ハンバーグ大好きなけんちゃんの夢追いブログ-ブラッグ反射

ハンバーグ大好きなけんちゃんの夢追いブログ-ブラッグ反射2
原子力・放射線トークも延々と書いているが、未だに基礎的な部分。
たしかに基礎はわかりづらく、基礎的な数学や物理の学力が求められるので、退屈だし理解不能に感じられるかもしれない。
でも、この基礎がしっかりしていれば、その上にどんな建物でも立つ。
原子力プラントであろうと、ウラン濃縮であろうと、プルトニウム抽出であろうと、宇宙天体観測であろうと、核融合発電であろうと、放射線医療であろうと…
そういう意味で、長々と基礎部分を書きまくっている。

これまでの話の流れとしては、放射線とは何か?放射線の分類は?と概略を理解。
次にミクロな世界を語る物理は、古典物理ではなく量子論だということに注目して、波動性と粒子性という二重性があることを理解。
粒子性と言ったら、アインシュタンの光量子説だ。
この証拠となる現象としては、黒体輻射、光電効果、コンプトン散乱までを説明してきたところだ。

次に波動性を示す必要がある。
波動性を示すものとしては、物質波(ド・ブライ波長)を考える必要がある。
これを示す実験としては、ブラッグ反射が有名だ。

ド・ブロイ波が予言された背景には、高校物理でお馴染みのヤングの実験により、光は干渉するということがわかっていた。
そこに光電効果やコンプトン散乱などの粒子性があることがヒューチャーされた。
でも、もしかすると、やっぱり波動性はしっかり残っているかもしれないと予言された。
1924年、ド・ブロイはド・ブロイ波の仮説を発表した。
この仮説は光子だけではなく全ての物質が波動性を持つとするもので、波長λと運動量pが次の式で関係付けられた。
λ = h / p
この予言はのちにブラッグ反射によって証明され、ド・ブロイは1929年にノーベル物理学賞に輝いている。

ブラッグの法則(Bragg's law)は、X線の回折・反射についての波動性に関する物理法則。
ヘンリー・ブラッグとローレンス・ブラッグの父子によって発見された。

結晶のように周期的な構造を持つ物質に対して、ある波長のX線をいろいろな角度から照射すると、ある角度では強いX線の反射が起こるが、別の角度では反射がほとんど起こらないという現象を観測できる。
これは物質を構成する原子により散乱されたX線が、結晶構造の繰り返しによって強めあったり、打ち消しあったりするためである。
ブラッグの法則は、X線の波長、結晶面の間隔、および結晶面とX線が成す角度の間の関係を説明するものだ。
強め合う条件は、
2 d sinθ = nλ (n = 1、2、3、…)
d は結晶面の間隔、θ は結晶面とX線が成す角度、λ はX線の波長

光路差が波長の整数倍になっているということだから、当然強め合うわけだね。
このあたりは、高校物理の波動でも散々やったことだから、すんなり理解できるだろう。

波動でやったことが、原子の世界でもそのまま適用できてしまう。
すなわち、波動性がある、ということだね。

それをつないでくれたのが、ド・ブロイ波(物質波)なんですね。


この証明の後、実際には物理界は混乱期に入りました。
粒子性と波動性の二重性はいいのか?という、みなさんが持っているような違和感を、当時の物理学者も同様に持っていたのです。
でも、そこに量子論が登場してきて、この問題はいっきに解消されました。

おかしいなぁーと違和感を覚えるのは、それは古典物理学の思考だからです。
ミクロな世界には、量子論を持ってのぞまないといけない。
ミクロな世界を古典物理学で押し通そうとするから無理が出る。

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