2022年。 | ノー・マンズ・ワンダーランド

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軽挙妄動家・悠季弓仏(ゆうきひいろ)が、
戯言を綴って行きます♪


※このブログはフィクションです。

 

やーの照れ

 

 

2022年は、生涯忘れられない年になった。

 

 

春に長い闘病の末、母が逝った。

 

自分の母親が死ぬ。

あの小さい骨壺に収まる。

それが、なんとも不思議な感じがして

仕方がなかった。

 

二週間くらいずっと遺影と骨箱を眺めては

「……不思議だねぇ、お母さん」

などと独り言ちたものだった。

 

何年もずっと闘病、

頑張ってくれてたから

とっくの昔に覚悟ができてたけど

それでも、母親にもう会えないなんて

信じられなくて

 

葬式では母の顔を撫でながら

「またね、お母さん」

って言ったんだ。

 

 

それをどこかで母は

聞いていたんだろうか?

 

 

母が死ぬ前になんとか見せたくて

ずっと何年も前からチャレンジしていた

子作りが……

 

母が亡くなった途端、実を結んだのだ!

 

彼女がついに妊娠した!

 

 

普段は全くスピリチュアルなことを

考えない自分ですら、そのあまりも

出来すぎたタイミングから

 

「さっそく、お母さんが生まれ変わったびっくり

 

と思ったものだ。

 

 

そういった事があるものだから

周りの人たちは、妊娠した彼女の

顔つきやお腹をみて

「これは、男の子だね!」

なんて好き勝手な事を言っていたけど

 

僕は最初から

女の子なんじゃないかと

思っていた。

 

 

そうしたら、どうだろう!

 

やっぱり女の子だと来たもんだ!

娘だ!!

 

どうしようラブ

 

 

「お母さんの生まれ変わりだったとして、

また女に生まれてくることを

選んだのだとしたら……」

 

なんてことを考えたりしたら

なんだか妙に感動してしまった。

 

女の子の人生は

そんなに良かったのかい、

楽しかったのかい?

お母さん。

 

全く親孝行をしてあげられなかったから

代わりに、生まれてくる娘を

親孝行するつもりで

甘やかそうと決意する

パパなんでしたラブ

 

 

そういった訳で

ちゃんと正式に結婚もした!

 

その報告のために彼女の実家である

ベトナムに一緒に里帰りした。

 

思いもよらなかったんだけど

これが、この旅行が

人生で最高に幸せな瞬間になった。

 

 

奥さんが運転するバイクの

後ろに跨りながら

娘のいるお腹を撫でる。

 

それで町の市場に

買い物にいく。

 

ただそれだけのことなのに

「この瞬間のために生きて来た!」

と、思えて

なんだか自分自身の今まで

上手く行かなかった夢と人生に

対する供養みたいなことが出来たのだ。

 

 

ここから、おれの人生の何かが

確実に変わる。

 

ここからおれの、本当の人生が始まる。

 

 

そう確信した2022年だったのでした。

 

 

 

それでは、良いお年をてへぺろ