旅行から帰り、なんだかんだでクタクタで家に着きました。

 

 

「ただいまぁ~・・・」

 

「あ、おかえり。ごめんね、一緒に行けなくて・・・」

 

「いや、大丈夫だよ気にしないで。楽しく行けたから」

 

 

ぶっちゃけ元カレと行くよりも楽しかったんじゃないかってくらい、

楽しめたので本当に怒ってはいなかったんですが、

元カレは申し訳ないと思ってくれていたらしく、

珍しく掃除や洗濯をしてくれていました。

 

 

そして私が買ってきたお土産を2人で開けたりして、

かっちゃんの存在はうまく取り除いたお土産話をしたのですが・・・

 

 

 

「それにしてもこんなお土産いっぱい持ってよく遊べたね」

 

「あ、うん・・・えっ

 

「車じゃなかったんでしょ?」

 

「うん。電車だよあせる

 

「ん・・・っていうか、電車で○○ってどうやって行くの?」

 

「え?!あ、あー・・・どうだったかなぁ・・・」

 

「ほら、このパンフレット車での行き方しか書いてないよ」

 

 

そうなんです。

車で行ったから電車での行き方なんておろか、

どこの駅で降りるかもわからないのです・・・ガーン

 

 

「あ、あぁそうだ!これタクシーで行ったんだよ!」

 

「タクシー・・・?」

 

「うん!!そうそう!!あせる

 

「ふぅん・・・・」

 

「えっ!?何!?」

 

「いや、タクシー使ってまで行きたい所かなぁと・・・」

 

「何か何となくね~」

 

 

明らかに何かを疑っている元カレ・・・

 

 

当然かっちゃんの存在がバレたら、

かなりマズイ展開になることが予想されます・・・

 

 

何とかゴマかしきろうと思っていた時、

ハルからメールが・・・汗

 

 

 

「誰?」

 

「あ、ハルだよ。今日一緒に行った子」

 

「・・・見せてくれない?」

 

「えっ!?」

 

「いや、別に変な事疑ってる訳じゃないんだけど、

 何かスッキリしないんだよね」

 

 

もし仮にハルのメールにかっちゃんを匂わすような表現があったら

このメールを見せれば1発でアウト・・・叫び

 

かといって見せる事を拒否すれば・・・何かを隠してるのはバレるドクロ

 

 

ドキドキしながらメールを見ると、

ハルからはお土産のお菓子がおいしいという全然関係ないメールがDASH!

 

 

 

「はい、どーぞ」

 

「・・・・」

 

 

自信満々で携帯を渡した私・・・

 

 

当然、何か変なことしてゴメンねと謝ってくるのを予想していたのですが、

 

 

元カレの顔は怒りに震えていました・・・

 

 

 

「桐谷って誰だよ?」

 

「えっ・・・」

 

 

かっちゃんの名前なんか1度も出したことはなかった・・・

 

 

そして元カレが私に突きつけたメールは、

旅行の最中にかっちゃんから受信したメール・・・

 

 

「何か飲み物買ってきて?」

 

 

明らかに一緒にいた事がバレる内容でした・・・

 

 

 

「どういう事?」

 

「・・・・」

 

 

私はもうウソhつけないと思い、全てを打ち明けました。

 

 

当然、最初は2人で行ったのだけど、

夜、酔っ払った時にハルにかっちゃんからメールが来て、

そのまま勢いでかっちゃんを呼んだら、偶然来た事。

もちろん、私とかっちゃんには何の関係もない事。

 

 

話は事実なんですが、

自分でも気付いてしまうくらい・・・

私の話し方は言い訳っぽく聞こえてしまうのです・・・

 

 

話せば話すほど、元カレの顔は怖くなっていき、

 

 

 

「ふざけんなぁっ!!!!」

 

 

 

初めて聞く元カレの怒鳴り声と一緒に、

私は突き飛ばされ、ベッドのフレームに肩を強くぶつけて、

うずくまってしまったのですが、

元カレはそれでも怒りが収まらなかったのか、

私の買ってきたお土産を次々に私に投げつけ・・・

 

私は泣きながら、

 

「やめて!」

 

「ごめんなさい!」

 

と、元カレに訴えましたが・・・

怒りが収まることはなく、

元カレはそのまま出て行ってしまいました・・・

 

 

 

楽しかった旅行も・・・台無し・・・

 

 

この日は初めて私が暴力を振るわれた日となってしまいました・・・

 

目が覚めて、部屋を見渡すと2人の荷物はあるものの、

2人の姿がない・・・あせる

 

 

何故か少し不安になってすぐに部屋を出て探しに行こうと思いました。

 

 

するとドアが開いて2人が帰ってきました。

 

 

 

「あ、あれ・・・」

 

「お、やっと起きたの?」

 

「もぉ~・・・ずっと起こしてたんだよ~!?あせる

 

「え、あ・・・」

 

「っていうか、髪型すごい事んなってんよ?w」

 

「えっ!」

 

「ナナもお風呂行っておいでよ。全然起きないから私と桐谷君は

 先に行ってきちゃったから」

 

「え、あ、うん」

 

 

結局私は1人でお風呂へ。

 

 

ハルはともかくかっちゃんなんて1番遅くまで起きてたくせに

よくこんな早く起きてるなぁ・・・汗

なんて考えながら今日はどこを観光しようかと

色々1人で計画していました。

 

 

予約のなかったかっちゃんはコッソリ旅館を抜け出し、

私達も予定より早くチェックアウトをしてかっちゃんの車へ。

 

 

 

 

かっちゃんの車・・・汚い・・・叫び

 

 

ペットボトルは転がってるし、

CDもジャケットと中身が違うし、

タバコの吸殻も溢れてるし・・・

 

 

「あ~気にしないでいいよ~ニコニコ

 

 

・・・ってこっちが気になって落ち着かないっつーの!!プンプン

 

 

せっかく来てくれてかなり助かったことは助かったので、

出発する前にお礼も兼ねて私とハルで大掃除。

 

 

30分くらいかけてようやくキレイになり、

早速ちょっと早めのお昼を食べて、

海岸沿いをドライブしました音譜

 

 

 

かっちゃんはすごく運転が上手で、

運転慣れしてない元カレの運転だとまず間違いなく酔うんですが、

全く酔わなくて、話も弾むにひひ

 

 

夜もたった数時間しか話せなかったけど、

私もハルも何だかすごいかっちゃんと仲良くなって、

とても楽しい時間でしたアップ

 

 

 

元々予約してあったガラス工房では、

 

 

「俺、車で留守番してるから2人行ってきなよ」

 

 

と、車から出ようとしないかっちゃん。

 

 

まぁ確かに予約してなければ見学だけだし、

男の子はあんまりそういうのも興味ないのかなぁと思って、

体験して、自分達オリジナルのガラス細工を作りました

 

 

色々な所も回って、車に戻ると、

かっちゃん爆睡・・・ぐぅぐぅ

 

 

 

「そっか。桐谷君、昨日全然寝てないんじゃない?

 私より早く起きてたし、今日も運転ず~っとしてて、

 多分かなり疲れてるんだよあせる

 

「あ・・・そっか」

 

 

 

かっちゃんも楽しそうにしてくれてたから、

あまり気にしてなかったけど、

考えてみれば彼女でもないのに夜にいきなり呼び出されて、

次の日も運転手のように色々引っ張りまわされるなんて・・・

 

 

何か悪いことしちゃったねとハルと話し、

もう少し寝かせておいてあげようと近くのベンチでハルと座ってました。

 

 

 

30分もしないうちにかっちゃんは目を覚まして、

 

 

「ごめんごめん、完全に寝ちゃってたね。

 そろそろ帰ろうか!」

 

 

と、文句の1つも言わないどころか、謝るんです・・・

 

 

うーん・・・なかなか出来る事ではないよなぁ・・・と。

 

 

 

結局、その後も楽しいドライブで時間は過ぎ、

いくらなんでもお世話になりっぱなしだったので、

夕飯は私とハルがかっちゃんにご馳走して、

家の近くまで送ると言ってくれたのですが、

それも丁重にお断りして、かっちゃんの家の近くで下ろしてもらいました。

 

 

 

電車でハルとかっちゃんの話で持ちきりになり、

まぁ明日香も加奈もホれるのも分かるかもね・・・

なんて話にまでなりました得意げ

 

 

かっちゃんのおかげですっごく楽しく終わった旅行でしたが、

私にはこの後地獄が待ってました・・・

 

かっちゃんが本当に来るということになって、

私もハルも一気に理性を取り戻してしまって、

 

 

「こ、こんな姿見せられない~!」

 

 

と、2人して急いで再び内風呂へ汗

 

 

女の子同士2人きりの旅行だったし、

誰にも見られてないからいっか~と、

髪の毛は適当だったし、

すっぴんだし、

浴衣まで若干はだけてるし、

さすがにかっちゃんにこんな所を見られたらたちまち引かれるダウン

 

 

髪の毛もキレイに整えて、

お化粧までして、

色っぽい(?)2人のOLに戻りましたニコニコ

 

 

 

2時間もかからずにかっちゃんから電話があって、

そろそろ到着するとの連絡が。

 

 

 

「お疲れ~。お、浴衣じゃん音譜

 

「本当に来てくれたんだ~合格

 

「ああ、暇だったからね。はい、お土産」

 

 

かっちゃんは大量のお菓子とお酒を買い込んできてくれて、

私達は2次会へ。

 

 

といっても、1度完全に酔っ払ってるハルと私はすぐに酔っ払いました。

 

 

あっという間にハルはダウン・・・ドクロ

 

 

 

「あれ?寝ちゃったよ」

 

「あ・・・本当だ」

 

「しょうがねぇなぁ・・・汗

 

 

と、テーブルにうつぶせながら寝ていたハルを軽々と持ち上げて、

いわゆるお姫様だっこえっ

 

 

全く起きないハルをそのまま布団まで運んで、

優しく布団をかけてあげてましたぐぅぐぅ

 

 

 

 

ハッキリ言って・・・

 

 

すごい羨ましい・・・

 

 

元カレは全然力なくてお姫様だっこどころか、

私を持ち上げることすら出来なかったんです・・・ダウン

(まぁ私が重いっていうのがいけないのでしょうけど・・・むっ

 

 

 

 

 

そして我に変えると、今、私はかっちゃんと2人きり・・・

 

 

意識しだすとやっぱり緊張する・・・

 

 

初めて見るかっちゃんの私服はスーツ姿のかっちゃんと違って、

ちょっと幼くて可愛かったし、

髪型もいつもよりちょっと激しくて、

とてもじゃないけどサラリーマンなんかに見えない。

 

 

もうこの時は元カレの事とか何も考えてませんべーっだ!

 

 

 

「あ、そういえば福原さんって彼氏いるんだよね?」

 

 

と、突然の質問・・・

 

 

「う、うん。一応ね。最近うまくいってないけど・・・汗

 

「あ、そうなんだ。ふーん・・・」

 

「あ、そっか・・・桐谷君・・・」

 

「うん。別れちゃった」

 

「・・・」

 

「あ、別に気使わないでいいよ?

 もうあんまり気にしてないからさあせる

 

「えっ!?」

 

「いや、元々あんまり合わなかったんだよね汗

 ケンカばっかだったし」

 

「そうなんだ。じゃあ桐谷君からフったの?」

 

「いや、何となく・・・ん、言い出したのは向こうかな。

 何かね、優しすぎて物足りないんだって。

 そんなの知らねーよなw」

 

「えぇ?優しいのがダメなの?」

 

「うん、あいつすっげーワガママだからさ・・・

 俺ケンカすんのめんどくさくて嫌いだから、

 ついつい許しちゃうのよ。

 そうするとそれもまた不満らしくてね・・・」

 

「へぇ~・・・」

 

「あ、やっぱり女の子だからそっちの気持ちのが分かる?」

 

「え?ううん。むしろ意味わかんない

 羨ましいなぁって思うもん。彼は今全然優しくないから・・・ドクロ

 

「そっか・・・w うまくいかないもんだねぇ・・・」

 

 

 

その後、私もちょっと眠くなってきて、

会話もどんな内容だったかあんまり覚えてなくて、

どこかのタイミングでかっちゃんが・・・

 

 

「優しいだけじゃダメなんだよな・・・」

 

 

ってタバコを吸いながら言ったのが、

みょ~~にキマってて覚えてるんですが、

気がつくと、私は布団の中にいました。

 

 

自分で移動した覚えがないから

もしかしたらかっちゃんが運んでくれたのかも!!!!

 

と、思いましたがあえてそれは聞かないでおこうと、

目を覚まして体を起こすと、

既にかっちゃんとハルが居ないのですっ叫び