6月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:7952
ナイス数:725

彼女たちは楽園で遊ぶ (単行本)彼女たちは楽園で遊ぶ (単行本)感想
宗教がらみのホラーテイストストーリー。途中までは面白かったけど、間を置きながら読んでいたら自分のテンションが下がってしまい、後半流し読み的に。
読了日:06月02日 著者:町田 そのこ


俺の恋バナを聞いてくれ俺の恋バナを聞いてくれ感想
男性が主人公の恋愛もの6編。どの人物もクセありで、妙なこだわりあり。みんな多かれ少なかれこだわりはあるのだろうが。彼氏にするなら「ハイスペ」の瓜生がいいなぁ。漢詩が趣味で、美味しい中華屋めぐりができそうだし。
読了日:06月03日 著者:新川 帆立


食堂巡礼 (MOE BOOKS)食堂巡礼 (MOE BOOKS)感想
著者のお気に入りのお店(食べ物屋)の紹介。山形、長野、山梨のお店が多い。巻末の能登の食をめぐる旅を読んで改めて能登にいってみたいという気持ちを強くした。
読了日:06月04日 著者:小川 糸


燻る骨の香り燻る骨の香り感想
「香り」三部作の完結編。京都の香老舗で、特別な嗅覚をもつ丹穂が亡くなった。その丹穂と交流があった調香師・小川朔に香の謎を解き明かすよう依頼をする丹穂の姉・真奈。香りでいろいろな情報が視えるのは生きにくいだろうなと思うが小川朔の謎解きはお見事。
読了日:06月05日 著者:千早 茜


1+1(ワンプラスワン)1+1(ワンプラスワン)感想
俳句結社「水軍」のメンバーを中心とした連作賞編集。24編。タイトルがいずれも料理×飲み物のペアリングになっている。ストーリーに料理、飲み物がうまく絡められていている。ストーリーとして好きなのは「ラプサンスーチョンと〜」(同性が好きな茜の意中の人に対する目論見が失敗するもののの、まだ始まってもいないとあっけらかんとしているところ)、「焦がしてしまった鰤の照り焼きと〜」(恋仲になる手前の拓郎と遥子が、失敗した料理をお互いに楽しめる感覚から距離が縮まるところ)、「マッコリと蛤のチヂミ」(美味しくできた料理を→
読了日:06月06日 著者:井上 荒野


ふつうの人が小説家として生活していくにはふつうの人が小説家として生活していくには感想
島田潤一郎氏が聞き手のインタビュー本。津村氏は関西住まいで世代が近いが、中高生時代の学校帰りに心斎橋の大丸に寄ったり、吉本天然素材のライブを観にいったりしていたという身近にカルチャーがある環境を羨ましく感じた。ハードコアパンクにハマっていたというのが意外(とても良い)。若い頃にしんどさを感じながらも、それを定義する言葉、例えば「生きづらさ」、「理解されない」といった言葉を持ち合わせていなかったのが自分には良かったというのが印象的。病名をつけると病気になる、の反対。
読了日:06月07日 著者:津村記久子


言問ラプソディ言問ラプソディ感想
コピーライターになることを諦め、就職した広告代理店の仕事も辞めて、浅草花やしきでアルバイトを始めた28歳の智太。花やしきで働くアルバイト仲間や家族との関わりから自分のこと先のことをみつめ直す。20代後半とはいえまだまだ若者らしい悩みにぶつかる智太の成長記。爽やか。
読了日:06月08日 著者:小野寺 史宜


毎日がちょっと軽くなる! 1秒収納――「つい後まわし」のクセが消える超かんたん片付け習慣毎日がちょっと軽くなる! 1秒収納――「つい後まわし」のクセが消える超かんたん片付け習慣感想
片付けできる仕組みをつくる(毎日15分片付ける等)、大きく片付ける必要があるときにも短期戦ではなく2ヶ月100時間かけて。一気にやって片付けられてもリバウンドの可能性が高いから。片付けの王道ハウトゥー。
読了日:06月09日 著者:中田りょうこ


人生不案内 (新潮新書 1119)人生不案内 (新潮新書 1119)感想
読売新聞で連載された「人生案内」(お悩み相談)をまとめたもの。ですます調ではなく、はっきり言い切っているのがいしいさんだからこそのお答えかなと思う。あとがきの手土産の話に笑ってしまった。自身が一般常識に欠けていると自覚がありながら、お悩みに丁寧に向き合って回答されていたのがわかる。
読了日:06月09日 著者:いしい しんじ


飛距離の長い青春飛距離の長い青春感想
医者になることを目指し、医大進学を目的とした浪人生3人の青春もの。私の年齢が上がってしまったからなのか、医大を目指す実家太い家族で浪人ができるという設定が好みでないのかあまり入り込めず。
読了日:06月09日 著者:砂村 かいり


私たちはたしかに光ってたんだ私たちはたしかに光ってたんだ感想
続けて読んだ青春もの。高校生バンド「さなぎいぬ」は紅白出場を目標にしている。そのメンバー4人のうち、瑞葉のみバンドを脱退することに。別のベースが加入して、以後売れっ子バンドに。瑞穂は父の事務所を引き継ぐべく、公認会計士に。瑞葉がギター朝顔の才能を活かすためにも自分がバンドから離れるのに、周りには父の後を継ぐことを理由としたことが切ない。そのバンドが売れて、瑞葉はメンバーが輝いているのをみながら、自身はバンド活動を終えた後の人生は余生だと思うが、黒野からかけられた言葉「いつ光ったっていいし、→
読了日:06月10日 著者:金子 玲介


超個人的時間旅行 (ハヤカワ文庫JA)超個人的時間旅行 (ハヤカワ文庫JA)感想
「現実の中のタイムトラベル」をテーマにしたアンソロジー。26編収録。面白かったのは、せきしろ「7つの方法」(過去の自分の振り返り法)、パリッコ「酒、イコールタイムマシーン」(酔いによる電車乗り過ごし問題)、小原晩「空とぶ記憶」(酔いは無意識的時間旅行なのか)、宮崎智之「前借りする未来」(過去を書く人が多い中で先のことを書いているのが面白いなと)、岡田悠「25時間の録音データ」(ICレコーダーにたまたま残っていた過去の自分の日常の音声と今の自分とのつながり)。
読了日:06月11日 著者:


目覚めると、ひとりだと気づく 家族が過ごした最期の日々 (文春新書 1525)目覚めると、ひとりだと気づく 家族が過ごした最期の日々 (文春新書 1525)感想
7名の最愛の家族との別れについて綴られている。特に小池真理子氏の夫を亡くしての思いが胸にくるものがあった。最期をどう迎えるか、またそのあと遺された家族は死をどう考えるか。こういうときこそ医療だけではない、心の支え方として哲学や宗教が役立つのだろうと感じた。
読了日:06月12日 著者:阿川 佐和子,加賀 乙彦,小池 真理子,曽野 綾子,永田 和宏,眉村 卓,柳田 邦男,吉行 和子


日本酒語辞典: 日本酒にまつわる言葉をイラストと豆知識でほろりと読み解く日本酒語辞典: 日本酒にまつわる言葉をイラストと豆知識でほろりと読み解く感想
日本酒にまつわる言葉の解説。日本酒のことをこれから知っていきたいという人にはわかりやすそう。酒飲みのことを「左利き(左党)」というのは、大工が右手に金槌、左手にノミをもって仕事をする人が多く、ノミに飲みをかけてできた言葉だと言われていると。へぇー。
読了日:06月13日 著者:こいしゆうか


海をわたる言葉 翻訳家ふたりの往復書簡海をわたる言葉 翻訳家ふたりの往復書簡感想
おふたりの翻訳家の往復書簡。翻訳業はとても孤独であるがゆえに、おふたりがともにお互いのことを同志を得たように感じながらのやりとりがとても良い。仕事のペースを落とすことも考えられつつ、書く仕事を続けていきたいというお気持ちも強く、これからもおふたりのご活躍が楽しみ。
読了日:06月14日 著者:クォン・ナミ,村井 理子


いいわけ劇場 (ハルキ文庫 む 2-21)いいわけ劇場 (ハルキ文庫 む 2-21)感想
原版は2002年。文庫版の新装版。奇妙さ、可笑しみの感じられる12編。化粧、食べること、無添加…こだわるところは人それぞれ。周りからみると変でも本人は必死あるいは夢中。そのギャップの描き方がユーモラス。
読了日:06月15日 著者:群 ようこ


雨が降ったら (一般書)雨が降ったら (一般書)感想
わかば洋傘店を中心とした連作短編集。当たり前とされるところから外れる生き方をしてもそれを肯定してもらい、じんわりとパワーを授けられる小説。自分の生きたいように生きて、失敗して気持ちがずぶ濡れになってもそのときには自分の好きな傘をさせばいい。
読了日:06月16日 著者:寺地 はるな


非色 (河出文庫)非色 (河出文庫)感想
一度読みかけて中断していたが改めて読み直し。「戦争花嫁」である笑子の黒人兵との結婚、出産、渡米しての生活の物語。大きなテーマは差別。肌の色、使う/使われる関係性などいろいろ考えさせられる。1967年の作品だが、古さを感じさせない。ということは今もなおその差別が続いているともいえる。
読了日:06月17日 著者:有吉佐和子


いとしきもの 森、山小屋、暮らしの道具 (文春文庫 お 83-1)いとしきもの 森、山小屋、暮らしの道具 (文春文庫 お 83-1)感想
八ヶ岳での生活をスタートされた小川さんのエッセイ。40代後半になってから運転免許を取得し、山での生活を始めるというのはかなり勇気がいるように思うが、すぐにその生活に馴染んでしまうというのがすごい。
読了日:06月18日 著者:小川 糸


筒井康隆、九十歳のあとさき:老耄美食日記筒井康隆、九十歳のあとさき:老耄美食日記感想
2022年(88歳)から2025年(91歳)までの食を中心としたエッセイ。他の食エッセイと差別化を図るためと支払い金額まで載せているのが面白い。支払い金額もさることながら、ご夫婦揃って健啖家でびっくり。妻・光子さんはかなりお酒も召し上がっている。胃腸の強さに生命としてのエネルギーの強さを感じる。数年前に亡くされたひとり息子・伸輔さんのことが所々で出てくる。お辛いだろうな。
読了日:06月20日 著者:筒井 康隆


須賀のスガスガしくない話須賀のスガスガしくない話感想
『青春と読書』で連載されていたエッセイ。作家ならではの内容から、高校野球、観劇やクラシック音楽までテーマは幅広い。似合うファッション探しでパーソナルカラーや骨格診断を受けられた話が面白かった。
読了日:06月21日 著者:須賀 しのぶ


あしたの寄り道 (講談社文庫 あ 21-62)あしたの寄り道 (講談社文庫 あ 21-62)感想
ショートショート。さらっと書かれているけど、意味がわかるとひやっとするようなストーリーが好み。最近文庫本でも価格が上がっているので、200ページ弱とはいえ500円の価格設定は手にとりやすくてうれしい。
読了日:06月21日 著者:赤川 次郎


100分間で楽しむ名作小説 瓶詰の地獄 (角川文庫)100分間で楽しむ名作小説 瓶詰の地獄 (角川文庫)感想
タイトル作と「死後の恋」、「支那米の袋」の3編収録。短いながらもなかなか入り込めず苦戦。このなかでの好みでいくと「支那米の袋」。
読了日:06月22日 著者:夢野 久作


チャーハン兄弟 (潮文庫)チャーハン兄弟 (潮文庫)感想
父が営んでいたが休業中の店舗「中華一番」を再開し、お客さんを呼び込もうと兄・一番と、銀行を退職した弟・悠夢が奔走する物語。素人のふたりでは父には追いつけないと提供メニューをチャーハンに絞り込んでからも、協力者は現れるものの、四苦八苦。天真爛漫な兄とこれといって打ち込めるものも夢もない弟。最後には弟が最終的に「俺のチャーハンで、うまいって言わせたい」と思えるようになって良かった。
読了日:06月22日 著者:行成 薫


テストと学力 何を測るのか,どう測るのか (岩波新書 新赤版 2111)テストと学力 何を測るのか,どう測るのか (岩波新書 新赤版 2111)感想
こちらを読んで1回のテストでその人の力を正しく評価するというのはとても難しいことだと感じた。著者の提言である、確からしい結果を得たいなら複数回の測定の機会を設けるべきというのはもっともだと思うが、テストを作ること自体がまた大変そうでもあり…。
読了日:06月24日 著者:光永 悠彦


吸血鬼吸血鬼感想
女性は中学生になると「おひつじ」から「うお」までの12階級にランクづけされ、男性に望まれるように教育され、男性から望まれたら一夫多妻制のもと結婚しなくてはいけないという世界の物語。極端ではあるけれど、現在の世界とあまり変わらないのではと感じた。地獄。
読了日:06月25日 著者:遠野 遥


#台所のあるところ#台所のあるところ感想
台所がキーになる連作短編集。各話ドラマの話も出てきていて、それが最後現実とリンクする。台所事情から人生のままらなさを感じる。
読了日:06月26日 著者:原田 ひ香


食べて、寝て、しあわせ?食べて、寝て、しあわせ?感想
食べることがテーマのアンソロジー。6編収録。伊吹有喜「幸せのカレーライス」にはバール追分が登場したのがうれしい。中西智佐乃「四十歳の栄養」はがんばる独身女性のほろ苦さ、古市一絵「五十の壁が高すぎる」はお袋の味だと思い込んでいたものの正体が肩透かしを食らわせていてすっきり。
読了日:06月27日 著者:伊吹 有喜/中西 智佐乃/藤野 恵美/伊藤 朱里/古内 一絵/窪 美澄


コズミック・ガール 宙わたる教室コズミック・ガール 宙わたる教室感想
『宙わたる教室』続編。東新宿高校の定時制科学部は消滅していたが、佐那が科学部を復活させようとがんばり、再始動を果たす。目指すは廃棄食材のじゃがいもから作った燃料で動かすロケット作り。あとがきで明かされているがこれに実際チャレンジした高校生がいるというのが驚き。百瀬が興味のあることに打ち込み、ロケットの打ち上げで宇宙を目指すことについて、「未知の世界への旅立ちはいつだって、希望です」と言っている部分が好きだなと思った。
読了日:06月28日 著者:伊与原 新


ノスタルジアノスタルジア感想
アラフォーの紗文とまだ20代半ばの創との恋愛もの。それぞれの傷がありつつ、ふたりが自分なりのペースで相手に、自分の人生に向き合っていく。現実感がない、ふわふわとした感じが島本さんの作品らしい。夢を見ていたような感覚。
読了日:06月29日 著者:島本 理生


そんな気がする (単行本)そんな気がする (単行本)感想
「そんな気がする」と感じた記録、と最初に書かれている通りの軽いエッセイ。確かにねと思う内容もあればそうでない内容も。「⚪︎⚪︎の口になる」という表現は口じゃなくて脳がそう感じているのでは、というツッコミは確かに。
読了日:06月30日 著者:武田 砂鉄

読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:8389
ナイス数:631

小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇 (ちくま文庫)小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇 (ちくま文庫)感想
伊坂幸太郎編短編アンソロジー。谷川俊太郎「コカコーラ・レッスン」、宮部みゆき「サボテンの花」が好み。
読了日:05月02日 著者:


ぬすびとぬすびと感想
機能不全な家族の長女である鳴海、堪え性がなく次々に仕事を変わり鳴海に頼る弟の宏海、鳴海が栄輝の子守りとして関わることになった菓子メーカーでお金の余裕がある南雲家。それぞれのしんどさがある。「何回失敗したって、間違えたっていいんだ」、「なんだってかまわない。でも、他の子ができないことが自分にできたら、栄輝はきっと誇りを手にする。ひけらかす必要はない。胸の奥で輝いていれば、それでいい」、(クビになるからと仕事に行きたがらない宏海に)「だとしても、行くんだよ。クビになるって言うなら、なっておいでよ。逃げないで」
読了日:05月02日 著者:寺地はるな


自他の境界線を育てる ――「私」を守るバウンダリー (ちくまプリマー新書 514)自他の境界線を育てる ――「私」を守るバウンダリー (ちくまプリマー新書 514)感想
バウンダリー=他者との境界線。この境界線を他者から乗り越えられる、逆に自分が乗り越えてしまう問題について。この境界線を守るために、安全ではない相手を見抜く、仲良くなるより上手に距離をとる、主語の「私は」と「あなたは」の使い分け、自分と相手の気持ちは別々だと認識するといった方法を提案。バウンダリーは自分のために引くものだが、それがうまく働かないのは自分のせいではなく、小さい頃からの周囲の環境によるもので、自分を責めないこと。読みやすいので、周りの人間関係で悩んでいる中高生から大人まで、幅広い年齢の方に。
読了日:05月03日 著者:鴻巣 麻里香


グレタ・ニンプグレタ・ニンプ感想
綿矢さんの最近の作品はぶっ飛んだキャラクターがよく出てきて面白い!今作はおとなしかった妻の由依が、妊娠を機に髪や服装、言動も激しくなった様子を夫目線で描いた作品。もう一編の「深夜のスパチュラ」はおまけ的短編。
読了日:05月03日 著者:綿矢 りさ


虚弱に生きる虚弱に生きる感想
体力のなさを自覚し、一般就労を断念。毎日10時間睡眠確保が必須で、週20時間勤務までが限界ということで障害サービスを利用した働き方を選んだ著者。元々体力がない人だけではなく、年齢を重ねて体力が落ちてきた自覚がある人にも共感を呼びそうなエッセイ。
読了日:05月05日 著者:絶対に終電を逃さない女


作業時間が1/10になる! はじめての生成AI×資料作成テクニック作業時間が1/10になる! はじめての生成AI×資料作成テクニック感想
生成AIを利用した資料作成の方法解説。読んでいるだけではあんまりピンとこない。いくらAIが優秀だといっても明確なプロンプト(指示)がないと良いものはできてこない、資料作成の大前提となる企画や構成を練り上げることが大切。
読了日:05月06日 著者:まいぺる


問う技術 書く技術 考える技術―AIとキョウソウする時代のアタマを鍛える (【BOW BOOKS 040】)問う技術 書く技術 考える技術―AIとキョウソウする時代のアタマを鍛える (【BOW BOOKS 040】)感想
AIを利用するためには、自分で問いを立て、考える姿勢をもち続けること。その思考を補強するためにAIを活用すること。
読了日:05月06日 著者:片亀光行


たびたびたびたび感想
さくらももこ氏が編集長を務めた雑誌『富士山』から抜粋した旅エッセイ。1999〜2002年頃の作品。ディック・ブルーナ氏と会えたときの感想に「私も、72歳になったころ、ブルーナさんみたいにちゃんと素敵な人になれてたらいいな」とあった。ご本人ももっと長くいろいろな作品を作って、好きなところにいっていろいろ食べ飲みしたかっただろうな。好奇心旺盛な様子が伝わるエッセイ。
読了日:05月06日 著者:さくらももこ


祖母姫、ロンドンへ行く!祖母姫、ロンドンへ行く!感想
刊行当時に本屋でみかけて気になったもののそのままになっていたが、『あの本、読みました?』で取り上げられたのをみて改めて読みたいと思い手にした。祖母と孫娘(著者)の、時代は明記されていないがおそらく30年以上は前のイギリス旅行記。ロンドン五つ星ホテルに宿泊し、祖母の興味のあるところへ出向く。リッチな旅だけれど、「祖母姫」のお供が1番大変なところ。その時代のイギリスの様子も含めて楽しかった。
読了日:05月06日 著者:椹野 道流


雪のしおり 冬のアンソロジー (だいわ文庫)雪のしおり 冬のアンソロジー (だいわ文庫)感想
冬をテーマにしたエッセイや小説など。本当は冬のうちに読みたかったが、暑くなりつつある時期に読むとひんやりした気分を味わえて、それはそれで良い。
読了日:05月07日 著者:さくらももこ,その他


境界知能の人たち (講談社現代新書)境界知能の人たち (講談社現代新書)感想
いわゆるグレーゾーンと呼ばれる境界知能(IQ70〜84)の方への支援の必要性について。確かに生活で困る場面が多いと想像でき、支援があった方がよいのだろうが、ではどこからが支援の対象かというところで、障害手帳の有無で判断されることになるたのだと思う。児童については放課後等デイサービスが手帳がなくても使えるケースが多いと思うので、以前よりは広く早く支援につなげやすくなったと思うが。
読了日:05月07日 著者:古荘 純一


ダウン症理解の教科書~家庭・学校・福祉をつなぐ~ダウン症理解の教科書~家庭・学校・福祉をつなぐ~感想
ダウン症についての基本的な知識、身体的な特徴、発達についてコンパクトにまとめられている。まえがきに、ダウン症については医学では研究されていても、教育・心理分野ではメインテーマになることが少ないとあったが確かにそうだなと感じる。温和な性格でニコニコしていて社会に適応しやすいこともその要因だと思うが、実際には16〜18%が自閉スペクトラムの基準を満たしていたり、さまざまな合併症もあるのでダウン症という特性に合わせた支援は必要。巻末の発達段階別ガイドはかなり参考になる。
読了日:05月08日 著者:菊池 哲平


あれは何だったんだろう (単行本)あれは何だったんだろう (単行本)感想
エッセイ集。どこまでが現実でどこから創作なのか…?と惑わされることも多々。今作も岸本さんの頭のなかはどうなっているのか??と思いながら楽しく読んだ。
読了日:05月10日 著者:岸本 佐知子


フッハッ!な純文: 鴎外から棒一まで・笑文学アンソロジー (河出文庫 ん 8-1)フッハッ!な純文: 鴎外から棒一まで・笑文学アンソロジー (河出文庫 ん 8-1)感想
編集部編の「笑える」という純文学アンソロジー。21作収録。私にはハマる作品少なめ。町田康「本音街」が1番面白かった。
読了日:05月12日 著者:町田 康,武田 百合子


ふつうの家族ふつうの家族感想
嵐で停電した夜に桜石家にやってきた男性・ミナト。4人家族の誰がミナトを家に入れたのか、そして家族それぞれが過去のミナトではないかと思われる人との関わりに思いをめぐらせる。前半はページ数のわりに展開がゆっくりしているように思えて、あまり面白く感じなかったが、後半になって面白くなってきた。家族とはいってもそれぞれの考えや行動が全部わかるわけでもないし、また、それでいいんだと思える。
読了日:05月13日 著者:辻堂 ゆめ


福島県南相馬市小高区東町1-10福島県南相馬市小高区東町1-10感想
「福島民報」で連載されたエッセイをまとめたもの。福島でブックカフェを開かれたこと、そのきっかけでもある東北大震災、転居や息子の成長、福島の人たちとの関わり等がテーマ。被災した人たちの生活や生死についての内容では涙がこぼれそうに。小説家として何ができるかということにも真摯に向き合っておられる姿勢がみえた。 「"復興"という未来を目指すことが、過去を顧みないことになってしまってはいけない」、「時が癒す、という言葉がありますが、時によって癒される悲しみは小さなもので、時を経るごとに→
読了日:05月14日 著者:柳美里


戦争と漫画 銃後の物語 (ちくま文庫や-50-10)戦争と漫画 銃後の物語 (ちくま文庫や-50-10)感想
戦争漫画12編。4名の作者が実際に戦争を経験している。戦争体験者が少なくなってきているからこそ、その経験を作品にしたものは貴重。戦争によって生活が変わるのはもちろんのこと、疎開先のいじめややっかみを描いた場面をみると、皆の心に余裕がなくなって人間関係もギスギスしてしまうのだろうなと感じる。
読了日:05月14日 著者:


暮しの手帖5世紀40号暮しの手帖5世紀40号感想

コウケンテツさんの焼肉の楽しみ方、東北の「じみ」ごはんの特集が良い。焼肉ってそれほど好きな方でもないけど、大きな鶏や豚肉を焼いてからカットするのが美味しそう。
読了日:05月18日 著者:暮しの手帖編集部


やるせない昼下がりのご褒美 (ポプラ文庫 ん 1-23)やるせない昼下がりのご褒美 (ポプラ文庫 ん 1-23)感想
おやつをテーマにしたアンソロジー6編。このなかでは織守きょうや氏「ファースト・アンド・オンリー」がベスト。甘い青春もの。
読了日:05月18日 著者:島本 理生,織守 きょうや,友井 羊,畑野 智美,名取 佐和子


おでかけアンソロジー ふたり旅 一緒だと、もっと楽しい (だいわ文庫)おでかけアンソロジー ふたり旅 一緒だと、もっと楽しい (だいわ文庫)感想
ふたりのおでかけ(旅とまでは言えないものもあるので)をテーマにしたアンソロジー。36名の作品で1編あたりが短い。さらりと読了。
読了日:05月19日 著者:阿川佐和子,その他


劇場という名の星座劇場という名の星座感想
帝国劇場をテーマにした連作短編集。8編収録。「スプリングゲイト」が特に好き。「世の中にはスターがいます。巨大な星座を背負ったスターがね。でもあなたは違う。自分が暗闇になるまで、他人のために自らの光を与える。与えることで、大事なものを受け取れる人」。舞台の主役俳優以外にもそれぞれの役割があり、大切だと思える。それは劇場だけではなく、世の中のことにも通じる。
読了日:05月20日 著者:小川 洋子


眠れぬおまえに遠くの夜を眠れぬおまえに遠くの夜を感想
韓国人のテミンがアメリカ留学中に出会ったナダンの売れっ子芸能人になるまでとそれ以後について語る物語。テミン自体も遅れて人気俳優となっていくのだが。自分のなかで盛り上がりがないまま物語が終わってしまった感じの作品。桐野さんの作品としては物足りない印象。
読了日:05月23日 著者:桐野 夏生


異常に非ず異常に非ず感想
昭和54年大阪の銀行立てこもり事件で、4人を殺害した花川清志。死亡した清志の生い立ちを探るべく新聞記者の近藤、海原は母・カヨ、一時期清志と同棲していた亜紀にアプローチをする。カヨ、亜紀の語りから清志の人物像が浮かび上がる。が、それ以上に男によって人生を狂わされるカヨ、亜紀の物悲しさが重い。傷ついたカヨ、亜紀がお互いを支え合いながら生きていく強さも。重量感ある物語で、いつもより日数をかけて読了。
読了日:05月23日 著者:桜木 紫乃


背表紙の学校背表紙の学校感想
奈倉さんの作品はこれまで、弟である逢坂冬馬氏との共著『文学キョーダイ!!』を読んだことがあるだけ。ロシア文学研究者、翻訳者である著者のエッセイはテーマは幅広いが、ところどころでロシア文学からの引用された文章があるのが良い。「(※情報の波に疲れた時に詩を読むというのは)心を通過し、曇らせないようにして、時代も場所も遠く離れたさまざまな場所にある"ぴったり"をあれこれ見つけているうちに、いつのまにやら、排他的な扇動や擦り寄ってこようとする嘘がいかに滑稽かが実感としてわかってきて、自然と力が戻っている」、
読了日:05月24日 著者:奈倉 有里


家で整う家で整う感想
フリーで在宅ワークメインの方の暮らし本は憧れる反面、仕事ある日は在宅時間が極端に少ない私にはあまり参考にできないなと感じる。食器を減らしていくのは私の課題。「余白があるということは、すなわち、選ぶ楽しみがあるということ」。月星座に合わせた掃除法「ムーンクリアリング」は面白い。これも家にいる時間がないとなかなかできなさそうだけど…
読了日:05月26日 著者:小川 奈緒


青のナースシューズ青のナースシューズ感想
看護師を目指す成道の物語。成道は看護師だった父を交通事故で父を亡くし、母、障害があり不登校の弟・晴道と3人で暮らす。ヤングケアラー、障害のある子のきょうだい児の問題もありつつ、真剣な思いをもって看護の道を目指す成道が眩しい。
読了日:05月26日 著者:藤岡 陽子


白と黒のソナタ (単行本文芸フィクション)白と黒のソナタ (単行本文芸フィクション)感想
大正時代にイギリスでつくられたピアノ・ニーマイヤーにまつわる物語。3つの時代が切り替わりながら、ストーリーが進む。どの時代にもピアノを愛する人がいて、その人たちの思いをのせて音を奏でる楽器の存在の大きさを感じる。
読了日:05月27日 著者:宇佐美まこと


自分の時間へ (ちくま文庫お-75-3)自分の時間へ (ちくま文庫お-75-3)感想
1996年に単行本として刊行されたものの文庫版。著者が出会った人たちとのエピソード、読んだ本についてなど。前半を読んで間が空いてしまったので、忘れている部分も多い。
読了日:05月27日 著者:長田 弘


拳の声が聞こえるか拳の声が聞こえるか感想
ボクシングについてはあまり得意でないテーマかもと思いながら読んだが、面白かった。遼馬は派遣での工場勤務で、周りの人とうまく会話ができない。ボクシングジムに通い始めてから、自信がないながらもボクシングに魅せられ、試合に勝てるよう努力していく。ボクシングに向き合う姿勢はそのまま人生への向き合い方ともリンクしている。遼馬の成長していく姿が頼もしい。
読了日:05月29日 著者:岩井 圭也 


本屋さんのある街で (文春文庫 ふ 53-2)本屋さんのある街で (文春文庫 ふ 53-2)感想
本屋さんをテーマにしたアンソロジー。5編収録。三浦しをん「見晴らし書店の一日」は書店のお仕事の流れがみえるようで興味深かった。どの作品もさらっと読める反面印象には残りにくいかも。
読了日:05月30日 著者:凪良 ゆう,瀬尾 まいこ,坂木 司,一穂 ミチ,三浦 しをん


ノーメイク鑑定士 (単行本)ノーメイク鑑定士 (単行本)感想
仕事の場での人間関係やこだわりがテーマになった短編集。4編収録。タイトル作(取引先からのクレームにより、ノーメイクの人を探し出すよう上司から指示をされ、その人を見つけ出し注意をしなくてはいけないという理不尽さ・困難さ)と「フットブレイク」(仕事中に足裏刺激をパイプ椅子でやり続けたいが故の、良い椅子に変わってしまうことへの抵抗)が好みの作品だった。
読了日:05月31日 著者:石田 夏穂

読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:7516
ナイス数:666

わたしは今すぐおばさんになりたい (双葉文庫 み 31-07)わたしは今すぐおばさんになりたい (双葉文庫 み 31-07)感想
33歳の響は会社の同期が結婚、出産と続く中、大きな変化のない生活を送ることに焦りを感じる。社内で庶務のおばちゃん桜子と仲良くなり、その桜子世代の人生あれこれのエピソードも登場。人生いろいろ、そしてみんなおばちゃんになる。50代になって大事なのは金、健康、友達。それらがあればなんとかなる。
読了日:04月01日 著者:南 綾子


デモクラシーのいろはデモクラシーのいろは感想
戦後、GHQの実験的な取組で民主主義教育を受けることとなった女性4名と、その教師役のサクラギの物語。4人の女性がそれぞれ自分の民主主義というものを見出し、夢に向かっていくことができてよかった。一方で、4人が民主主義を学んでも周りがそうでないためにこれまでと変わらないもどかしさ。サクラギも4名の女性からその矛盾を突きつけられ、学んでいく。みんなが我がこととして学ぶことば大事。
読了日:04月02日 著者:森 絵都


外の世界の話を聞かせて外の世界の話を聞かせて感想
南天文庫に通う高校生の陽日。文庫を運営するあやめは陽日からの話を求め、また陽日もあやめの子ども時代の話を求める。現実ではないような、でも実際になくもなさそうな物語。江國さんの世界を楽しんだ。
読了日:04月03日 著者:江國 香織


教場Ω 刑事・風間公親教場Ω 刑事・風間公親感想
今回は風間の若手刑事時代の話。先輩刑事の石貫が主となる展開だが、大事な場面での風間の動きがキーになる。
読了日:04月05日 著者:長岡 弘樹


オウム真理教の子どもたち 知られざる30年オウム真理教の子どもたち 知られざる30年感想
サティアンで生活していたオウム真理教信者の子どもたち53人が保護された当時の様子が凄まじい。劣悪な環境で暮らし、しつけもされず、生活の基本ルールも身についていない。麻原の教えに基づくマインドコントロールも強く、心理検査ではオウム真理教の教えが子どもの心を深く傷つけていたことがわかる。当時保護された子にインタビューした内容も衝撃的。オウム真理教から離れて今は自分の力で生活している人のそこに至るまでの大変さと努力。「(※精神科や宗教の本をたくさん読み)でも結局、決断するのは自分だし、考えていくのは自分→
読了日:04月05日 著者:NHK「クローズアップ現代」取材班


メンタル養生 体を整えて「心の不調」をラクにするメンタル養生 体を整えて「心の不調」をラクにする感想
心は疲れても自分では動かすことはできないので、養生するのは心ではなく体という考え。その考えに基づくセルフケアの方法が紹介されている。おなかに手を当てる(まさに手当て)、腕を振る、身体をねじる、伸びとあくびをする等、道具を使わなくてもできる方法が多く紹介されているので気軽にできそう。
読了日:04月05日 著者:すきさん


かわいい中年 (単行本)かわいい中年 (単行本)感想
久保みねヒャダ3人のフリートーク集。40代の3人の自由さ。久保さんの犬を飼ってる人で地域コミュニティができている話が良かった。
読了日:04月07日 著者:久保 ミツロウ,能町 みね子,ヒャダイン
粉瘤息子都落ち択粉瘤息子都落ち択感想
第49回すばる文学賞受賞作。一見よくわからないタイトルだが、読み終えるとこのタイトルがそのまま内容を表しているのだなと思う。前半わりと面白かったけど、最後の方の野中が戸部少年、亮太少年とやりとりするところでぐだっとしてしまった印象。野中の友達の忍が謎ないい味を出しているキャラクター。
読了日:04月08日 著者:更地 郊


青天青天感想
高校生アメフト部の青春物語。時代は90年代半ばくらいの設定かと思ったが(PHSが出てきたり、「清春みたいな髪型」という描写があったりしたので)、2000年の設定かと思う。アメフトに興味があれば試合の展開の描写ももっと楽しめたのに(残念)。「言葉では無理だし、話し合いも意味がない。結果を出していないチームの話し合いなんてマジで意味がない」「じゃあ、どうしたらいいっすかね?」「俺らが強くなるしかないんだよ」のやりが青春を感じるし、かっこいい。
読了日:04月10日 著者:若林 正恭


わたし思いの自炊ごはん(ひとりの料理を楽しむヒント)わたし思いの自炊ごはん(ひとりの料理を楽しむヒント)感想
ひとりごはんを用意するための、ちょっとした野菜や肉、魚の下準備したストック素材のレシピと、そのアレンジメニューの紹介。お酒から献立を考えるのも良いと紹介されているのはよくわかる。同じ素材、例えば鰤と大根があっても、ぶり大根にするのか、カツにするのか、ソテーにするのか。私好みのレシピ集だった。
読了日:04月11日 著者:こてらみや


被告人、AI被告人、AI感想
単身生活を送っていた啓造が死亡。その死因は虚血性心疾患による心筋壊死と判断された。が、啓造を殺害した罪で起訴されたのは最新のAIを搭載した介護ロボット・リタ。AIが感情をもち始め、将来的にロボットが人間を殺めることもありうるかもしれないという恐ろしさ。結論は思っていなかったところへ。ここでも犬養が活躍。
読了日:04月11日 著者:中山 七里


月白月白感想
戦後連続殺人を犯した北川フサをテーマにした文章をライター海老原が書こうとし、フサを追う。手がかり は大垣靖男。「憎しみだけを支えに生きてきたんだ」という言葉が重い。戦後の女性が直面した厳しい状況に、男には媚びない生き方を選ぶフサと、男を手玉にとる清子。その生き方は対照的でも女性同士で協力するところがあり、フサの子のその後について、最後に種明かしがあった。このストーリーでは良い終わり方といえるのでは。
読了日:04月13日 著者:宇佐美 まこと


空気の中に漂うように存在する つれづれノート48 (角川文庫)空気の中に漂うように存在する つれづれノート48 (角川文庫)感想
シリーズ48巻目。2025年2月から7月までの日記エッセイ。いつの間にか飲酒習慣も復活し、たくさんまとめ買いしちゃう銀色さんに戻っていた。凝り出したらそればかりになっちゃうところも(ぶっかけ蕎麦、ハンバーガー作り)。「これをやり残したというような人生の後悔がひとつもない」といえる銀色さん強い。やりたいことをとにかくやったことはやるという夢を叶えたということ。
読了日:04月14日 著者:銀色 夏生


あしたの肖像 (文芸書・小説)あしたの肖像 (文芸書・小説)感想
美大生の小滝は、1学年上で亡くなった美大生の両親から肖像画を描くことを依頼される。なぜ亡くなったのかを小滝が探りながら、いなくなった恋人のひなたの行方も追うことに。ひなたのことに関して小滝は無責任だという印象と、最後の最後でSFチックな終わり方で、あんまり私の好みとはいえない作品だった。
読了日:04月15日 著者:岩井 圭也


明日、あたらしい歌をうたう明日、あたらしい歌をうたう感想
父の存在を知らずに育ってきた新。そして母のくすかの、新が知らない父・時生との物語が交互に描かれる。最後の方で思わず泣きそうに。良い人すぎて自分が犠牲になるのは周りが悲しむことになる。新もくすかも音楽に生かされたという意味で、良いタイトル。
読了日:04月16日 著者:角田光代


すべてが円くなるようにすべてが円くなるように感想
真珠をモチーフとした短編集。7編収録。カバー絵にフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が使われていてインパクト大。好きな作品が多かったが、頭の中で映像を浮かべながら読んだ「真夏の夜の夢」が好み。イギリスで日本酒を醸す親子が登場するのも興味深かった。
読了日:04月18日 著者:原田 マハ


君の不在の夜を歩く君の不在の夜を歩く感想
高校時代の同級生5人の仲間達が40歳を迎える前に、メンバーのひとりである菜乃子が自死。仲間たちの菜乃子や他のメンバーへの思い、生き方はそれぞれ。考えてもわからないことに悩みながら、思いを馳せながら、人生は続いていく。創作としての設定でありながらも、感覚的にはリアルな感じがした。
読了日:04月18日 著者:窪 美澄


わざわざ書くほどのことだわざわざ書くほどのことだ感想
note主催の創作大賞エッセイ部部門での受賞が契機になったと思われる、デビュー作品。著者やアンモナイトの研究を行っている夫、家族を中心としたエッセイ。著者と夫は全然性格が違うと思われるが、それでも良いバランスの関係のようにみえる。最後の夫との馴れ初めエッセイもおふたりの雰囲気が表れているようで面白いなと思った。
読了日:04月20日 著者:長瀬ほのか


ちょっと角の酒屋までちょっと角の酒屋まで感想
『オレンジページ』での連載をまとめたもの。いつも楽しみ。料理雑誌ということもあり食べること、料理がテーマの内容が中心。「食いしん坊の人は目に入った食べ物の名前を読み上げる」は私もまさにそれ!弁当欲もわかるなぁ〜(基本毎日詰めてるけど意欲的な時期とそうでない時期がある)。
読了日:04月21日 著者:角田光代


今日未明今日未明感想
新聞のいわゆる三面記事から始まる物語集。5編。いずれも死亡事件であり、その事件が起こるまでのストーリーは家族関係がもとになるどろりとしたもの。そういうこともあるだろうなとなんとなく思えてしまうところが恐い。
読了日:04月22日 著者:辻堂ゆめ


ハングマン 鵜匠殺しハングマン 鵜匠殺し感想
ハングマンシリーズ。特殊詐欺がテーマ。現実にもありそうな内容で、受け子は逮捕されても自分達は被害者だと訴えるのにはがっかりするが、実際もそんな感じなのかもしれないなと暗澹たる気持ちに。私刑のやり方がすごい。日本では考えられないが、舞台が海外ならそんなに簡単にできてしまうのだろか。
読了日:04月24日 著者:中山 七里


公務員の「異動」の教科書公務員の「異動」の教科書感想
業務引継の参加に。
読了日:04月24日 著者:堤 直規




BOXBOXBOXBOXBOXBOXBOXBOX感想
第62回文藝賞受賞作(第174回芥川賞候補作)。霧の立ち込める宅配所を舞台とした物語。そこで仕分け作業に従事する安、稲森、斉藤。彼らに指示をする社員の神代。霧が人との関係も、就業上のルールも、善悪も全てを曖昧にしていく。そのなかで宅配所の荷物だけが輪郭をもって存在している。不気味さがクセになるストーリー。
読了日:04月25日 著者:坂本 湾


駐車場のねこ (文春文庫)駐車場のねこ (文春文庫)感想
『スナック墓場』を改題、文庫化。普通の人たちだけれども、どこか奇妙さが感じられる印象の物語が7編収録されている。タイトルは当初の『スナック墓場』の方がしっくりくるような。
読了日:04月26日 著者:嶋津 輝


変な地図変な地図感想
古地図から集落やトンネル事故の謎を探る物語。ページ数はあるけれど、図やイラストが多く、読み始めたら一気。おどろおどろしい雰囲気に思えるが、さらっと読めることもあって体感的な恐さは低め。
読了日:04月27日 著者:雨穴


野山花花図譜野山花花図譜感想
四季の野山の花々のイラストとエッセイ。イラストは切手の原画も手がけられている波多野光氏。花をしっかり観察されているのがわかる。私は花とその名前が一致しないことも多いので、イラストが理解を助けてくれた。
読了日:04月29日 著者:梨木 香歩


戦争と漫画 焦土の記憶 (ちくま文庫や-50-11)戦争と漫画 焦土の記憶 (ちくま文庫や-50-11)感想
戦後の生活、戦争が落とした影を描いた漫画13編。出征した家族が帰ってこなかった、被曝の影響等どれも胸が痛む。
読了日:04月29日 著者:




のほほん人生 間借り鮨まさよⅢのほほん人生 間借り鮨まさよⅢ感想
間借りしながら各地へ移動する「鮨 まさよ」の雅代シリーズ第3弾。3編のなかではタイトル作が1番好み。雅代の行き先は誰もがわからないが、常連の山藤にだけは告げているという秘密も明らかに。まだまだ続きを読みたいシリーズ。
読了日:04月29日 著者:原宏一

読書メーター


3月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:7250
ナイス数:614

るるぶ奈良’25 (るるぶ情報版)るるぶ奈良’25 (るるぶ情報版)感想
先日奈良の寺社の本を読んで奈良に行きたい気持ちが高まって。これまで行ったことのないエリアが気になる。斑鳩町(法隆寺、法起寺)、桜井市の長谷寺、宇陀市の室生寺。吉野の桜や金峯山寺もいいな。
読了日:03月01日 著者:


旅の手帖 2025年3月号旅の手帖 2025年3月号感想
「おいしいお酒のある町へ」という特集タイトルだけでもわくわくしてしまう。特集で取り上げられた土地で特に行ってみたいのは会津、男鹿、能登。
読了日:03月01日 著者:


晴れの日の木馬たち晴れの日の木馬たち感想
明治〜大正の時代。親を助けるために倉敷紡績で働くすてらが小説家になって活動するまでの物語。すてらの成功には努力は当然あるとして、多くの人たちとの縁が良い方向に向かわせたんだろうと思う。すてらは幸運でいて、心持ちが素直なところが魅力的なキャラクター。
読了日:03月02日 著者:原田 マハ


精選日本随筆選集 孤独 (ちくま文庫み-40-2)精選日本随筆選集 孤独 (ちくま文庫み-40-2)感想
孤独をテーマにした随筆アンソロジー。遠藤周作の初期の作品「恋愛とフランス大学生」、「フランスにおける異国の学生たち」は意外におもわれる雰囲気の作品なのが良かった。坂口安吾の「石の思い」、「文学のふるさと」は、坂口の生い立ちが坂口作品の重さに影響しているのだろうと思われる内容。正宗白鳥は初読みだが、明治〜大正時代の岡山の家族の様子が、先日読んだ原田マハ作品『晴れの日の木馬たち』の理解を深められるような、原田作品の時代背景の解像度が上がるようなところがあって、読めたのが良かった。
読了日:03月04日 著者:


サチコサチコ感想
単身生活を送る55歳のサチコが食堂でアルバイトを始める。食堂での人間関係、友達や家族との交流の様子は「れんげ荘物語」シリーズと雰囲気が似ている(主人公が働いているというところが違う点)。
読了日:03月05日 著者:群 ようこ


手軽 あっさり 毎日食べたい あたらしい家中華手軽 あっさり 毎日食べたい あたらしい家中華感想
再度レシピチェック。
読了日:03月07日 著者:酒徒


信州善光寺門前 おやすみ処にしさわ商店 (徳間文庫)信州善光寺門前 おやすみ処にしさわ商店 (徳間文庫)感想
善光寺の参道から少し外れたところにある「おやすみ処にしさわ商店」。東京からやってきた店主の茜、ここにやってきた客の物語。にしさわ商店に置かれた感想ノートで客同士が交流をしている様子が温かい。お店で提供されるアップルパイやおやき等が美味しそうで、長野の風景や食べ物を思い浮かべながら読んだ。
読了日:03月07日 著者:長月天音


鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 4鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 4感想
もう続きは出ないのかと思っていたのに、第4巻が出ていた!相変わらず仲の良くないぽんたとアルフ。切実なトイレや健康の問題。猫のストレスを軽減すべく引っ越ししたり、病院に連れていくために車の購入まで。猫を新たに飼おうという人はこれを読んで覚悟を決めてからにした方が良いかも。
読了日:03月08日 著者:鴻池 剛


世界はきみが思うより世界はきみが思うより感想
ぐっとくるところが多かったのにうまく感想がまとめられない。でも、寺地さんの作品はその人が苦しんでいる状況は苦しいと言っていい、当たり前だとされていることに違和感があればノーと言っていい、と認めてくれるなと感じる。印象的だったのは、「ブウンドケーキ」で冬真の母が子どもに毎日弁当を作らせている吉良さんに、子どもは親が喜ぶ顔をみたくてがんばってしまうが、親がそれに甘えていると咎めるところ。あとは「恋とレモネード」の紗里と水田の関係性。男女がペアだったら恋愛や交際だとかという関係に必ずしもならなくていい。
読了日:03月09日 著者:寺地 はるな


30の短編小説30の短編小説感想
30をテーマにした短編アンソロジー。テーマと同じく30編収録。好きな作品は、朝比奈秋「ネオン魚群」(魚の色鮮やかさ目に浮かぶよう)、河﨑秋子「こひつじメリー」(飼った羊のホラー)、高山羽根子「そこの関節からも曲がるんだ」(時代の変化が短編で表わされた)、山内マリコ「もう三十代ではないことについて」(ジェンダー論的要素)、結城真一郎「やることなすこと」(次々と繰り出される「〜ハラ」)。
読了日:03月10日 著者:


それはそれはよく燃えたそれはそれはよく燃えた感想
メフィストリーダーズクラブのショートショート集第6弾。「それはそれはよく燃えた」の文章から始まる物語。さらっと読める分、印象に残りにくいような。秋吉理香子「ファンの鑑」、五十嵐律人「不完全怨念」は、持ち上げてから落とす(復讐)方向は似ているけど、一方はSNSでの炎上、一方は本当に燃やしてしまうというもっていき方の違いが面白い。皆川博子「ayashii romaji okashii futari(やさしい ろーまじ たのしい ふたり)」は独自路線。いい。
読了日:03月11日 著者:高田 崇史,高田 大介,歌野 晶午,宮西 真冬,風森 章羽,丸木 文華,米澤 穂信,須藤 古都離,篠原 美季,島田 荘司,神林 長平,潮谷 験,古泉 迦十,多崎 礼,市塔 承,黒澤 いづみ,我孫子 武丸,秋吉 理香子,河村 拓哉


きのう何食べた?(25) (モーニング KC)きのう何食べた?(25) (モーニング KC)感想
筧の母が亡くなり、自身も還暦を迎えたところでの、婚姻届と養子縁組届。何かがあったときに家族とはみなされない2人の切実さを感じた。お料理は今回も美味しそうなものがいっぱい。鮎のフライと炊き込みごはんに興味がある。マスタードと白ワインで作ったソースを添えたローストポークが美味しそうで作ってみたい。
読了日:03月14日 著者:よしなが ふみ


本は誰かを連れてくる本は誰かを連れてくる感想
読書エッセイ。読了本も未読本でも紹介されているもので読みたくなる本多数。対談も収録されていて、向田邦子をテーマにした酒井順子との対談と、有吉佐和子をテーマにした原田ひ香との対談が良かった。
読了日:03月15日 著者:平松 洋子


ワカコ酒 (26) (ゼノンコミックス)ワカコ酒 (26) (ゼノンコミックス)感想
今回も美味しそうなものがいっぱい!レアアジフライ、魚の串焼き、里芋あんかけ食べたい!最後の父とピザを食べながら飲む話でちょっとしんみり。でも、まだまだ父もお元気そう。ワカコの食い意地は父譲りだったことが判明。
読了日:03月15日 著者:新久千映


暗闇法廷暗闇法廷感想
障害者施設で暗闇の中起こった殺人事件。容疑者は全盲の女性。証言をする施設利用者も障害があるなかでの謎解き。途中までいろいろ考えていく要素があったなか、最後はそこか!という感じ。最近読んでいた下村作品とまたちょっと雰囲気が違って楽しめた。

読了日:03月17日 著者:下村敦史


北陸本 (LMAGA MOOK)北陸本 (LMAGA MOOK)感想
北陸に行きたいー!という気持ちになる。有名な観光地から少し小さめな町まで紹介されているのがいい。大阪のKITTE内北陸アンテナショップの紹介もあり、こちらも行ってみたい。
読了日:03月18日 著者:


カフェーの帰り道カフェーの帰り道感想
第174回直木賞受賞作。大正から昭和の時代にかけての「カフェー西行」を舞台とした物語。市井の人たち、特に労働している女性の様子がみえて楽しかった。
読了日:03月18日 著者:嶋津 輝


タクジョ! あしたのみちタクジョ! あしたのみち感想
タクジョ第2弾。今回は夏子だけではなく、タクシー会社に勤務する人たち、お客さんの物語が多かった。さらりと読めるが楽しめる1冊。
読了日:03月19日 著者:小野寺 史宜


50歳からの気ままにゆらゆらひとり旅 (単行本)50歳からの気ままにゆらゆらひとり旅 (単行本)感想
体力低下が気になる著者が自分のペースで行きたいところに出かけた旅コミックエッセイ。名古屋からの日帰り、1泊2日の旅のモデルコースにもできそう。鹿児島の砂蒸し風呂、飛騨のオリジナル七味作り(「ひだの森めぐみ」)に惹かれた。
読了日:03月20日 著者:フカザワナオコ


夜明けのハントレス夜明けのハントレス感想
学生だったマチが彼氏の雑誌でみかけたことをきっかけに狩猟に興味をもち、実際にハンターとなって鹿や熊を追うことに。自然界の厳しさと対峙するのは自分とも対峙することだと感じさせられる。また、マチが若い女性で実家が太いということから、狩猟をやっていることについて良くは思われないところのもどかしさも。女性ハンターの大先輩・アヤばあの存在が大きい。読み応えのある一冊。おすすめ。
読了日:03月20日 著者:河﨑 秋子


愛しの京都〈純喫茶〉愛しの京都〈純喫茶〉感想
京都の純喫茶の紹介本。名前は知っていても行ったことのないお店がたくさん。「喫茶ソワレ」のゼリーポンチを飲んでみたいと以前から思ってはいるのだが、なかなか行く機会がなく。「COFFEEポケット」のミックスサンドとコーヒーも美味しそう。
読了日:03月20日 著者:甲斐みのり


十字架屋の日常 (中公文庫 い 115-4)十字架屋の日常 (中公文庫 い 115-4)感想
著者のデビュー作含む短編・中編集。6編収録。ワードプロセッサー、ビデオ・デッキ等が作品中に登場し、電話は携帯ではなく固定。1989〜1993年の作品であり、時代を感じる。作品としてはあまりハマらず(最近の作品の方が圧倒的に不穏度が高くて好み)。強いて好きな作品をあげるなら、「グラジオラスの耳」。
読了日:03月20日 著者:井上 荒野


うた子と獅子男うた子と獅子男感想
居酒屋で働く獅子男から行動するにあたっての判断「合法か非合法か」を教えられた高校生のうた子。追いかける・追いかけられるという関係や身体を動かすことにうた子は生きる意味やわくわくを感じているのかなと思った。途中、時間の流れがよくわからなくなるところもあったけど面白かった。
読了日:03月21日 著者:古谷田 奈月


満月珈琲店の星詠み ~星遣いたちの夜~ (文春文庫 も 29-27)満月珈琲店の星詠み ~星遣いたちの夜~ (文春文庫 も 29-27)感想
シリーズ第7弾。今回はツアーのプランナーである森下和歌子を中心とした人たちの連作短編集。占星術の部分ではドラゴンヘッド・ドラゴンテイル、対極星座をキーとしていた。何作か飛ばしていると思うけれど、通しで読まなくても大丈夫なシリーズ作品。
読了日:03月22日 著者:望月 麻衣


満月が欠けている ―不治の病・緑内障になって歌人が考えたこと― (叢書クロニック)満月が欠けている ―不治の病・緑内障になって歌人が考えたこと― (叢書クロニック)感想
初めて手にした「叢書クロニック」。著者の語りを倒して、クロニック(慢性疾患)を中心とした病の意味と健康の多様性をとらえ直すことを目的に創刊されたそう。今作の慢性疾患は著者が診断を受けてから20年ほど経過した緑内障について。こちらについて情報を求めたい方は、著者の主治医である後藤克博Dr.との対談が参考になりそう。私には精神科医である春日武彦Dr.との対談が興味深く。精神科は病気を治すという考えではなく、患者の考える幸福の着地点を一緒にみつける方が重要と。健康すなわちハッピーとはいえない。
読了日:03月23日 著者:穂村弘


叫び叫び感想
第174回芥川賞受賞作。早野の先生から学ぶ銅鐸づくり、聖の生まれるとこ、しおりとの関係、と途中まで面白く読んでいたが、最後の部分だけしっくりこず。こういう作品だといえばそうなのかもしれないが。
読了日:03月24日 著者:畠山丑雄


岩手の大盛弁当屋-こげ店長ともちもちちまき (単行本)岩手の大盛弁当屋-こげ店長ともちもちちまき (単行本)感想
大盛弁当屋を舞台とした連作短編集。美味しい食事は身体にも心にも大切な栄養になる。登場するお弁当がどれも美味しそう。(タジン鍋が登場。すっかり存在を忘れていた。一時はかなり流行ったのに)
読了日:03月26日 著者:髙森 美由紀


どんな いえ? (15) (怪談えほん 15)どんな いえ? (15) (怪談えほん 15)感想
自分の家に帰ろうと思ってもその家がわからない怖さ。絵も重くてしんどい感じ。
読了日:03月28日 著者:藤野 可織


緑十字のエース緑十字のエース感想
大手デベロッパーを退職し、家族にそのことを伏せたまま中堅ゼネコンの契約社員に転職した浜地。そこでは建設工事現場の安全管理を任される。教育係の松本は真面目に業務を遂行するが現場の人たちから嫌がられている。その真面目さには安全に現場の作業を進める以外の目的があるというもの。著者の現場仕事の物語は面白いなと思うし、今回も興味深く読んだ。浜地が家族に転職を伏せて、スーツで家を出て途中で安全服に着替える。「いままで深く意識することはなかったが、世にはあらゆるサービスがあり、(略)それらを駆使すれば仮面生活など→
読了日:03月29日 著者:石田夏穂


5秒日記5秒日記感想
日記エッセイ。しばらく前から気になっていた作品。面白かった。「以前より、過去の自分に他者を感じる。反省せず、自分を恨んでばかりだ」、「“だいたい分かった"という言葉があるが、まさにこれだ(※食品を見ると、高解像度で味を口の中に組み上げることができる)」と、年齢を重ねることである種の図太さや驚きが減ることが書かれていて、わかるなぁと思う一方、著者のお子さんふたり(中高生)の瑞々しい感性がまぶしい。性格や著者との関係性もあると思うが、素直に驚くことが若さでもあるのだな。
読了日:03月29日 著者:古賀 及子


酸いも、甘いも。あの人がいた食卓 1977-2025酸いも、甘いも。あの人がいた食卓 1977-2025感想
祖父が建設会社の創業者。著者はその三代目を期待されながら家業を継がず、旅館やカフェの経営を経て、お弁当ケータリング業を行っている。家族関係では、高齢姉妹の養子になり、現在は男性パートナーと犬が家族に。人にとって良い形の家族のあり方はいろいろ。レシピでは豚の昆布巻きが珍しいもので驚き。
読了日:03月30日 著者:麻生要一郎


時の家時の家感想
第174回芥川賞、第47回野間文芸新人賞受賞作。建物とそこに住んでいた人の生活や移り変わりを描いた作品。建物も人生のようになぞらえているのが面白い。同時受賞の芥川賞『叫び』は最初からテンション高めの面白い印象。こちらは時間をかけて味わう印象の作品。違う雰囲気を楽しめてよかった。
読了日:03月31日 著者:鳥山 まこと

読書メーター


2月の読書メーター
読んだ本の数:27
読んだページ数:6356
ナイス数:531

II感想
ゲオスミン、ペトリコールの2つの章から成る物語。どちらから読むかで結末が変わるというもので、私はゲオスミン→ペトリコールの順で。逆に読んだらどうだったのか?あんまりピンときていないが、どちらにしてもあまり良い結末とはいえないような。前作の『N』といい、試みとしては面白いが、読みづらさがマイナス。
読了日:02月01日 著者:道尾 秀介


暁星暁星感想
宗教二世をテーマにしたストーリー。永瀬暁、白金星賀はどちらも親が愛光教会の信者。子どもの人生は親によって望まないものに。暁は愛光教会とつながりのある議員を殺害し、その手記を著す。一方で、星賀は作家となりフィクションとしてそれまでの人生を作品とする。創作、事実の2章立てで実際のところを想像するような作り方。実際に起こった事件を想起させるが、殺害犯の胸のうちはわからない。
読了日:02月01日 著者:湊かなえ


推しとともに去りぬ推しとともに去りぬ感想
BL、アイドルなどの推し活をテーマにした連作短編集。好きだったのは、夫を亡くして落ち込んでいた環奈の祖母が孫の影響で、推し活にハマる「水、空気、推し」。望月が虎キチ一家の婚約者の両親に推しを隠し、虎キチに擬態しようと苦戦する「沼のロミオとジュリエット」。
読了日:02月02日 著者:成田 名璃子


かえる生活かえる生活感想
生活にまつわる内容のエッセイ。今作はスマホの機種変更、これまで見向きもしなかったかわいいものへの関心等前向きに受け止められる話も多く、面白かった。一生モノといわれる服について、その服自体は丈夫であったとしても、年齢とともに体型や着心地が変わることで着られなくなることがあるというのは納得。
読了日:02月02日 著者:群 ようこ


うたうおばけ (講談社文庫 く 82-1)うたうおばけ (講談社文庫 く 82-1)感想
2020年単行本で刊行されたエッセイの文庫化。購入して少し読んでから積読になっていたのをやっと読了。積読中に最近の作品を読んでいたからか、本作の方が内容も文章も若いと感じる。最近の作品の方が私には合う感じがした。
読了日:02月03日 著者:くどう れいん


おにたろかっぱ (単行本)おにたろかっぱ (単行本)感想
3歳のタロちゃんと歌うたいの父、デザイナーで稼ぎ頭の母という一家の物語。父のどさまわりツアーにタロも同行し、父子が各地を巡る様子が楽しい。かつてパンチの効いたドラマーだった壮念和尚と、ひたすらタイヤをひっぱり筋肉をつけようとするのぼるくんがいいキャラ。今作は強烈さはあまり目立たず(戌井作品としては)、気持ちが温かくなるもの。これまでの戌井作のなかではダントツに好きな作品。
読了日:02月05日 著者:戌井 昭人


くらやみ小学校くらやみ小学校感想
タイトルと表紙から勝手に怪談かと思い読んでいったが、学校という場や人間関係の不条理さが中心となる物語。4編収録。「プールがいや」で描かれる時代が、男女共用トイレ、更衣室無し、先生の指示は絶対というもの。それらがなくなって本当に良かったと思う。舞台はおそらく滋賀だろうとイメージする作品が多い。
読了日:02月07日 著者:姫野 カオルコ


大阪 カフェ時間 隠れ家お店案内大阪 カフェ時間 隠れ家お店案内感想
大阪のカフェ47店の紹介。コーヒー、紅茶の飲み物はもちろん、スイーツや食事メニューも美味しそう。
読了日:02月08日 著者:あんぐる


まだまだ大人になれませんまだまだ大人になれません感想
平成元年生まれの著者が、大人になりきれていない、他人と比べて不安になってしまうという人に向けて書いたという作品。何歳になっても思い悩むことは尽きないけれど、「おわりに」にあった言葉をヒントに。「自己を見つめ続けること。気持ちや願望を言葉にしてみること。でも、言葉にしたからといってそれに引っ張られすぎず、絶えず手放し続けること。何歳になっても、そんなふうに生きていきましょうね。」
読了日:02月08日 著者:ひらりさ


生きベタさん生きベタさん感想
非定型発達(ASDタイプ)と診断された細川貂々さんが感じてきた生きづらさについて、釈徹宗さんと対話し、少しでも生きづらさを軽くできる方法について考えていくもの。自分のことを他者に開示すること、問題をずらしつつ、他者と過ごすことは大事なんだろうと思う。釈さんからは仏教の教えをヒントに、人生はそもそも思い通りにならないものと捉え、抱えている不具合をすぐに治さなくてもよい、今できることをやるという考え方を提案。生きるのにしんどさを感じている人の考え方や物事の捉え方が少しでも楽になると良いと思う。
読了日:02月09日 著者:釈 徹宗,細川 貂々


spring another season (単行本)spring another season (単行本)感想
『spring』のスピンオフ作品。肝心の『spring』の人物関係を忘れてしまっていたのだが、バレエをテーマにした作品として楽しんだ。
読了日:02月11日 著者:恩田 陸


ごみのはてのごみのはての感想
5人の便利屋が独居老人のゴミ屋敷に集合。社長の佐竹は、この屋敷で100万円を入れた赤い封筒をなくし、皆でそれを探そうとする。それぞれの人物視点からの物語に場面ごとに切り替わるが、だんだんごちゃっとしてきてあまり頭に入ってこず。後半になるにつれて、ゴミ屋敷がさらにひどい状況に。ぞっとする光景が広がっていそう。
読了日:02月12日 著者:佐佐木 陸


別冊暮しの手帖 あの人の読書案内 (臨時増刊号)別冊暮しの手帖 あの人の読書案内 (臨時増刊号)感想
本好きな方の本棚、おすすめ本がたくさん紹介されていて楽しい。5人の文庫本交換会、朝井リョウ氏のシェア型書店訪問などの特集もあって読み応えあり。
読了日:02月14日 著者:暮しの手帖編集部


ヤモリさんとご褒美 れんげ荘物語ヤモリさんとご褒美 れんげ荘物語感想
れんげ荘シリーズ第10弾。今回は義姉の娘レイナや友人マユの困りごとがメインに。彼女たちのお悩みを聞きつつ、キョウコの生活は変わらず。最後にまさかのぶっちゃん登場。次巻が楽しみ。(p180に読点2つ続きの誤植あり)
読了日:02月14日 著者:群 ようこ


世界はうつくしいと (ハルキ文庫 お 9-7)世界はうつくしいと (ハルキ文庫 お 9-7)感想
2009年に単行本で刊行されたものの文庫化。季節のうつろい、命がずっと繋がっているということを感じさせる詩が多かった。
読了日:02月15日 著者:長田 弘


障害者入所施設を人・社・会の道しるべに。障害者入所施設を人・社・会の道しるべに。感想
田村一二の息子である著者。子どもの頃は父が働く近江学園の家族舎で障害のある人と一緒に生活をしていた。著者自身は一般企業で勤めながら、退職後に大木会(一麦寮から始まった社福法人)の理事や顧問を務めたという経歴。その著者による施設での生活や支援、大木会で取り組まれている「遊戯(ゆげ)アート」についての文章がとても興味深く面白かった。知的障害者の入所施設はただ介護を行う場ではなく、教育的目的をもった生活支援の場と明確に打ち出されている。また、アールブリュッドは一部の才能ある人の芸術的作品だけが→
読了日:02月19日 著者:田村 俊樹


生きとるわ生きとるわ感想
公認会計士の岡田は高校時代の友人・横田に500万円を貸したことで人生が狂う。横田はいろいろな人から借金を重ねていてそれ自体に腹が立つが、岡田にもイライラ。妻が家を購入したいとわかっているのに、判断が甘い場面が多々。岡田の「僕は金だけではなく、時間も心も想い出さえも搾取されている」が辛い。この小説のようにお金を取り戻そうとすることでどんどん状況悪化するのをみていると、お金を貸すというのはあげたつもりで、と言われることにも納得。
読了日:02月20日 著者:又吉直樹


ときには恋への招待状: 詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。ときには恋への招待状: 詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。感想
宝塚歌劇団が大好きな著者が11人の作家や漫画家等に宝塚の魅力を伝え、実際に舞台を観てもらい、勧められた人がその魅力を伝える。私は宝塚を観たことがないので想像するしかないが、自分の好きなジャンルに置き換えてみるとわかるなぁと思うところも。「宝塚は人生の中にいつでも設置できる"祭り"の時間だと思っています。宝塚を好きな限り、人はいつでも祭りが開催できる!」、「最愛は人の数だけあるんだなということを、宝塚を好きになって、それからのめり込んでから、実感するようになりました。愛とは自分の歴史であり、→
読了日:02月22日 著者:最果 タヒ


裁判官が見た人間の本性 (ちくま新書 1897)裁判官が見た人間の本性 (ちくま新書 1897)感想
33年間裁判官を務めた著者が、法廷で表れる人間性について語るものだろうと思って読み始めたが、現場からみえる人間性というところがあまりピンとこず。インターネットが現れてから、依存性の問題、人の感じ方や考え方に深みが失われていったというところはわかるが、これは著者ではなくても指摘されているところだろう。最終的に何を訴えたかったのか???
読了日:02月23日 著者:瀬木 比呂志


歩いて旅する、ひとり京都歩いて旅する、ひとり京都感想
ひとりで京都を旅するときのガイド本。具体的なホテルや食事処、観光場所が紹介されている。併せて、大阪、大津〜近江八幡、明石の旅についても紹介あり。
読了日:02月23日 著者:山脇 りこ


きれいなシワの作り方 淑女の思春期病 (文春文庫 む 16-2)きれいなシワの作り方 淑女の思春期病 (文春文庫 む 16-2)感想
再読。著者が30代半ばで連載していたエッセイ。産むか産まないか問題が1番この年代では悩む人が多いところ。年齢に見合った服装や化粧に悩むのはずっと変わらないテーマか。文庫版のあとがきでは著者が39歳になった自身のことを、きちんとしたアラフォーになってはいないけれど、これからも新たな経験をしていくと結んでいる。いま著者は40代半ばを過ぎて、自身の年齢のことをどのように捉えているだろうか尋ねてみたい。
読了日:02月23日 著者:村田 沙耶香


【新装版】あれも嫌い これも好き (朝日文庫)【新装版】あれも嫌い これも好き (朝日文庫)感想
著者が還暦を迎える頃、2000年に朝日新聞で連載されていたもの他をまとめたもの。25年も経てば当時と考え方が大きく変わっていて、親を施設に預けることを親を捨てるかのように著者は考えているところがある。一方でさらに当時より深刻になっているのではと思うのが、「現代人の孤独」。「この時代をそれぞれが孤独に生きねばならぬ恐ろしさに身がすくんだ」。誰もが話を切実にきいてほしい時代と書いた著者。もっと人間関係が希薄になって、でも寂しさを抱えた人が増えたと思う。三浦しをんの解説も良かった。
読了日:02月24日 著者:佐野 洋子


おとなの奈良 心を澄ます旅おとなの奈良 心を澄ます旅感想
奈良の寺社、植物や滝などが紹介されている。名前は聞いたことがあっても未訪の地が多く、ぜひ訪れたいと思う場所が多かった。「僧侶に聞く法要の流れ」、「神官に聞く祭祀の流れ」も勉強になった。
読了日:02月26日 著者:堀内みさ


今日もぼーっと行ってきます今日もぼーっと行ってきます感想
帯には「極上お散歩エッセイ」とあり、ぼーっとする小さな旅に出るという企画。11の旅のうち、私が行ったことあるのは鎌倉だけ。興味がわいたのは池上梅園、伊能忠敬記念館、葛西臨海水族園。かっちり予定を詰めず、ぼんやりゆったりした旅もいいな。
読了日:02月27日 著者:中島 京子


今日の小幸せ (ちくま文庫 か 56-2)今日の小幸せ (ちくま文庫 か 56-2)感想
しんどい、余裕がないというときにも毎日何かしらの小さな幸せ(小幸せ)がある。それを意識的に見つけて前向きな心持ちでやっていこうというもの。いつも混んでいるお店にたまたま空きがあった、片付けしてすっきりして気分が上がる、人からの言葉がけで気持ちが和んだ等。日々の些細なことでも感謝、ラッキーとプラスに捉えたい。
読了日:02月28日 著者:上大岡 トメ


美輪明宏が語る寺山修司 私のこだわり人物伝 (角川文庫 わ 11-4 私のこだわり人物伝)美輪明宏が語る寺山修司 私のこだわり人物伝 (角川文庫 わ 11-4 私のこだわり人物伝)感想
美輪明宏による寺山修司論を目当てに読んだ。寺山の母がエキセントリック。母は寺山が九條との結婚を認めなかったのに、離婚して元妻となった九條に、寺山が亡くなってから寺山姓に戻すように求めたというのも怖い(九條は戸籍上では寺山の妹となった)。後半には寺山作品収録。(「毛皮のマリー」、「サド伯爵」、「フェチシズムの宇宙誌」)
読了日:02月28日 著者:美輪 明宏


ワカコ酒 (23) (ゼノンコミックス)ワカコ酒 (23) (ゼノンコミックス)感想
再読。平目のあん肝和え、タコの唐揚げ、アジノ活け造り、冷製ウニホーレン、酒粕おでん…と今食べたいものがたくさん。QRコードからスマホで注文するお店も登場。(実際にこの手のお店は増えてるが、私は好きじゃない)
読了日:02月28日 著者:新久千映

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