現代社会では溢れる情報の洪水に人々が押し流されがちです。
これをいかに上手く堰き止めてコントロール出来るか否かが、毎日をストレスなく過ごす鍵になります。
リアルタイムニュース、SNS、メール、ネット検索…
これらは、瞬時に膨大な情報を提供し、私たちに迅速な判断と行動力を与えてくれ、特に災害時などには地域を越えたワールドワイドな連携をもたらすことも可能にしてくれています。
このように、かけがえのない恩恵がある反面、私たちを不安や迷いに誘い込む「情報過多症候群」に陥らせる悪因にもなっています。
情報過多症候群とは?
あまりにも多くの情報を捌ききれず、脳と心がその許容量を超えてしまい、オーバーヒートを起こした状態のことを表します。
情報を収集・消費しすぎた時に人間は、圧倒され不安や迷いに苛まれ、かえって孤独と恐怖の中に立ち往生してしまいます。
これは、パソコンに例えるとメモリーの容量を遙かに超え、CPUの限界を超えた演算処理が働いたときに過剰な発熱により、オーバーヒートしフリーズを起こしてしまうのと同じ現象なのです。
軽度認知症?という恐怖心
新しいことをなかなか覚えることができない。覚えてもすぐに忘れてしまう。すでにあるはずの記憶を思い出すことができない。読んだり聞いたりしたことがよく理解できない。AとBのどちらが良いのか判断できない…。そのような状態に陥った多くの人が「自分は軽度認知障害なのではないか」と不安を抱いてしまいます。
確かにその症状に似てはいますが、脳の画像診断や脳波検査、さらに認知機能の障害検査を行うと、認知症は認められない場合がほとんどです。では、そのような症状を阻止するためには、どのような行動パターンを取るべきでしょうか?
情報過多症候群にならない心がけ
①インプット前に情報の「仕分け」を行う
その情報が本当に自分にとって必要なものなのか吟味し、不要な
情報まで取り込まないようにしましょう。
②アウトプットしやすいように情報を仕入れる
宅配便のトラックにおける荷物の積み方を思い浮かべましょう。
トラックの荷物は満載ですが、後で効率良く荷下ろしが出来るよ
うに考えて荷物を積み込んでいるはずです。情報も同じです。
どのようにアウトプットするかをしっかり考えたうえでインプッ
トすることで、情報の整理がスムーズにできるようになります。
③断捨離で脳と心の空き容量を増やす
要らなくなった情報や知識はいわば“ゴミ”のようなもの。脳と心
がオーバーフロー状態にならないようにするためには、常に断捨
離していくことも大切です。
脳と心のリセット
情報過多症候群は、脳のキャパシティの問題だけでなく、強い精神的なストレスや心理的な問題が要因となって起こる場合もあります。不安や不信、不満、不快感、内的な怒りなどを慢性的に抱えていると、脳の中がネガティブな事象で占拠された状態になってしまうのです。
嫌なことは忘れて気持ちを切り替えようと思っても、忘れようとする度にストレスやネガティブな事象を思い出すことになるので根本的な問題解決にはなりません。
そこで効果的なのが、軽い運動を行ったり、それが出来ない場合はガムを噛むのが効果的です。リズミカルな運動やものを噛むときの咀嚼には「幸福ホルモン」と呼ばれる脳内伝達物質「セロトニン」
の分泌を促す作用があります。また、脳の機能低下を防ぐために甘いものを適度に摂ることも重要です。人体のブドウ糖の6割は脳で消費されており、それを補うことにより疲れた脳を活性化することが可能になります。古くから「疲れたときには甘いものを」と言われているのには、きちんとした科学的な根拠があるのです。
また、ポジティブマインドに欠かせない「ドーパミン」の分泌に必要なアミノ酸の摂取…チーズや大豆・乳製品を多く摂りましょう。
これらを心がけることで脳卒中や認知症も予防できると言われています。
平安な気持ちで情報過多時代を乗り切る
フェイクニュースや心もとない情報に振り回されず、大量の情報処理を的確に行って平安な気持ちで日々過ごせることが現代人にとっては、とても重要なことです。何が真実で何が偽物か?何が必要で何が不要か?これらを的確に見極める眼力や断捨離が、私たちを恐れのない幸せな生活に導いてくれるのです。
悪意を持って情報を操作する人間が多い時代、不安や不要なことを煽る輩には一切耳を貸さないことです。
自信を持って情報を捌いていきましょう!
また、時にはスマホやTV、ラジオ、ネットなどあらゆるメディアを
遮断する時間を一日のうちに30分~1時間以上作ってみませんか?
情報依存症を自ら断ち切り、深い静かな瞑想や読書の時間に充てましょう。その中でもオススメは「新約聖書」。
あなたの心と魂に新たな「奇蹟」という化学反応を起こします…