野球の動作分析家 佐藤康則のブログ

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動作分析家としての活動や
野球に対して日々感じた事を綴っています

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昨シーズン中継ぎで大活躍だった平野投手、

新人王を受賞した大谷投手、

メジャーで5年連続2桁勝っている田中投手。

 

彼らがMLBで活躍できている一因として、

スプリットが挙げられると思います。

 

 

まず、各投手の動画を見てみましょう。


平野投手

 

大谷投手

 
田中投手
 
スプリットで気持ち良くメジャーのバッターを打ち取ってますね。
 
次に、
ボールの回転による変化量を見てみると、
平野投手は-15~+20cm、
大谷投手は-10~+20cm、
田中投手は-10~30cm
とボールは縦方向にマイナスとプラスの変化量を持っています。
 
スプリットは指で挟んで抜けば
回転数が少なくなって落ちると
皆さん理解していると思いますが、
 
なぜこのようにマイナスとプラス方向の変化をするのでしょうか。
 
 
それはボールの回転軸が全く異なるからです。
 
プラス方向の変化量のスプリットは、
ストレートに近い回転軸です。
ストレートより回転数が少ないため
上向きの揚力は少なくなりますが、
それでも少しプラス方向に力を受けてしまいます。
 
一方、
マイナス方向の変化量のスプリットの回転軸は、
投球方向に対して左側に向いています(右投手の場合)。
つまりスライダー系の回転軸が少し下を向いた方向です。
 
ボールを挟んで回転数を落とせばそれだけでボールは落ちますが、
さらに落とすためには回転軸の方向が重要になってきます。
 
ストレートのただ回転数が少ないだけのスプリットでは、落ち方が普通になってしまうのです。
 
千賀投手や則本投手のストンと落ちる時のスプリットもおそらくこのような回転軸になっているのではないでしょうか。
 
早くNPBにもMLBのようにデータを公開して欲しいですね。
 

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