NESTO Limit2の前傾姿勢を強化してみたい
NESTO Limit2に1年近く乗ってきて感じたこと
・前傾姿勢が少し緩く、もう少し攻めたポジションにしてみたい。
・ハンドルバーと身体の位置関係が近く、加速時や上り坂で、腕の力でハンドルバーを引っ張り込む時に狭く感じる。
これはサイクリング仲間のクロスバイク(Merida)や、ロードバイクに乗らせて貰った後で感じたのと、傾斜のきつい激坂を登っている時に感じたもの。
そこで、ステムの位置を前方に伸ばして、ハンドルバーと身体の距離を広げ、前傾姿勢が強化される様なポジションに変更したくなりました。
まずは現状の確認です。
変更前の状態
Limit2を購入したスポーツデポさんで相談したところ、ハンドルバーの高さとサドルの高さが同じか、少しサドルが高い位が標準的なポジションなのだそうです。
440サイズのバイクの場合、標準身長が170cmなので、自分の身長168cmだと、まぁ標準的かな。
先程の目安と比べると、少しサドルの方が低い状態になっています。つまり前傾姿勢は緩くなっており、
もう少し攻めたポジションに合わせて見たいと思います。
ステムを伸ばすのが正解なのか?
下調べを始めると色々なことが判ってきました。
一番参考になったサイトが下記のリンクです。
リンク元の図が分かりやすいので貼り付けています。
考えていたのは真ん中の図
・ステムを前に伸ばしてハンドルバーと身体の距離を離す。
と言う方法でした。
このサイトの分析に依れば、単にハンドルバーと身体の間の距離を取って前傾姿勢を作った場合、無理な体勢になり、身体の負担が増えてしまうことが予測されます。
従って、ステムを前に伸ばすのではなく、右側の図のようにハンドルバーと身体の距離は変えずに、ステムの高さ調整の方で前傾姿勢を作り、身体を自然に丸く曲げられる様なポジションを探る事にしました。
先人の知恵は参考にするべし。感謝です。
ステムの逆着け+スペーサー調整
NESTO Limit2 購入時の状態を確認します。
変更前のステムの高さと角度
ステムの台座の下端からトップまでの高さは約80mmあります。
また、ステムの角度が上向きに伸びており、ハンドルバーがより高くなるようなポジションです。
写真では分かりにくいですが、ステムの台座から、ハンドルバーの中心までの高さもほぼ80mmでした。
ステムの逆付け
まずはハンドルバーを取り外します。
ハンドルバーを支えている、正面の4本のボルトを外します。
もろもろのパーツが付いたまま、ハンドルバーを外して、ヤジロベエの様に前輪の上にそっと乗せてバランスを保ちます。
ケーブル類の長さに十分余裕のある状態でキープです。
ステムのヘッドキャップを外し、アンカーボルトを緩めて抜いてしまいます。
ステアリングチューブが覗いて見えていますが、ステムの上端から5mm以上、下がった位置にあるのが分かると思います。この段差がある事で、アンカーボルトとヘッドキャップで押さえて固定出来る構造になっています。
ステムを上下逆さまに付けます。
ついでにスペーサーを1つ、下から上に入れ換えることで、ステムの高
さを10mmほど低く調整しました。
ヘッドキャップ側に10mmのスペーサーが移動して、ヘッドが飛び出る感じになりました。
もっとハンドルバーの高さを下げてみたかったのですが、スペーサーをこれ以上抜くと、ステアリングチューブが上に突き出てきて、ヘッドキャップを取り付けられなくなるため、出来ませんでした。
これ以上高さを下げる場合はステアリングチューブを切るしかありません。後戻りは出来るようにしておきたいので今回はここまでです。
スペーサーを1枚抜いたため、ステムの高さが、台座の下端から70mmと、10mm下がりました。
ハンドルバーの高さは、ステムを逆付けした効果で、ステムの角度が上向きからほぼフラットな角度に下がり、スペーサーの効果と合わせて、トータル20mmほど下がる結果になりました。
ステムの台座からハンドルバーの中心までの高さが約60mmです。
ステムの台座をズレなく嵌め込むのに少しコツが要りましたが、うまくはまっています。
完成!
サドルがハンドルバーより少し高いポジションに出来ていると思います。
いざ、試乗
乗った瞬間、
あ、下がったな。と分かるくらいに前傾姿勢が強めのポジションに調整することが出来ました。
ステムの長さは変えずに高さのみを調整したので、ハンドルバーと身体の間の距離は変わらず、姿勢だけを前傾強めに変える事が出来ています。
加速する時、少し空気抵抗が減って、風の流れに潜り込む様な感覚が得られます。
ここに至るまでに、
・ステムの向きは変えずに、スペーサーのみ変えて高さ調整
・スペーサーは変えずにステムの逆付けだけ実施
・ステムの逆付け+スペーサー調整
の3パターン試してみました。
10mmだけの変化でも乗り心地が違うのが感じられました。
まだ激坂や長距離のライドを試していないので、近いうちに長距離を乗ってみて、速度アップの効果や身体への負担、最大の課題であるお尻痛み問題への影響など、確認して行きたいと思います。
ポジション変更後のレビュー
数ヶ月乗ってみた感想
・お尻の痛みが軽減
1番の効果がこれかも知れません。
これまでお尻で受けていた、路面の凸凹から来る振動の衝撃が、「ハンドルバー」、「サドル」、「ペダル」の3か所に均等にかかるように変化しました。
結果としてお尻に来る振動が明らかに減りました。
かといって手首の振動が辛い訳でもなく、上手く衝撃が分散されたベストなポジションが見付かったような感覚です。
これまで、40km位走った辺りから、お尻に痛みが感じられ、50km位からだんだんストレスになってくるイメージでしたが、60km位走っても、まだ若干のお尻痛は有るものの、ストレスを感じる程ではなくなりました。
・姿勢に変化
これまでは腕を真っ直ぐ伸ばして、背中も真っ直ぐ伸ばして、ハンドルバーに上半身の体重を乗せるような姿勢で前傾姿勢を意識した乗り方だったと思います。
ポジション変更後は、
腕は自然に曲げつつ、背中も少し丸めて体幹で身体を支え、ハンドルバーに上半身の体重を乗せない、寧ろペダルに体重を加える様な乗り方に変わってきました。
これが以前調べた理想的な姿勢なのかも知れません。
100km超の長距離のサイクリングはまだ出来ていないので、前回のビワイチ程度の距離を走ってみて、また、身体への負担がどう変わったかレビューしたいと思います。