速球系の初速と終速について | 野球の動作分析家 佐藤康則のブログ

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よく終速が遅いって聞きますが、

 

本当に投手によって差があるのだろうか?

 

この記事の中でも大谷投手の終速について、解説者がコメントしている。

 

https://thepage.jp/detail/20160516-00000001-wordleafs

 

実際にMLBで公表しているデータを見ると、

減速率は大体7-9%。

 

http://www.baseball-lab.jp/column/entry/194/

 

     (baseball-labより抜粋)

 

 

私が大学生の投手で実験した時も、同じくらいの数値だった。

 

この数値を見れば分かると思うが、球速が速い方が、

減速率が大きい。

 

つまりボールが速い程、減速する。

 

当たり前だが、車とかと同じで、速い程空気抵抗を受けて減速する。

 

そして、もうひとつが、リリース位置も関係してくる。

リリース位置によって、投げる距離が長ければ、

その分、空気抵抗を受ける時間が長くなる。

 

となると、大谷投手のボールは、かなり減速する。

 

初速は速いけど、終速は物理的にかなり遅くなる。

 

打たれたからって、その理由を終速がどうのこうのと言うのは、

理由がよく分からないから、適当に解説してるだけに過ぎない。

 

ただ、スライダー系は縫目の向きで、4シーム系のボールとは抵抗が異なる。

 

MLBでは、TrackmanとPITCHf/xのデータをWEBサイトで誰でも見れるが、

日本はやっと各チームに導入されたばかりで、しかもデータは各チームで持っているだけ。

 

Trackmanのデータはパフォーマンスアップをするためのものではないから、そこまで隠さなくても良いと個人的には思うが、

 

日本がテクノロジーで海外に劣っているわけでないし、

テクノロジーでNPBがMLBよりも先に行ってもおかしくはないと思う。

 

NPBでTrackmanのデータがWEBサイトやテレビの解説で見れるようになるのは、いつになるだろう?

5年後?10年後??

 

 


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