市立病院を守りたい!働く皆さんを守ろう!

 

病院移転の目標を令和7年度から9年度へと変更し、また3月21日の新病院審議会では「再編・ネットワーク化を活用してどこかの病院と統合し、267床から300~350床程度と規模を大きくして」で進めていこうといった意見がだされ、6月25日予定の審議会で統合先の相手があるかどうか等、再編・ネットワーク化の実現可能性を調査し報告とされています。

これまで市議団は、市民の命を守る予算であることからいつも賛成をしてきましたが、例年と違った病院会計予算に3月議会では反対をしました。   市民や職員に不利益となる病院会計予算に反対した理由を紹介します。

 

民間病院のような患者負担に

6月から患者の料金負担の見直しが実施されます。

① 交通事故や生命保険の診断書作成の料金 現行5500円→6600円に

池田や豊中市立病院では5500円のままであり、近隣の公立病院に先駆けて引き上げるものです。

② 時間外剪定療養費の算定が行われます。

「緊急でやむを得ない場合をのぞき」としながら時間外剪定療養費として、初診料加算金並みの5500円の徴収をするというもので、これらは独立行政法人化されたりんくう総合医療センターや東大阪市立病院で導入されているもので、こちらも近隣の公立病院では行われていません。

③ 死後処置の見直し 死後処置料 現行6600円→10500円に

 「民間病院ではすでにこの措置料の導入となっている」等と説明されましたが、市立病院が民間病院並みに患者負担を求めていく流れそのものです。

 

職員組合の合意がない予算が計上

さらに予算案では職員の給与削減、時間外給与の減額、そして職員数が削減されての予算が示されており、驚きました。組合協議がまだ合意に至っていない状態での予算計上であり、当然認めることはできません。「実行するのは協議が整ってから」と市は開き直ったような答弁でしたが、議会で議決すれば、職員組合に「合意せよ」との圧力になることは明らかです。

 

一般的な繰り入れを市立病院に

市民への政策的医療を拡充させるため、一般会計からの市立病院事業費会計への繰り入れの増額を、繰り返し求めてきました。先月号でもお伝えしたとおり、やっと今年度予算では3億2700万円が計上され、前進しましたが、独立採算を厳しく求める前の2005年から20008年は6億円の繰り入れであったことを比較しても、十分なものとは言えません。

今までその厳しく締め上げるやり方に賛同してきたオール与党の議員からは、「市長の(政策医療算定繰り入れ復活の)ご英断は正しく…」等との市長持ち上げと今までの発言と真逆のような発言を繰り返されたのには呆れました。何度も議会でもこのレポートでも取り上げていますが、箕面市立病院より少し大きな病床数364床の池田市では毎年10億円、箕面市の約2倍弱の613床の病床数の豊中市では23億円の繰り入れをしています。このように規模や財政にふさわしい繰り入れで市立病院を支えるべきであり、「赤字の病院」に仕向けたのは箕面市自身ではないでしょうか。

 
 病院管理者の給与減額へ

市はさらに、『市立病院が経営改善に取り組みにあたり、病院事業管理者の給与月額を7%減額』とし、病院管理者の給与を現行714,000円→66万4,020円にする条例改正を提出、可決しました。『職員一丸となって経営改善に取り組むにあたり』と、職員の給与削減案を納得させるよう、圧迫をかけるような手段にでています。現在の病院管理者は昨年4月から、他の市部署から異動になったもので、まるでこの経営改善を全うするために動かされたようにも言われています。コロナ禍で給与アップなら理解できますが、コロナが長期化するその最前線で頑張る職員に対して、これはひどすぎるとの声も当然ながら聞かれます。