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 600頁を超える分厚い本でした。
極慎会館の初代会長である大山倍達に関する書籍であるが、第1章などは朝鮮半島の歴史がわかりやすく述べられていて、大変勉強になった。在日朝鮮人、朝鮮半島の分裂、北朝鮮と韓国にわかれたそれぞれの在日朝鮮人、、、。いやいや、大山倍達のはなしは別としても、第1章はとても勉強になった。

 して、
 極慎会館の初代会長である大山倍達は、戦中の朝鮮半島からの密入国者だった。朝鮮での名前は、崔永宣といい、来日して軍人を目指していたそうだ。朝鮮人だということは、かすかに知っていたが、戦中の密入国者だったというのは驚きである。
 紆余曲折あって空手家として、世界に名を覇せる世界の大山『ゴッドハンド』となるわけであるが、著者は、大山倍達を愛しながらも、批判的な論調も多い。大山倍達は「超個人主義」だったという表現にとどめているが、ようするに「ウソつきである」という記述が多く見られる。事実を捻じ曲げて現実と虚構の世界をさまよっていたというものだ。
 ただ、基本には、大山倍達を敬い、愛してはいるが、その歴史を紐解くといといろあった、、、、というような博愛にみちたスタンスで描かれる文章には厭味がなくて、読み手には、気分のいいものであった。
 晩年の大山倍達の虚像は、描かれたものであり、「世界の大山」であり続けなければならなかった朝鮮人 崔永宣の悲哀がよく伝わってきた。
 
 空手は武道であり、格闘技ではない、、
 武道とは、、、

 今日の格闘技ブーム。
 大山倍達が生きていたら、さぞ、お怒りであっただろう。

 久々に読み応えのある書籍でした。