彼の"キッカケ" | 青色診察料3104円

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もしも あの日と変わらぬものがあるなら
また どこかで会えるはず。







先日OAされた
2020スタジアム

そこで大野くんが取材した女の子は

"誰か" の姿にリンクしていくだろう




お兄さんの影響を受けて
スケートボードを始めた彼女は

手作りの練習場で基礎を身につけると

今度は

技と技を "自由" に組み合わせて
オリジナリティを編み出す

それが出来るようになった時に感動し
大会で成功させて優勝できた時が

一番嬉しいと言う

もちろん、こうなるまでには
相応の練習を重ね続けている




基礎が身についた
(お兄さんと同じラインに立った)
時点のことをハードルと称するなら

ハードルを超えた後に待っている自由を
あの女の子は味わっている



まさに
そんな彼女を取材していた
 "大野智" こそ同じものを味わっている

練習を積んだうえで
掴み取る自由が彼の中にも存在するから



ただ、違うのは 気持ちの宛先



女の子は
オリジナリティ溢れる技を武器に
世界選手権で優勝する為に外側へ



彼は

『武器とか考えたことないかな。ただ、自分がこういうふうに踊れるっていう自己満足かな?自分でここまでできたらいいなっていう。自分が納得したいだけで、それを別に、世に広めたいわけでもないし。たまたまコンサートという場があって、ファンの人には観てもらう機会があったから、両方いいかな、みたいな感じではあったかな。』



武器としていなければ
世界に認められることも必要としない
自己満足という内側へ





彼と女の子
入口は似ているけれど
出口が全く違う




似ているようで…

似ていない2人…



 
スケートボードのデザインシートを

2枚使おうとする彼のアイデアは
女の子には無くて

それを "斜め" に貼る女の子のアイデアは
彼には無かった


どちらも型に嵌らない
自由な発想の持ち主であり

この "自由" は
2人を象徴しているようでもある
 



似ているようで…


練習を重ねる中で"辛くない?"と言った彼
練習を重ねる中で"楽しい"と感じる女の子



似ていない2人…







 


ちょうど
デザインボードが完成した時
作品を見て彼はこう言った



「真似してくれたら嬉しいもんね 逆にね」

「え、嬉しくない!?」



嬉しくない?と言ったということは
彼自身が きっとそうなのだろう…

この部分は彼を語っていくうえで
"鍵" になりそうだったから

少しここを掘り下げて書いてみる



真似されることに嬉しさを感じるなら
それは何故だろうと理由を考える

すると

昔、彼が言っていたこの言葉から
なんとなく思いつくことがあった


『To 友だちのかっちゃん
僕に絵を描くキッカケをくれてありがとう』

『ドラゴンボールの絵がすごく上手で、オイラが絵を書くきっかけになった人。』



キッカケになった人…

キッカケをくれてありがとう…






彼は
発信側になって


『1人でもいいから、僕の作品観て、絵じゃなくてもいいから"僕、私、何かやろうと思いました"って人が1人いればいいと思ってるから』



自分が味わった感動と同じものを
他の誰かにも分けようとしているのではないか


彼らしい やり方で
その想いを作品に乗せながら…





彼にとって "あの人のようになりたい"
という想いの訪れは

真似から始まる大事なキッカケだから

それで生き方のヒントを得てきたから

これが 彼の "原点" だから



単に自由を共有しようとする想いの
端くれにある彼の控えめで心強い願いは

後になって光を放つ彼の魔法



彼は自分のことを語る時によく
"真似" という言葉を遣いたがる


その意味とは


真似=キッカケ なのだろう


それを誰かに
与えることができた(真似された)時に
喜びを感じるのかもしれない






僕の作品見て、絵じゃなくてもいいから

こうしてわざわざ付け足すところは

"真似ではなくてもいいから"
何かのキッカケになってくれたらいいな…

という 彼らしい優しさ








言葉は違っても
想いはずっと変わらないはず…


真似されることに嬉しさを感じる姿と

『1人でもいいから、僕の作品観て、絵じゃなくてもいいから"僕、私、何かやろうと思いました"って人が1人いればいいと思ってるから』

と語った姿は


元を辿れば きっと

同じ想いが詰まっている








coco❤︎