山の上の家事学校 (単行本)山の上の家事学校 (単行本)感想
離婚した幸彦は妹に勧められて家事学校に入学。家事は妻がやって当然で、それがいかに手間がかかるものかと考えることもなかった幸彦が、家事学校に参加することで、元妻の負担を想像しようとする。少しずつ家事ができるようになっていくことで、自分で自分の面倒をみるやり方を覚えていっていると幸彦が実感していくようになっていくのも良い。普段家事をやっていない人が本作を読んでハッとすれば良いけれど、何も感じない人は…今後も変わらないだろうな。そういう人と生活を共にするのは大変そう。
読了日:05月25日 著者:近藤 史恵

春休みに出会った探偵は春休みに出会った探偵は感想
中学生の探偵物語。可愛らしい雰囲気なのだが、あまり入り込めないまま読了。著者の最近の作品はわりとこういうパターンが多い気がする。
読了日:05月25日 著者:大崎梢

わたくし大画報 (一般書)わたくし大画報 (一般書)感想
1982年刊行作品の復刊。当時の有名人との交流や我が子とのかかわり(子育てというほどのことはしていない様子)等が描かれている。妻・レミさんがお仕事を辞めていた時期の様子も出てくるのだが、個人的にはお仕事されるようになって良かったなと思う。
読了日:05月26日 著者:和田 誠

コーヒーにミルクを入れるような愛コーヒーにミルクを入れるような愛感想
著者のエッセイはいくつか読んできたが、どんな人物なのか読むほどに掴めなくなってくる印象。最近のエピソードでは、婚姻届を出しにいく様子が独特。学生時代のエピソードが書かれているものが好きかな。筆名を漢字表記からひらがな表記に統一させると決めたところには、筆で食べたいくという決意がみえて応援したくなった。
読了日:05月26日 著者:くどう れいん

サロメの断頭台サロメの断頭台感想
シリーズものと知らずに読みました。売れない画家・井口の絵の盗作疑惑に関する謎解き。読み切ったが、すごく面白かったかというとそこまででもなかった印象。
読了日:05月28日 著者:夕木 春央

噓があふれた世界で (新潮文庫 し 21-109)噓があふれた世界で (新潮文庫 し 21-109)感想
今の時代、「嘘」というテーマになると動画配信、アプリといったものが中心的なモチーフになるのだな、と読んでいて感じたアンソロジー。7編収録のうち、1番面白かったのは石田夏穂「タイムシートを吹かせ」(オンライン会議、在宅ワークについていけないおじさんに対するイラつきと、時間外の申請を誤魔化そうとするためにうまくパスワードを抜き取ろうとする部分が面白い)。次が結城真一郎「ヤリモク」。
読了日:05月29日 著者:浅倉 秋成,大前 粟生,新名 智,結城 真一郎,佐原 ひかり,石田 夏穂,杉井 光

グリフィスの傷グリフィスの傷感想
身体に残った傷をテーマにした短編集。10編収録。どの作品も気持ちをざわつかせるところがあって、著者の作品が好きだと感じる。特に印象的だったのは「指の記憶」、「あおたん」、「林檎のしるし」。
読了日:05月31日 著者:千早 茜 

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