2021年に公開され、低予算ながら好評につきロングラン上映となったバイオンレンズアクション青春グラフティー映画『ベイビーわるきゅーれ』の続編。
前作をDVD観賞して最高に面白かったのですが、今作も最高だった…。暫定2023年No. 1!
この作品の凄いところはW主演の一人、伊澤彩織さんが本職の女性スタントマンなのでアクションがガチ。
伊澤さんはるろうに剣心、キングダム、キアヌ・リーブス主演の人気シリーズ『ジョン・ウィック』最新作にもスタント参加するなど大活躍中。
めちゃくちゃカッコいいです。
そしてツボなのが、殺し屋女子二人のゆるーい日常生活。
殺し屋としての腕は一流なのに、日常生活は駄目だめ。
殺し屋委託業者?とのリモート打ち合わせシーンで会社が斡旋したけど一回しか行かなかったジムの不払いとか損害保険適用の説明等、生活感ありあり場面と大作映画顔負けのバトルがシームレスに描かれるのも魅力の一つ。監督の手腕に脱帽です。
そして、ちさと&まひろの低体温会話が日頃、雑踏に紛れて聞こえるJKの会話如くリアル。
二人が何故こんなに強いのか、どういう経緯で殺し屋業界に入ってきたのか、バックボーンは一切描かれないのですが、そんな話はどうでもよくなるくらい、どこから脚本でどこまでアドリブなのか分からない軽妙な台詞のやり取りとアクションの見せ方が秀逸で、まだ二十代である阪元監督と主演の高石あかりさん、伊澤彩織さんらのセンスが炸裂してます。
一作目はヤクザファミリーとの抗争だったのに対し、今作は殺し屋として本採用の座を賭けて闘いを挑む非正規雇用の殺し屋兄弟とのバトル(何だこの設定)なので、緊張感は減少、その分コンビ萌え増加。
前作から二人のファンが増えたことの配慮でこちらの方向へ振ったのか、これはこれで楽しすぎた。
『花束みたいな恋をした』ネタや相変わらずツィッタラーなノリも笑わせてもらいました。
そして令和の青春映画として、お金持ちの基準はコンビニで千円以上出せること、みたいな若者の貧困問題をサラッと掠めるのも含め名作認定してしまっていいと思います。
まだ絶賛上映中なので、暴力描写にアレルギーない方限定ですが、おススメ。
かっこかわいいコンビのファンになること請け合いです。ベイビー3もあったら嬉しいな。寧ろ、深夜ドラマとかでまったり見たいかも。