【現地観戦】弥生賞!ブライトエンブレム&シャイニングレイ明暗分かれる | Thoroughbred World

【現地観戦】弥生賞!ブライトエンブレム&シャイニングレイ明暗分かれる

2015.3.8

もう早い時期から予定が出ていて、
重賞を勝った愛馬が初めての直接対決となることが分かってこれほど楽しみなレースはありません。

この先を占う上でも非常に大事な一戦、重賞勝ち馬7頭の超豪華メンバー弥生賞(GⅡ)へ
シャイニングレイとブライトエンブレムの2頭が出走しました。


戦前から2頭とも上位人気。
特にシャイニングレイは今年のクラシック戦線の主役と目されていたこともあって、
最重要トライアルの弥生賞で1倍台の人気を集めるほどでした。

この日は朝早く起きて中山へ。私が着いたのは8時前ぐらいだったのですが、
中央門はすごい人で(結局雨と寒さでみなさん外に出てきませんでしたがw)場所取りが心配になるほど。
でも確かに見に来る価値のあるメンバーだなと思いました。



ということでまずはシャイニングレイから。



正直パドックに出てきたときはレースであんなことになるとは思いもしませんでした。
それほど期限が悪いようには見えなかったし、動きはとにかく文句なしに見えました。
すごく見栄えする馬体ですし、好勝負必至でしょって思ったほどです。

気になったのは縛られたにも関わらず舌をペロペロと出していたこと。
確かに集中力はかなり欠いていたとは思いますが・・・。



パドックはずっとこんな感じ。
白目をむくようなところもないし、とても機嫌が悪いようには見えなかった。

しかし、本馬場に入ってくるとどんどんイライラしてきて、
ついには内埒沿いで川田騎手を振り落とすアクシデント。
幸い放馬には至りませんでしたが、もう正常な精神状態ではありませんでした。



レースではスタートからコメートにぶつけられるとここからは2コーナーの立ち上がりぐらいまでは、
ずっと頭を上げて騎手とケンカをするような感じ。
ジャストフォーユーが逃げてくれたとはいえ、前に壁が作れたわけではなく、
終始力んで走っており、抑えろ抑えろと見ていましたが、気持ちばかりが焦って、
フォームに伸びが全く感じられませんでした。




勝負どころからはまたもコメートが外から被せてくるような感じで結局ほとんど伸び伸び走ることができず、
直線ではほぼ無抵抗に失速し、完敗してしまいました。


キャリアが浅い分、もちろんそういったことはありえたのかもしれませんが、
それにしても輸送も中山も2000mも全てクリアしていた条件だけに、
あまりにもショックの大きい敗戦でした。

ただ、後々弥生賞の全体に目を通すと、先行馬は全滅していますし、
内を通った馬も最後にタガノエスプレッソが3着争いを制しただけで、
逃げたジャストフォーユー、ベルラップ、直線内を突いたクラリティスカイなど、
ほとんど力を出し切れていない印象もあります。


負けてしまったことは仕方ないですし、これが本番でなくて良かったと思うしかありません。
シャイニングレイの惨敗でクラシック戦線の混戦具合には拍車がかかった感じですし、
今日の上位組は中団以降なので、次はもっとマークは楽になるはずです。

いかに平常心を持って皐月賞に向かうことができるか。
幸い賞金は持っているので、きっちり立て直してクラシックへ向かって欲しいものです。





続いて、ブライトエンブレム。

こちらはシャイニングレイと違って、収得賞金1900万で皐月賞までは大丈夫でも、
ダービーは厳しいというラインの馬でした。

前走はGⅠでマイル戦ということもあり、ちょっと適性外だったかなという印象。
ここは本来の姿を見せて、ダービーまでの出走権を確定させたい一戦でした。


ブライトエンブレム-2015.3.8-1

パドックで見る限り、ブライトエンブレムも太目感はなくきっちり仕上げてきた印象でした。
相変わらずギョロ目でパッと見気性は悪く見えるのですが、気合を内に秘めていい感じ。

馬体重はほとんど増えていなかったのですが、ここまで少しずつ馬体を増やして、
ディープ産駒の牝馬のようにペラペラだった馬体は少しずつではありますが、
男らしく、ネオ産駒らしくなってきたのかなという気がします。

こちらは返し馬もうまく行っていざレース。
スタートはこれまでよりも格段に進歩したやや出負け程度という感じでしたが、
直後に両脇から挟まれてしまい、結局後方からの競馬を余儀なくされました。

道中は後方2番手の位置取りで、前半が特に速くない流れに見えたので、
正直これは厳しいかな~という気持ちで見ていましたが、
シャイニングレイが一本被りだったこともあり、主力どころが早めに仕掛けてくれたのはラッキーでした。

ブライトエンブレム-2015.3.8-2

4コーナーから大外を周りまくり気味に上がって行くと、
直線の入口ではグァンチャーレが外に膨れて、さらに大外へ振られる不利がありましたが、
そこから立て直してからの終いの決め手は近くで見ていて凄みすら感じました。

歴戦の重賞勝ち馬を相手に本当の力比べを大外からぶっこ抜いての2着。

ブライトエンブレム-2015.3.8-3


サトノクラウンにはレースセンスの差でやられてしまいましたが、
この決め手があれば、展開次第ではクラシックでも十分戦っていけるのではないかと思います。
もちろん今回負けているわけですし、そんなに甘くないこともは分かってはいますが、
本番は弥生賞のような厳しい展開に週末の天候不良続きで4月の中山開催はかなり馬場が重くなるはず。

きっとブライトエンブレムにはまず皐月賞で出番があるはずですし、
距離の不安もなくなり、直線の決め手も十分あることから、この先ダービーや菊花賞でも
条件さえそろえば、十分やれる可能性があると思います。

ブライトエンブレム-2015.3.8-4

くじ引きに近いかもしれませんが、でも3回チャンスがあれば、
ひょっとしてどこかで当たりが引けるんじゃないか、と。

大好きだったネオユニヴァースの仔でついにクラシックに挑む権利を手にしました。
クラシックの舞台に立てなかったマカリオスやヴァーゲンザイルの分まで、
大暴れを期待したいと思います。あとはとにかく無事に本番を迎えてもらいたいですね。