三日目は、朝ごはんをいただいて、花れぶんをチェックアウト。本当にいい宿だったので、少しだけチップを部屋に置いてきた。

 

 すると出発の時に、言ってないのにおかみさんから、「お心づけまでいただきまして。」

と一言。おい、この宿 光ファイバーが張り巡らしたあるのか?

 

 少額だったので、恥ずかしいやら、なんやら。でも、それだけ行き届いたサービスだったってわけだ。

 

スタッフ一同に見送られ港までバスで送ってもらい、帰りのフェリーに乗る。

 

 この日もいい天気。穏やかな航海だ。離れ行く礼文島を眺めながら、感慨にふける。

 そういえば、出航が静かだった。今回は桃岩荘の、派手なお見送りがなかったからね。でも、今日から桃岩荘の営業が始まるので、お出迎えの準備をしていたのが見えた。次の船からは、にぎやかなお迎えが始まるのだろうな。

 

 さて、稚内が近づいてきた。どこを回ろうか。はじめはバスで宗谷岬を目指すつもりだったのだが、いろいろ調べてみると、意外に安くレンタカーが借りられることが分かった。電波が回復していたので、早速ニッポンレンタカー稚内駅前営業所へ電話してみる。

 

 すると、軽なら空きが一台あるという。軽か、少し考えたが、今日一日だけなのでいいかと予約。

 

 船から降りて荷物を抱えて歩くこと10分。ニッポンレンタカーの営業所につく。待っていたのは鮮やかなスカイブルーのワゴンR。

 

 早速、荷物を積み込んで乗り込む。発進。ン!いいじゃないか。エンジンは軽い。踏めば走る。今の軽自動車ってこんなに進歩しているんだ。

 

 軽って64馬力に自主規制しているから、遅いものと思っていたのだが、その分技術がトルクを太くして、乗りやすくする方に振られている。だから、発進もけっしてかったるくはない。むしろ軽い車重を生かして飛び出すことができる。

 

 いやいや大したもんだ。軽を馬鹿にしていたことを大いに後悔。ドライブを楽しむことにした。

 

 まずはお昼だ。昨日はうに丼を食べそこなったので、今日は是非食べたい。ということでノシャップ岬の樺太食堂をを目指す。ライダーご指定の名店だ。駐車場にワゴンRを止め早速店内へ。

 

 予想通り結構な混雑だ。さーてうに丼。小さいどんぶりなら2900円。大きいどんぶりなら

4950円。ううんここまで来たんだからこっち。

まず、お味噌汁から。 旨い。いい出汁出てる。

 

次にウニを口に運ぶ。甘い。とろける。噂にたがわぬこの味。大いに満足。感想を書き残している人によると、うに丼は飲み物で、なおかつ人生を変えるいう。大いになるほどと思った。

 

 さーて、おなかがくちくなったら、次は観光だ。早速宗谷岬を目指す。ワゴンRは極めて軽快に走る。車の群れをすいすい抜け出して岬巡りの道を快走する。

 

 あっという間に宗谷岬。

うん?遠くにうっすら。見えるはサハリンだ。

こんなに見えるのは久しぶり。もうあそこは異国。思えば遠くへきたものだ。またまた、新しい感動と思い出。旅は本当にいいな。

 

 さて、ここから稚内へ引き返してもいいのだが、ワゴンRのドライブがあんまり楽しいので、少し先へ走ることにした。オホーツク街道238号線を網走方面へ。この道は海岸沿いだが、結構アップダウンがあり、いいワィンディングロードでもある。

 

 それでもワゴンRはものともしない。グングン登って、すいすいコーナーを駆け抜ける。86に比べれば少しロールは大きいが、よく踏ん張って気持ちよく曲がってくれる。本当に気持ちいい。これはこの車を借りたのは大正解だ。

 

 結局猿払の道の駅まで50㎞ほど走った。ここで、コーヒーを飲んで折り返し。帰りも気持ちよく走る。一時間余りで、稚内へ戻り、給油。200㎞近く走って使ったガソリンは4ℓあまり。ガソリン代はわずかに900円。レンタカー代を含めても7000円に収まった。

 

 荷物をホテルに、運んで車を営業所へ返す。楽しいドライブだった。ワゴンRよ ありがとう。

 

 今日の宿は、稚内の定宿、ドーミーイン稚内。窓からは稚内市街が一望でき、最上階は、露天風呂や、サウナもある天然温泉のお風呂。気持ちのいいホテルだ。

 

 早速、ふろに入ってサウナで汗を流す。水風呂がとても気持ちいい。体を洗って、露天風呂で再び温まり、夕食は、ホテルの前の居酒屋さんで。

 

 タコしゃぶにざんぎ。行者ニンニクのぬた。北海道の恵みをたらふくいただく。お酒がおいしい。このお酒は鬼辛口だそうだが、のど越しがよく、それでいてふくよかだ。うーん、いい夕餉をいただいた。

 

 あとは、ホテルで夜泣きそばをいただけば完璧だったのだが、部屋に帰るとノックダウン。そのまま眠ってしまった。

 

 さあ、明日はいよいよ花たびそうやに乗る旅だ。懐かしの急行列車の旅を楽しもう。

 

続く