先々週のフライディナイトは待ちに待った

メセニー大師匠のソロライヴ@サンケイブリーゼ。

大阪中のコアな音楽ファンが集まる様子はなかなかに壮観で、

ロビーでも久々の方々と「やあやあ」「やっぱ堀埜はん来てはんや」

てなちょーしでそらまあ立場上行かんわけにわいかんでしょ

日本で唯一のメセニーまるっと本を書いてるんやからさあ。

 

 

この本が出た時はちょうどメセニーがのんびりと若手とツアーをやってる時期で、

アルバムがいつ出るのかとヤキモキしていたのでしたな。

その後かなり経ってからストリングス入りの超絶豪華ソロアルバム、

現代版オルガントリオのサイドアイ、クラシックギターの楽曲提供アルバム、

そしてこないだの多重録音ソロ「ドリームボックス」と、

結構なペースでのリリースが続いたことはご存知の通り。

で、今回のツアーも「ドリームボックス」の名義だったので

サウンドオンサウンドで同アルバムの曲を中心に演るかと思いきや、

既にブートでNYでのライヴをチェックしたところ、

彼がさまざまなギターを取っ替え引っ替えながら

いろんな楽曲をお話ししながら披露し、

しまいにゃ小規模のオーケストリオンをカマすという

前人未到の2時間なのであり、これがツアーを重ねて練られたものが

日本に上陸したわけであって、そらまあ至福は保証されてるのであってね。

東京BNでは御大ロン・カーターらも合流するし。

 

まあしかし、メセニーのライヴで何が一番感心するかといえば、

その音響の良さなんですね。なんであんなにキレイな音が、バランスよく出るのか。

ソロであれアンサンブルであれ、出音が素晴らしいのでひたすらうっとり。

その上で丁寧にメロディーと伴奏を弾き分ける円熟のプレイが聴けるのだからもー

3時間でも4時間でもやってくれ頼むぜ!という気分に全聴衆がなり、

結果としてアンコール3回という大サービス。

おそらく他会場でも似たような状況だったと思うが、

たった一人であんなことをするなんて、なんちゅうスタミナなのか。

彼の場合は相変わらず譜面を一切見ないし、もう音楽の化身となって

この世にいてはるとしか思えません WANNA DANCE。

 

開演前には、久々に小林少年と邂逅。

少年ゆうても昔ロスで出張仕事をしてた時にアルバイトで

入ってくれてた時代の話で、現在はブルーノートのブッキング担当プロデューサーさん。

実は今回のツアーは彼の熱意と仕切りで実現したものであり、

来日後は北海道でシークレットギグを演って指ならしをしてから、

全国各地を回っているそうである。相変わらず働き者ですなーメセニー大師匠。

あとツアーには、一人だったら寂しいので息子さんも帯同しているとのこと。

 

今回の来日にあたり、「そろそろ自身の音楽人生もまとめに入ろうとしている」

的なコメントを残しているようだが、ギターはどんどん上手くなってるし、

インスピレーションにいささかの翳りもないので、

そんなこと言わんとまだまだ我々を音楽の快楽の高みに連れていってほっしーなみれい。

そうなるとあたしも「メセ聴け2」を出さねば...と思うのであってね。

たのんまっせメセ爺はんYO!