過酷な命の選択 「PLAN 75」 | トロント・カナダ 50代からの自由な生き方 by ブルー・モンキー

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海外(カナダ)から日常の気づき、素敵な生き方をしている人、気になる社会問題、そして、大好きな映画の話などを書いています。

昨年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門でカメラドール特別表彰

TIFF(トロント国際映画祭)でも話題となった「PLAN75」

 

 

本当に観たかった映画の1本で、やっと鑑賞できました!

 

もうね、ファーストシーンから胸が苦しくて苦しくて・・・・・・

こんなに心を締め付けられた映画は初めてです。

 

既にご覧になった方も多いかと思いますが、

簡単にあらすじを言うと、

 

舞台は少子高齢化の進んだ未来の日本

満75歳から生死が選択できる「プラン75」という新制度が施行される

倍賞千恵子さん演じる78歳の角谷ミチは、夫に先立たれ一人暮らし

清掃の仕事をしながら慎ましく生きていたが、ある日、突然解雇される

孤独な上に、生きていることが世の中の重荷のように感じて「プラン75」の申し込むも・・・・・・

 

本作が長編デビュー作となる早川千絵監督は、

何と40代で映画監督なられたとか。

 

結婚、子育てを通して、女性のキャリアアップの難しさを体感したからこそ、

現代の少子高齢化がもたらす「悲しい未来予想図」をリアリスティックに描けたと推測します。

 

 

日本の少子高齢化は、カナダでもニュースになるほど深刻化していますよね。

岸田首相の「異次元の少子化対策」は賛否両論ですが、ちょっと対策が遅すぎる感があります。

 

 

しかし少子化問題と同時に、

 

シニアが幸せに余生を送ることができず、長生きすることに罪悪感を感じる

その結果、究極の選択に迫られる社会であっていいのでしょうか?

 

 

そして、いずれ同じように年老いていく若い世代が、

その未来に希望がもてない社会であっていいのでしょうか?

 

シニアが医療に頼らず、前向きにイキイキと歳を重ねられる社会。

そして、次世代に多くの希望を繋げられる社会であってほしいと願います。

 

 

💡今日のひとり言

 

「今を生きる」