
「ニイタカヤマノボレ一二〇八」の暗号文で発令された、ハワイ島に集結しているアメリカ太平洋艦隊への攻撃。アメリカ、イギリス、オランダとの戦争、第二次世界大戦に突入するまでの日本帝国軍の苦悩の時間が描かれています。
米英蘭との戦争が回避できないと判断されたとき、いかにして優位に戦いを進めるのか。陸海軍のエリートたちの計画と、前線へと立ち向かう将兵。
戦争回避に最大限の努力を尽くすと同時に、即開戦となった場合にハワイ島の米軍の太平洋艦隊の航空母艦を破壊すべく集結する日本帝国海軍と、中国大陸からイギリス領インドへ浸出すべく準備する日本帝国陸軍。ハワイ島へと船団を組む艦船の乗組員たちは、これから米軍との戦争に突入することを知らされないままに軍艦に乗り組んだという。
この本を読むと、わずかな手続きとわずかな数の日本人の判断によって、史上最大の殺戮の行われた戦争の悲惨な歴史の扉が開かれたという事実に驚きが禁じえない。
太平洋戦争は、小生が生まれる21年前に終結している。
すでに66年の年月が経過しているが、わずか66年とも言える。たった66年前に我が祖国日本と米英蘭とは、殺し合いを公然と行っていたのである。
先日の終戦記念日に、我が家の子供らに日本が行っていた戦争の話をしてみた。殺し合いが実際に行われ、世界でたった2回しか爆発したことのない、とんでもない爆弾が2発ともこの日本に落とされたのだと。
振り返る必要のない歴史と、いつしか遠い未来の日本人は考えるかもしれないが、小生には振り返る必要の大きくある歴史に思えてならないのであった。