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 山と渓谷社の文庫 『新編 単独行』加藤文太郎著です。

 ぱんだおやじさんの読まれていた本『単独行者』を小生も読んでから、すっかり山岳の本が好きになってしまいました。先月に丹沢で生まれて初めての登山を経験したことも大きく影響してます。

 戦前の登山家、加藤文太郎氏のゆるぎない自信と、強い意志が行間にあふれているように感じました。克明な登山記録文がほとんどなのですが、少ない文字数の記録のなかに強烈な個性があるように感じました。
 強靭な心と肉体が伴わなければ残すことのできない記録を打ち立てた登山家でありながら、ただ、ひたすらに淡々と山が好きで登りつづけたのではないかと。
 記録や名誉ということよりも、ただ、そこにある未知なる山、あるいは未知なる危険が数多ある冬山、そして自然の大きさにただただ触れてみたかったのではないかと。
 そんなふうに考えました。

 冬山での遭難死という、命の最後の瞬間も山を感じていたことでしょう。

 加藤文太郎さんが遭難死した、槍ヶ岳北鎌尾根の朝焼けの写真が本の表紙を飾っていますが、人間を寄せ付けない自然の厳しさと美しさが表現されており、加藤文太郎さんが命を賭して突き進んでいった答えがこの表紙の写真にあるような気がします。

 感動かな。