この世にあって人々が一番、御しがたいものとは何でしょうか?
「お金」の管理・コントロール…Non!
「欲望」の管理・コントロール…Non!
有限で戒めを伴うものには、人間の学習機能が働きます。
無計画さや本能に振り回され、全てのツケが自分に返るたびに
後悔と反省を込めて、新たな誓いを立てるものです。
ところが一番、管理・コントロールされるべきものが
なぜか一番蔑ろにされていることに気づく人は多くありません。
それは「時間の管理・コントロール」です。
この世に生を受けた時から「時間」だけは、全てのものに平等に分け与えられます。
1日=24時間=1,440分=86,400秒
これより多い・少ないという匙加減はありません。
これらの積み重ねである「寿命」という概念を取り除けば
一人一日あたりの「時間」の配給量は全人類共通です。
ただし、時間がお金や物と同様に限りあるものだと
常に意識してコントロールしながら過ごせる人は稀です。
人は逃れられない何ものかに迫られないと、本当の「時間の価値」に気づけません。
取り返しのつかない病や老いに直面して、初めて残された時の重さを悟り
為すべき事のタイムリミットに迫られて、初めて無為に過ごした時間を悔やみます。
何故、ことほどさように人間は「時間管理」が苦手なのでしょう?
「お金」は底をついてくれば危機感に目覚めます。
「欲望」は芽生えた時に良心の呵責に苛まれます。
「時間」だけは人が生まれてからその寿命が尽きるまで
当然のように絶え間なく流れ、その価値に疎くなりがちです。
その日一日を実り豊かにするためには、無駄な時間の浪費は厳禁です。
時間を節約し効率良く課題をこなし、充実した一日を過ごす一番の秘訣は
無理のない賢い「計画と予定」を前日にシッカリと用意すること。
次に為すべき事がキチンと決まっていれば、一日の時間配分は万全になり
取り組んだことは成し遂げられ、満ち足りた達成感に浸りながら眠りに
つくことが出来るでしょう。
増やすことの出来ない「時間」を管理しコントロールするということは
優先順位に基づいた「予定と計画」で時間の「節約」に務め
「密度」を上げることに他なりません。
「時間」を限りある資産として無駄遣いをしないことが肝要です!
悠久の時の流れの中において、明日をも知れぬ私たちの人生は
「しばしの間あらわれて、たちまち消えていく霧にすぎない」
のです。
自分自身の命・人生がどのようなものであるか?
1秒、1分、1時間、1日の積み上げを大切にしましょう。