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 野坂昭如の連句集『ひとり連句春秋』ランダムハウス講談社刊です。

 脳梗塞でリハビリ中の野坂昭如の連句集です。
 野坂昭如といば、『乱離骨灰鬼胎草』という訳のわからん書籍名の本を若いころに読んだことのありました。独自のリズム感で、なんとも不可思議な本だった記憶があります。
 『ホタルの墓』も読みましたが、野坂昭如のハチャメチャさの奥にある、日本の敗戦を幼児体験としてもつ世代の人々の悲しみと、その絶望感を乗り越えたド根性を見たような気がしました。
 『ホタルの墓』の映画は、妙に教育的に仕上がりすぎて、原作のほうがはるかに良かったと記憶しています。
 して、野坂昭如氏は、現在脳梗塞のリハビリ中とのことで、言語中枢に障害が残ってはいるものの、お元気なのだそうです。
 かつての担当編集者が、さらに野坂氏のリハビリをせんと連句を勧め、その連句集がこの本なのだそうです。
 文章のフォントが滅茶苦茶大きいので、あっという間に読み終わってしまいましたが、ちょっとトボけた野坂ワールドが句に出ていて楽しく読めました。

 がしかし、やっぱりリハビリ中の著者の苦労が読み取れて、
 『とにかく、酒は控えめにして、健康に留意しよう』などと考えた小生でした。