偶然にも今夜放送の「トンイ」第29話、「見えてきた真実」が始まろうとしていた頃、
ドラマのストーリーと同じ現象が起こる。

携帯が点滅し、そこに表示されたのは、消すことの出来なかったアドレス。
もう二度と会えないと思い、来月末には最終確認で上京し、終わらせようと
思っていた大切な人間の生存確認。

初めはおそらく彼のご遺族が知らせてきたのだろうと思った。
来月末で1周忌だったから。
だけど聞こえてきた声は本人だった。

「生きてたか」
そう言うのが精一杯。

生死を彷徨うほどの重篤な状態に陥り、連絡することも出来なかったのだと言う。
やっと声が出るようになり話すことができるようになったからと、一番に連絡して
くれた。
そして開口一番に「ありがとう」と…。
1年前の記憶が一気に逆流した。

コトの始まり
そして…

彼は最後のブログで言っていた。
もし自分の身に何か起こったら妻に任せてあると。
そして他の友人が見た時、最後に「ありがとう」と書かれていたと。
そしてそれから数日後にすべてのブログやfacebookなどのSNSが
一斉に消えた。

彼が消えてから、自分が持っていた僅かな情報を頼りに、彼の居場所を
探した。
そしてある程度の情報を掴んで、ワシは封印した。

何故彼が誰にも告げずに居なくなったのか?
理由があるはずだ。
例えもうこの世に存在していないとしても、それを探し出すことを望んで
いるだろうかと冷静に考えた。

そして1周忌を待とうと決めた。
1年後に真実を確かめに上京しようと。
そして終わりにしようと。

だけどあの東日本大震災でも絶望的だった友人が半年後に生きていた。
奇跡はもう一度起こった。
2度目などないと思っていたのに。

声を聞いて、涙は出なかった。
「バカヤロ~!心配したじゃねぇかよ!」と怒鳴ることもなかった。
ただ「生きてたら、それでええわ」

「待っていてくれると信じてたから…」
涙声になってんのは相手の方だ。

相手はワシのブログをずっと陰で見ていてくれた。
ワシがつけまが取れるほど人目もはばからず号泣したことも
それからオカンの事件や今までワシが辿ってきた道を。

そして色んなことが重なって思い切り凹んでいた時に、偶然
なにげなくつけたテレビでアニキの引退特番やってて、それに
観入って救われたんだった、ワシは、と、そんなことまで
みんな思い出した。

電話の向こうから「これでいいのだ」と彼が言った。
その言葉の意味はとてもとても深かったけど、
今はいいや。
また機会があれば書こう。

サプライズは思いもしない時に何の予告もなく起こるから
サプライズなんだ。

「LIFEの中には"IF"がある」

この言葉は死ぬまで忘れまいと思っていたけど、
改めてIFはあったな、Tyler。

人生は何が起こるかわからない。
だったらいくつものYES・NOゲームの扉を
突破し続けるしかない。

そしてI believe…と言えるものを沢山持とう。

「サプライズは信じる者の中に数多く存在する」

Excentric*Kanon