
著者が小説のなかでテーマとしていることは「死」であったり「男女の愛のようなもの」だったり。しかし毎度「これだっ!これがこの作品で書きたかっただぜーっ」というような直球ストレートをワタシは感じたことがなかった。
今回の作品を読んで、著者が今までの作品も含めて貫いているテーマが見えてきたように思えた。
それは、
「無常観」である。
白石一文が描いてきた小説の世界。生あるものが死することや、イカれた性癖を持つエリートサラリーマンの派閥闘争の争いも、世襲政治家の姿も、、、、すべてが「無常観」に共通する。
日本人の持つ「無常観」の肯定と自らによる破壊の姿を、白石一文は描いていきたのではないのだろうかと思うようになりました。
ひとつ前に読んだ本では、「災害列島日本」の地理的要因が、「日本人の無常観」を生み出しているとしていた。
この小説では、東日本大震災に続いておこりうるとされている災害、「富士山の大噴火」についても書かれている。
たまたま読んだ本の、隠されたテーマが続いているような、なんかへんな感じ。