「世銀総裁に『裁きの日』理事会で弁明へ」
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200705160001.html
「世銀総裁:『あらゆる選択肢』進退問題で米大統領報道官」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070516k0000e020021000c.html

 10年前のアジア通貨危機の折、「IMF(国際通貨基金)は米国のコントロール下にある」と言って、IMFの指示に逆らったマハテイール首相(当時)のマレーシアが1年半で危機を脱出し、IMFに従ったインドネシアや韓国は長年経済危機に苦しみました。
 一方、イラク戦争開始の責任者の一人で、新保守主義の主導者たるウォルフォウィッツ氏がその責任を取る形で国防副長官を実質的に更迭された時、ブッシュ政権の圧力で世界銀行総裁に天下って問題になりました。
 今、ウオルフォウィッツ世界銀行総裁の公正でない行動に裁きが下されようとしていますが、米国政府はこれを擁護し、日本政府のみがそれを支持しています。
 イラク戦争開始やスキャンダルの責任を取れない米国政府と日本政府。いつまでこんな不公正な心中体制が体制が続くのでしょうか。

山口実

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20070516k0000m010147000c.html

至極まともな見解ですが、今度は腰砕けにならないようお願いしたいですね。

それでも、国会では「イラク特措法:衆院で改正案可決 期限を2年間延長」。

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20070516k0000m010074000c.html

今の政府に日本独自の外交は望めないようですね。


山口実



ニュースキャスターの内唯一の良識派と思われる筑紫哲也さんが、今日のニュース23で「初期の肺がん治療のために休養する。癌は治療可能なもので、当分の間治療に専念して復帰する。」とおっしゃっていました。
 大変残念ですが、完治して出来るだけ早く復帰されるよう、心からお祈り申し上げます。


山口実

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007051401000406.html

「人間の鎖」に就いて、沖縄の大切な友達から指摘がありました。私も、昨日ニュースで見て、感動しました。
 沖縄の人々が騒音に苦しみ、安全を脅かされている現状を私たち本土の人間はしっかり認識しなければなりません。そして安易に補助金をばら撒く行政のやり方を黙認するのではなくて、米軍基地の縮小・撤去を積極的に推進するよう訴えることが私たちに課せられた義務であると考えます。
 また、沖縄から飛び立つ米軍機がイラクやアフガンで民間人を多く殺戮していることもしっかり認識する必要があります。 一方で、日本政府は航空自衛隊の2年延長を進めているようです。
「イラク法案、委員会可決 航空自衛隊派遣を2年延長」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007051401000406.html
 国民に耳を傾けず、国民に十分な説明もなしに、米軍への加担を進めるやり方は、民主政治とは程遠いものと言わざるをえません。


山口実 

昨日の長谷川初範さんの出会いの興奮が覚めやらぬ中、今日は福岡通訳協会で「対立を超えて、相互の力を」と言う表題の講演をしました。
 いろいろなことをお話したいのですが、時間も限られているので、自分の経験を通した「お互い様の助け合い」と「憲法の活かし方」と「ソフトパワー」に就いて語りました。

レジュメは次の通りです。

1.はじめに・・・今日本が進もうとしている道
a)なぜ今「改憲」「海外派兵」「日米安保強化」が必要なのか。
b)なぜアジア諸国との対立を煽るのか。従軍慰安婦・南京大虐 
 殺事件を否定さえする政治家達。

c)武器輸出規制緩和推進に見る軍需産業強化(政界・財界の動き)
d)争乱で苦しむのは婦女子(パレスチナ・湾岸危機・インドネシア大暴動など。)
e)お互い様の助け合いの心・・・戦争・天変地異・環境破壊

2.活動の原点:湾岸危機の際の在クウェート日本大使館篭城と人質生活
a)食糧集め(飢えた子供達・少年や年寄りばかりのイラク兵)
b)外務省の対応(現地の声聞かず、米国偏重)
c)婦女子を残して逃げようと言う男達。「恥を知れ」
d)人質生活(食べ物がない)
e)恐怖を逃れる術(婦女子や仲間を助ける心。自己犠牲。出会い。)

2.最近の国際貢献活動
a)イラク攻撃反対(新聞記事)
・情報の操作 or 自粛
b)インド洋津波の被災児支援(新聞記事)
c)国連ハビタットの支援・・・街づくり
d)キャンパスサポート西南・コミュニティーの大切さ、輪は広がる
e)音楽(Jazz他)・芸術
f)地域の活性化 芋焼酎・もち吉・講演

3.中国との対立に就いて
a)重要なことは中国との対話のテーブルに着くこと
b)暴動報道などの誇張と一面性
c)負の外交カードを切るな。(歴史認識・・・傷口に塩)
d)拉致問題は中国の協力無しでは解決出来ない。
e)尖閣列島のガス田・・・採算が合わない。
f)中国が破綻したとき日本がどのような影響を受けるのか。
g)地域社会の大切さ まず、隣国との友好を!

4.中東問題
a)武力では解決出来ない。イラクの外国軍の即時撤退 テロ活動家の埋没
b)イラク戦争とサダムフセイン
・誰がこの「怪物」作ったか
・イライラ戦争
・石油利権(原油価格)・・・コストUS$2~3
・イラクの特殊事情 スンニー・シーア・クルド
・なぜ死刑を急いだのか・・・殉教者サダム
c)イランに対する攻撃
更なる対立と原油高を生む。
d)イスラエル・パレスチナ問題 二重基準の悲劇

5.平和憲法をどう活かしてきたか(15分)
a)平和憲法の活かし方
b)憲法改定が生むもの
  日米安保強化・・・経済的負担・・・海外派兵の肩代わり・・・徴兵・・・増税
c)独自の平和外交を・国際的孤立からの脱出
  ・湾岸戦争のトラウマの嘘
・ソフトパワーの活用。医療・教育・環境保護・建設や経済面十分貢献が出来る(戦後60年を無駄にしてはならない)
  ・自衛隊の費用対効果(軍を動かす膨大な経費)
  ・米国偏重の外交を止めよ。ブッシュと心中するな。米国の要求は、軍事の負担だけ。日本の国益には適わない。

6.結論(女性の活躍)
 今私達に必要なのは対立ではありません。国内外で言葉を尽くして対話することです。環境問題や人権問題や医療の問題など、差し迫った問題を相互の力を合わせて解決することです。そのためには優しい女性の活躍が不可欠なのです。
 政界や経済界を含めたあらゆる分野で、高い意識を持った女性の活躍を切望します。私たち男性は一歩退き、女性の皆さんのアドバイザーになります。それが硬直化した今の世の中を変える最善の方法だと考えます。


 .思ったよりat homeな会合で、もう脱線しまくり。ほかでは聞けない面白い講演になったと思います。それにパワーは出しまくりで、疲れたらしく帰って食事を早めにして今まで眠っていました。(笑)

映画「ミラクルバナナ」の臨時代理大使役の長谷川初範さんとお会いしてお話しました。男も惚れ惚れする良い男で、大ファンになってしまいました。
 今日は、Wifeが大ファンの美輪明宏さんの「双頭の鷲」の公演を観劇に行きました。皆さん素晴らしい演技でしたが、この劇に長谷川さんが出演されていたのです。
 突然でしたが、半年かけて仕込んだ「ミラクルバナナ」の上映&錦織監督レクチャーが6月9日午後に大学で開催されることになったことを、一言長谷川さんにお伝えしたくて、プロモーターの方に面会をお願いしました。「長い演技の後で駄目かな」と思っていたのですが、なんと快く受けて下さいました。
 今日の彼の配役は、警視総監と言う悪役どころでしたが、芸達者と言うか、憎たらしいくらいの素晴らしい演技で、ロバート・デ・ニーロさんに匹敵する素晴らしい俳優さんだと思いました。そして人柄も本当に素晴らしい。
 長谷川さんもこの映画がとても気に入っておられるようで「錦織組」と言われていました。優しい錦織監督の周りには本当に素晴らしい人々が集まってくるのですねえ。長谷川さんは早速楽屋に来たファンの方々に西南でのミラクルバナナの上映&レクチャーの宣伝をして下さって、更に感激!追っかけになりそう。(笑)
 帰り道、「6月9日のミラクルバナナ上映&レクチャーを是非とも成功させなくちゃあ」と思っていたら涙が止まらなくなりました。色々あってちょっと出遅れているけれど、福岡周辺の皆さんには、是非ご来場願いたいと考えます。本当に心温まる良い映画です。 主題歌のsmileも、映画の中の子供達のSmileも最高です。

 http://www.seinan-gu.ac.jp/newscommon/free/070609_banana.pdf
 http://www.miracle-banana.com/main.html
 
山口実

「首相の『謝罪』を酷評 従軍慰安婦問題で米専門家」
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/20070511/20070511_013.shtml
 共同通信の掲題のニュースが発信されています。
 同じく共同通信は、「憲兵が連行、売春強制 慰安婦問題 オランダ公文書を発見」と言うニュースをベルリンから発信しています。
 国のリーダーが言動を慎まなければ、国の信頼が著しく損なわれます。被害者の思いを慮らなければ、国民全体が「自虐的な」屈辱にまみれることになります。
 他の政治家も含め、歴史認識を公正なものとし、米国・中国・韓国と対等に、物申せる好関係を構築することが不可欠です。そうしなければ、いつまで経っても「戦後」と決別する事は出来ません。


山口実

Record Chinaの報道で下記の大げさな題の記事を見つけました。
「ディズニー模倣を超えた!大胆すぎる新たなニセモノが登場―吉林省長春市(Record China)」
http://newsflash.nifty.com/news/ta/ta__rcdc_20070510010.htm
 長春と言えば、10数年前北京からハルピンへ向かう飛行機が雷雨のため、長春で緊急着陸したことがあります。結局3時間くらい待たされたのですが、やる事がないので空港内をうろついていたら、陳列ケースの中に黒い細長い干物を見つけて、「何かなあ?」といぶかっていると、「鹿のオチ○チ○で、角よりずっと効果がある精力剤で、ここしか(鹿?)ない」と売店のおじさんと私の通訳が力んで言いました。そこで「さすがに長い春を楽しむ町の、チン列ケース。」と感心したを覚えています。
 さて、中国の知的財産の侵害は目を覆うものがありますし、中国当局も適正な対策を講じることが不可欠だと考えますが、この記事のペンキで縞を描いた馬に関しては、「彼らの対応こそ中国の知的所有権保護に関する根本的な問題を象徴するものと言えるかもしれない。」と無理に結論付けなくても、「一目で本物じゃないとわかるけど、子供が楽しんだから別にいい」のではないでしょうか。
 皆さんはどう考えますか?
まあ、別に議論することもない、たわいない話なんですけれどね。(笑)

友達の日記に、「右翼チック」な戦争オタクと思われる人々が、謂わば「荒らし」のような書き込みをしていました。
 このような若者に対して、私は「明日は我が身」と言う言葉を良く考えることをアドバイスします。
 湾岸危機の大使館篭城・人質生活やインドネシア暴動などの危機に直面すると、日頃勇ましいことを言う若者に限って、うろたえたり、神経性の胃炎で倒れたりしました。
 まあ、謂わば「人には言えん(胃炎?!)ような恥」をかいていました。
 私は、近く日本の文化に就いて大学で講演する予定ですが、「恥の文化」に就いても語ろうと考えています。日本には不公正な言動を行うことを恥と思う文化がありました。弱いものを苛めることを恥とする文化がありました。しかし、現代はその恥の文化が失われつつあります。
 私達は、恥を忘れれば、そのツケは結局自分に廻ってくること、弱い立場になった時恥をかくのは自分であることを肝に銘じて、勇ましいことは言わず、相互の思いやりと助け合いの心を実践していくことが大切だと考えます。


山口実

午前6時にシロ君に起こされて少し仕事をして、10時から学院のチャペルに行き、午後は大学で2コマ講義、その間に学院にとって帰して、国際協力論の聴講をしました。夜は、地下鉄と新幹線を乗り継いで、小倉の講義へ。とても暑かったのも手伝って、結構疲れました。それにしても、城南線と空港線の天神の駅の遠いこと。
 充実した一日ではあったのですが、家に帰ったら午後10時。ぐったりで、知らないうちに眠っていました。
 で、気がついたら今。
 ところで、昨日の西日本新聞に面白い政治風刺漫画(by 佐藤正明さん)が掲載されていました。ちょっと絵を想像して下さいな。

 「正義の為にガンバローゼ ハハハ・・・」と叫びながらビルの谷間を下降するブッシュ大統領を見て、サルコジ氏が「あ、シッパイダーマンだ!」と言い、安倍首相が「・・・だんだん下がってっているのですけど・・・」とつぶやいている。
 その題が傑作で、「強硬な人たちの末路は?」
 まだ、夏前ですが、秋になれば「何処も同じ秋の夕暮れ。」と言うことになるのでしょうね。


山口実