シルクホースクラブ全頭斬り2023 21-30
21.クインアマランサスの22(ナダル)★★★
社台SSの中でも巨体で有名なナダル産駒。初年度からビッグサイズの馬を次々輩出しており、大きくなりすぎないかという懸念は正直残りますが、この馬は良い具合にちょうど収まっています。
馬体は胸の深さが抜群。排気量十分でパワフルさが前面に出ています。前進気勢もありますので、良く見えるのですが、繋ぎが短かったり、ちょっとフラフラしたりする面があるのは気がかり。母系もあまり健康でなく、初仔が未出走のままというのも気になります。
22.プロミストリープの22(ナダル)★★★
華の2015年生まれの母の2番仔。初仔のゴールデンリープはサイズに懸念があったものの、父がナダルに替わり一気にサイズアップし、中サイズ以上となりました。ただし、1月上旬生まれということもあってアドバンテージは見ておかないといけないかなと思いますし、ダート一本の牝馬ということで狙いづらさはありますね。
馬体は容積が十分あるトモと腹回りがしっかりした造りです。歩様にも勢いがあっていいですね。
脚元からは右前脚が若干内向気味であることと、すべての脚で種子骨が後ろに出ているような特徴的な繋ぎをしています。データを集めきれていないのでなんとも言えませんが、同じ特徴が右前脚にあったルージュクオーレは脚元が全然ダメだったので、ちょっと警戒したいですね。
23.ヴィクトリアピースの22(バゴ)★★
母は2歳の夏に華々しいデビューを飾ったものの、その後はトラブル続きでどんどん巨大化し、骨軟骨種からの屈腱炎でわずか3戦で引退してしまいました。この馬に限らず、母系からは能力はあるものの早期引退という馬が多く、リスクは高いと思った方がいいでしょうね。また、血統的にも全兄弟クロスを含めて、クロス盛りだくさんで丈夫さはどうでしょうか。
馬体は横から見ると非常に良いものがありますね。スケール感があって大型馬に育っていきそうです。ただし、前から見ると脚付きが不安定で両前の内側が擦りつきそうなほど近い不思議な歩き方です。また、右前だけが強い外向。左右差も大きいように思えます。
24.ウィクトーリアの22(リアルスティール)★★★
活躍馬を多数輩出のブラックエンブレムファミリーで母はフローラSを制覇。オークスでも4着がありながら、今後の活躍が期待されるところで無念の引退となりました。ブラックエンブレム自身が細身であったこともあってか、一族のブラックタイプになるのはパワー系種牡馬とのカップリングなので、リアルスティールはあまり合うイメージはないです。
馬体は両親のエッセンスを良く引き出しています。立ち肩で硬めの歩様と切れ味のありそうな直飛気味のトモは父、腹回りと背中のラインは母系由来でしょう。ただ、リアルスティールはこういうタイプで結局初年度成果が出ていないのもまた事実です。
25.スナッチマインドの22(ブリックスアンドモルタル)★★★
現3歳世代で賞金ランキング4位のメイクアスナッチの下。産駒はデビューから2頭連続で勝ち上がり良いスタートを切っています。ディープ肌には珍しく、早いうちから結果が出ており、楽しみと言えるでしょう。
父がブリックスアンドモルタルに替わってさらに牡馬になりますので、もう少し力強い馬体になるかと思いましたが、良くも悪くも牝馬のような薄さと軽さを感じる造りです。また、立ち姿では感じないのですが、歩かせて繋ぎが沈まないので、少し硬さも感じます。成長力は十分兼ね備えている母系なので、大きな心配はいらないと思いますが、もう少し目立っているといいかなと思いました。
26.アルジャンテの22(ブリックスアンドモルタル)★★
母は短めの距離で活躍したディープインパクト産駒。祖母のナイキフェイバーがシルクでお馴染みと言えるほど多くの募集馬が出てきましたので、普通は比較しやすいかなと思うのですが、芦毛が多いこともあって全体的に募集時にあまりパッと見せないタイプなので、なかなか見分けるのが難しいですね。
馬体は腹袋がしっかりして厚みがしっかりとしています。早生まれということもあって、大人っぽい雰囲気を感じます。脚の太さやトモの容積など、立ち写真ではなかなか良く見せます。しかし、繋ぎがかなり短いこともあって、歩かせるとちょっと窮屈に写ります。あまり歩様に伸びがなく、ピッチ走法で勝負する馬にするしかないということでしょうか。このあたりがカタログコメントの「韋駄天ぶり」というところに表現されているのかもしれません。
27.ボニーゴールドの22(リオンディーズ)★
こちらもシルクでは良く募集される白老のキューティゴールド牝系。母はシルクで募集価格6,000万円でしたが、脚元の不安が全然解消せず、全く順調にいかない中競馬を使い、勝負圏外の2戦で引退。この牝系は定期的に脚元が全然ダメな馬が出てきて、特に立ち繋ぎが癖になっているように思えます。
そして、この馬もまた繋ぎの柔軟性が全くありません。立ち姿だけならまだしも歩かせても全く沈みませんので、負担は極めて高いものと思います。
遅生まれながら馬格に恵まれていて、トモの容積や胸の深さなど良い面もあるだけにもったいないですね。
28.ロザリンドの22(サトノダイヤモンド)★★★
祖母シーザリオ、兄オーソリティと文句なしの血統背景。リアルスティール産駒の兄オールマイデイズも物凄い実績になりましたが、ここにきて急激に成績が下がってきているように思います。そして、この牝系は牝馬がなかなか走らないですね。サトノダイヤモンドの初年度も正直期待外れでもありましたし、比較的ステイヤー寄りの母系になるとスピード不足の懸念が残ります。
馬体は血統の想像通り胴に伸びのあるステイヤー体型です。パーツの配置が良く、サイズ的にもまとまっていて、いかにも人気にはなりそうですが、ちょっと現時点ではスケールが大きすぎて緩いように思えます。トモの踏込は十分で歩様や可動域の点では文句ありません。
29.エイシンシルダリアの22(アドマイヤマーズ)★★
セレクトセールでも高額取引されたアドマイヤマーズ産駒。牡馬ということもあって期待したいところですが、母系の勢いは相当乏しく今回の募集馬の中ではワーストと言っていいぐらいでしょうか。半姉のアナイスはオータムセールで取引価格165万円ですから、2500万円という募集価格は破格に高いと思いますし、セールの取引記録もないのでなんでシルク募集になったのか不明です。
馬体は父の特徴が良く出たコロンとしてトモの容積もOKという造り。ただし、気になるのは繋ぎで球節付近から下の部分(繋骨のあたり)が妙に太いように見えます。
30.ロッテンマイヤーの22(アドマイヤマーズ)★★
母は忘れな草賞勝ち馬。母系はビワハイジにつながり、姪のエーデルブルーメも2勝クラスを勝ち上がり、勢いのある牝系です。兄のゼーゼマンはその名の懸念の通りノド鳴りになってしまいましたし、父がダイワメジャー系なので、その点は不安が残ります。
馬体は腹袋がしっかりして、やや直飛気味の造り。立ち姿からは両親の特徴を良く引き継いだグッドルッキングホースですが、前肢の可動域が乏しく、特に膝が硬く伸びてきません。また、酷いものではないですが両前脚が内向しているので、脚元のリスクは高そうです。