前回に引き続き、新規事業について書いてみたいと思う。
このブログから読み始めた方は、前回の「事業拡大の鉄則①」を読んでから本稿を読んでいただきたい。
前回はスモールスタートの重要性について書いた。
今回は、その続きである。
私がまったくの新規事業として始めた不動産賃貸業を例に話してみたい。
現在行っているのは、土地付き戸建てを購入し、賃貸として貸し出す事業である。
この事業を始めるとき、多くの人は会社のお金で始めるのではないだろうか。
しかし私はそうしなかった。
会社のお金は、従業員全員が稼いだお金である。
だからこそ、簡単に失敗するわけにはいかない。
そこで私が取った方法は、自分自身でリスクを負い、自分のお金で試すことだった。
もちろん借金はしない。
失敗しても生活に支障が出ない範囲で購入できる物件に限定した。
最初の物件は、大きな修繕だけ工務店に依頼し、それ以外は自分で行った。
今思えばよくやったと思う。
土壁を漆喰に塗り替えたり、クロスを貼り替えたり、障子や網戸を張り替えたり。
気付けば、ちょっとしたリフォームなら自分でできるようになっていた。
しかし、本当に得られた価値はそこではない。
どの作業にどれくらいの時間がかかるのか。
どの工程にどれくらいの費用が必要なのか。
どこまで自分で行い、どこから専門業者に依頼すべきなのか。
そういった感覚を身につけられたことが大きかった。
そして1件目が終わった後、私は2件目も購入した。
実はここが重要である。
なぜなら、1件だけでは偶然の可能性を排除できないからだ。
たまたま安く購入できたのかもしれない。
たまたま修繕費が安く済んだのかもしれない。
たまたま早く入居者が決まったのかもしれない。
1件だけでは、それが再現性のあるものなのか判断できない。
だから2件目を購入した。
しかも別の県で購入した。
環境が変わっても同じ結果が得られるのかを確認したかったからだ。
これは不動産だけではない。
実は同じ時期に、私は物販事業にも挑戦していた。
こちらも自己資金で始めた。
その中で面白いことに気付いた。
世の中は想像以上に統計で動いているということである。
例えば、
Amazonランキング〇位以内の商品はどれくらい売れるのか。
曜日によって売上はどう変化するのか。
給料日前後ではどれくらい変動するのか。
こうしたデータを積み重ねると、ある程度の再現性が見えてくる。
私は不動産も同じだと考えた。
そして実際に試してみると、やはり統計的な傾向が存在していた。
もちろん100%同じ結果にはならない。
しかし、一定の範囲に収まることは確認できた。
その結果をレポートとしてまとめ、会社に提出した。
そして会社として新規事業へ進出する判断を行ったのである。
私は新規事業において大切なことは二つあると思っている。
一つはスモールスタート。
もう一つは統計を取ること。
感覚だけで判断すると大きく外すことがある。
しかし、小さく始めてデータを積み重ねれば、大きく失敗する可能性を減らすことができる。
これが私の考える新規事業の鉄則である。