
吉村昭著『赤い人』講談社文庫です。
ときは、明治。
蝦夷地の開拓に要する、劣悪で危険な開拓作業を安価で推し進めるために図られた政策は、本州の刑務所で収容しきれなくなった罪人を投入することになったのであ~る。
明治政府に背いたかつての幕府従属の武士、罪人を極寒の地である北海道の江別などに送り、自らが収監される刑務所の建設にあたらせ、さらに数多の罪人を送り込み、道路建設や、さらなる奥地の刑務所の建設工事をさせていたという、当時の日本の北海道開拓史の世界が描かれている歴史小説です。
いやはや、実に興味深く読み進みました。
北海道へは4回ほど愛車GSと巡っておりますので、地名や地形などが少々頭に入っている小生には、この本に書かれている開拓工事の困難さがリアルに伝わってきました。
明治から第二次世界大戦の終戦にいたるまでの囚人を使った開拓史が描かれているので、GHQによる民主主義思想の監査などがあったことなど、驚くべき事実があったのだと。
日本の社会情勢によって変化してゆく罪人処置の政策など、社会情勢の変化が盛り込まれていて、じつに勉強にもなりました。
なにより、また、北海道に愛車GSと訪れてみたくなった本でした。
だからといって、今年も北海道にツーリングに行きたいなどとと言ったら、我が家の妻は怒るだろうな、、、。
いやはや、吉村昭の本は実に勉強になるのであった。
吉村昭の読者街道は、まだまだ続くのであった。