったんでした。

 

そんなこんなあって

実家に帰り、神社でもらった

お札を神棚に置こうとした時

ホコリまみれで屋根が傾いた

宮形とかいうやつが気になりました。

「その節はどうも……」

などと神棚に言いながら思いました。

 

せっかくだから、この神棚(の宮形)……

自分で直そうかな……と。

 

それでもって、せっかくだから

「そうだな……シンデレラ城みたいに

改造してみたらどうかな?」

 

と思い立って検索してみたところ

さすがにシンデレラ城の神棚を作っている

お調子者はいませんでしたが

新しい発見はありました。

 

『未来の神だなコンテスト』

『やさしい神だなコンテスト』

 

というのが過去に

埼玉県神社庁というところで

開催されていて

 

その作品群が

アクリルを使ったり

段ボールを使ったり

まるでインテリアみたいに

シンプルかつオシャレなもので

驚いたのでした。

 

いろいろ考える人がいるなぁ

八百万だからなぁ。

 

ということで

娘のために神棚再建を

考え始めたところで

「神と和解」としたいのでした。

 

 

じゃーのてへぺろ