令和5年7月14日

木村花さんやリューチェルさんの自殺

群がる「有名人」達の「お悔やみ」と便乗「反撃」

(え?この人がそれ言うの?も。散見)

有名人の自殺、はるかに多いだろう無敵の人達の自殺。

それぞれに、ひとりの人間の死は重い。

が。

群がる情念達の色合いや量はかなり異なった景観を呈している。

 

言われて気分を害する内容には、正当と思われる批判や反論もありえるのだろうが、

「匿名」という仮面は、日常は立場的に口にできない正当な内容だけではなく

日常は口にできない犯罪的な内容も容易に「言葉」化して送りつけてしまう凶器となる。

結果次第では、いくら「匿名」でも後から「削除」しようとも責任追及が可能に成る様、法的な規制やシステムの技術的な規制も必要だろう。

「マナーを守れ」とかいっても効く様な輩でもなさそうな連中が匿名でうろついているのだから。

 

 

<匿名の荒野は諸刃の刃>

PCマニアの多かったパソコン通信幕開けの昭和の終わりからスマホ一般普及の令和の昨今まで、「実名」限定のSNSも色々試みられているのだが、あまり日常的利用には「流行らない」様だ。

 

素朴な疑問が湧くのだが、

「承認欲求」をある程度は満たしたいわゆる「有名人」達が、

何故更にそんなに匿名SNSやYouTubeなどに顔を出したがるのだろう?

 

フォロワー数や視聴回数などにリンクする実益期待の人達もあるのだろうが、

所謂一般人より始めからある程度のファン数のフォロワーを引き連れていけるなら、

「実名」限定のSNSなんかでもよさそうな気がするんだが・・・

 

「匿名」には匿名の建設的な利点もあるのだが、

「実名」よりもインパクトのある「有名」で自分を出して、匿名のメッセージ書き込みもすべてOKの匿名SNSの荒野は、繊細な人達に程、危険すぎる気もしないではない。

 

やはり、実名のみのSNSでは、

業務関連以外、一般利用者が増えないというのがネックという事なのか?

 

営業・宣伝活動の一部?

運営側の「人寄せパンダ」的誘い込み?

より一層「承認欲求」を満たしたい?

より一層の賛美(いいね)が欲しい?

もっと多くのファンが欲しい?

ファンや支持者達ともっと絆を深めたい?

<もっと、ホンネを吐ける場が欲しい?>

 

 

実名限定のSNSでさえ、都合の良いファンや未開拓のファンだけではない。

匿名の荒野には、それらをより多く期待できるかもしれないと同時に

日常の中でほぼ無視され続けられている「非有名人」達の情念も

実名限定のSNSなどよりはるかに多く蠢いている。

 

興味の無い人にはどうでも良いような日常公開や、

自分とは無縁な世界のような

普段耐えている世界と変わらない様な内容のやりとり。

<そんなもんでも、ファンは気軽にやんやの「誉め言葉」「慰め」「いいね」で拍手ついでに身内感を少なからず味わいながら喜んでいる。ダイレクトな返信などもらえれば有頂天だろう>そんな光景が溢れている。

が。

日常の中で押し殺した「悩み」や「苦痛」や「妬み」や「恨み」や「殺意」も匿名の言葉の端々に便乗させて吐き出す機会を求めて漂っている情念達。

や。

粗雑な日常性の光で闇に押しやられる情念を言葉化して、ボトルメールのように同質の情念との偶然の「ハロー」を試みているだけしかしない、あるいはできない「非有名人」の情念。

等々、も。

沢山蠢いているだろう。

 

日常の健全ごっこの光を避けて漂っている空間にもあふれてくる、

日常的な空騒ぎ集団が発する光。

そんな日常の延長のような「言葉」達の渦。

意識もしていないだろう、見せびらかし類似や虚栄や無言のマウンティング等々。

 

匿名・実名の狭間で殺意にも似た「言葉」や「行動」がバブルのように弾ける瞬間、

誰かが言った「無敵の人」へと繋がっていく、匿名と実名の堺すら曖昧かもしれない人達の情念の海でもある匿名空間は、情念開放の大きな可能性を秘めていると同時に、

おどろおどろしい情念たちもいっぱい蠢いている。気がする。

 

そんな場に「有」名で立つことの危なさに制度やシステム等の外部からも、

内なる「こころ」のありどころからもしっかり対処していく必要がありそうだ。