『博物館の少女 怪異研究事始め』
出版:株式会社偕成社冨安陽子 作

こんにちは、ボアと申します。
今日は、富安陽子さんの
『博物館の少女 怪異研究事始め』をご紹介します。
舞台は明治時代の東京・上野。
主人公は、大阪の道具屋生まれの13歳の女の子
花岡イカル。
ある日、博物館の蔵から「黒手匣」という不思議な箱が盗まれる事件が起きて、イカルは仲間たちと一緒にその行方を追いかけます。
そこで待ち受けていたのは、怪異や古い伝承、そして人々の複雑な思惑でした。
この物語の魅力は、まず明治初期の街の空気感だと思いました。
新しい時代と、まだ残る古い価値観が入り混じった雰囲気がとてもリアルで、まるでその時代を歩いているような気分です。
イカルはとにかく行動力があります。
危険な場面でも臆せず飛び込み、人の心を開く明るさがあります。彼女の周りには、ちょっと風変わりで魅力的な仲間たちもいて、それぞれが物語を作ります。
そして、事件の謎解きと怪異の不思議さが絶妙に絡み合い、読み進める手が止まりません。最後には少し切なさも残って、物語の余韻に浸れる一冊です。
歴史とミステリー、そしてファンタジー。
子どもも大人も楽しめる、明治時代の冒険。
ぜひ手に取ってみてください。
以上、ボアでした。
ありがとうございました。