
動物や民族の歴史がテーマとなっていることの多い著者ですが、新刊本のテーマは『特攻』です。日本海軍が行った特攻には、空から飛行機で敵艦に突っ込む「神風特攻隊」は誰も知っていますが、人間爆弾となって空から飛来して敵艦に体当たりした「桜花」、魚雷に乗り込んで敵艦を目指した「回天」のほかにも日本海軍は、特攻作戦や兵器が数多、考案していた歴史があります。
『群青に沈め 僕たちの特攻』で描かれているは、太平洋戦争の末期、米軍の本土上陸を阻止するため、爆弾を抱えて海中に潜伏し、米軍艦船を船底から爆破撃沈しようとする人間機雷の特攻作戦「伏龍隊」に属した若き日本軍の兵隊である。
未だ存命の元隊員の方への取材など事実にもとづいた物語ではあるが、この書籍で大きく感銘というか理解できたことがある。
それは、太平洋戦争末期に日本軍兵士のだれもが敗戦の影を知りながら、勇敢に特攻していったのか。どんなふうに自分の死を意味づけて飛び立っていけたのかという疑問の答えだ。本中では、主人公の若き空士が尊敬の目をむける上司がその言葉を語っている。
おそらく、筆者が取材した存命の元隊員が語ったものなのだろう。
小生は、久々に読書中に目頭が熱くなってしまった。
(ぜんぜん違うはなしですが、市川拓司の『いま、会いにゆきます』もヤバかったのです。満員電車の中で泣きそうになってしまいました、、、、)
特攻隊員に志願した若き日本人の心が描かれた、感動の1冊。