前回の記事(②ストレートってどんなボール?~ボール回転軸の向きから~)では、「ストレート」のボール回転軸方向について説明
ボールを動かしている揚力の方向が分かったので、次に、揚力の大
これはみなさんがお分かりになるようにボール回転数が大きければ
大谷投手のような球速の高いスリークォーターのピッチャーはボー
つまり、ボールへの指の掛かりが良くボール回転数が大きくなると
早く開くからシュートするとか、シュートしてるから真っ直ぐ投
あるいは選手に言った事はないですか?
これらは全て誤解です。
回転数の多い「ストレート」はよりシュートしていくのです。
揚力の大きさはボール回転数の他に、投球方向とボール回転
(図: ボール回転軸が投球方向となす角度)
ボール回転軸方向に関する記事(②ストレートってどんなボール?~ボール回転軸の向きから~)では、回転軸について2塁方向から見た2次元だけの傾き(仰角)しか説明していませんでした。
(図: ボール回転軸の仰角)
実際は、ボール回転軸は3次元ですので、水平方向の角度(方位角)も考慮しなければなりません。
「ストレート」では、ボール回転軸の方位角が90度(右ピッチャーであれば3塁方向)に近づくほど、揚力が大きくなります。
(図: ボール回転軸の方位角)
しかし、「ストレート」の回転データを取ると、選手の中にはボー
つまり、カットボールに近い「ストレート」です。真っスラとも呼びます。このカットボールに近い「ストレート」
大谷投手が投げたこの1球は、真っスラです。
真っスラになる原因は2つあります。
1つ目は、前腕や掌が投球方向ではなく、ほんの少し顔の方
2つ目は、ボールをきちんと握れない子供や、人差指と中指が同時
人差指と中指は同じ長さではないので、両方の指先が同時にボールの縫い目
下記の画像では、中指が最初にボールから離れています。
先程の大谷投手のカットボールに近い「ストレート」、真っスラは2つ目の原因だとすると、縫目が低く滑るメジャーのボールに対して、人差指と中指の離れるタイミングがずれてしまっている可能性があります。このボールを意図的に投げられれば、それは新しい球種として使えますが。。。
ボールトラッキングデバイスでは、ボール回転軸が水平面で投球方向に対し
あなたの「ストレート」の質は、どうなっているでしょう。。。
データを見ると、改善の余地があるかもしれません。。。
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